ASUSからコンパクトな筐体にハイスペックを詰め込んだ小型PC「ASUS NUC」が登場。

2024年5月21日

出典：ニュースリリース
記事内画像は製品発表会にて撮影

皆さんはNUC（Next Unit of Computing）と呼ばれる小型デスクトップPCをご存じだろうか。一般的には似たような形状を持つ小型PC全般を指して使われることも多いこの「NUC」だが、本来はIntelが販売していた製品シリーズを指す名称。その後ASUSへと開発・サポートが移管され、本日ついに「ASUS NUC」として日本国内で販売が始まった。

今回は小さく扱いやすい筐体サイズはそのままに、よりハイスペックかつ使いやすい製品として生まれ変わった新生「NUC」についてご紹介しよう。

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ASUS

ASUS NUC 14 Pro+

公式サイト

Intel第14世代CPU Ultraシリーズを搭載した「ASUS NUC 14 Pro」と「ASUS NUC 14 Pro＋」

ASUS NUCとして発売された製品の中で、特に注目すべきはIntel第14世代のCPU Ultraシリーズを搭載した「ASUS NUC 14 Pro」、および「ASUS NUC 14 Pro＋」だろう。

この2製品は「ASUS NUC 14 Pro」であればCore™ 3 100U ～ Core™ Ultra 7 155H、「ASUS NUC 14 Pro＋」であればCore™ Ultra 5 125H ～ Core™ Ultra 9 185Hに対応。UltraシリーズのCPUを搭載したモデルを選ぶことで、最新世代のIntel CPUが持つ、Intel® Arc™ graphicsやNPUによるAI処理性能の向上を体験することができる。

ASUS NUC 14 Pro Tall — 左の製品が「ASUS NUC 14 Pro」で、右の製品が「ASUS NUC 14 Pro＋」。

近年では多くのソフトウェアにおいて処理の一部にAI技術が用いられており、そうしたソフトウェアでの処理が早くなったり、あるいは負荷の少ないAI処理の場合は低電力化が期待できるという。代表的なところでいうと各種クリエイティブソフトにおけるAIノイズ除去や画像生成などが高負荷な例、Teamsなどオンライン会議ツールのビデオノイズ除去などが低負荷な例とのこと。処理に合わせてIntel® Arc™ graphicやNPUを使い分けることで、高性能と低電力を上手く両立させてくれるようだ。

またそれ以外にも優れたセキュリティ、管理性、安定性を実現するインテルvPro® Enterpriseにも対応し、オフィスや銀行といった業務用端末としてもオススメだという。加えてツールレスのシャーシアクセス設計により、メモリやストレージへのアクセスも簡単なため、用途に合わせて自身でカスタマイズするのも良さそうだ。

ASUS NUC 14 Pro Slim use image — 一例として会場ではレジのPOSA端末として利用するパターンや、モニターと接続してサイネージとしての利用を想定した展示も行われていた。

ASUS NUC 14 Pro Tall use image — 一例として会場ではレジのPOSA端末として利用するパターンや、モニターと接続してサイネージとしての利用を想定した展示も行われていた。

ASUS-NUC easy access — 底面にあるロックを外すと、メモリやストレージに簡単にアクセスできる。

ASUS NUC 14 Pro+ inner structure — 底面にあるロックを外すと、メモリやストレージに簡単にアクセスできる。

さらにWi-Fi 6E + Bluetooth 5.3の無線接続に加え、前面・背面のポート類も充実の仕様。ちなみに「ASUS NUC 14 Pro」には、2.5inchベイの有無によってSlimとTallという2つのモデルが存在しているものの、無線規格およびポート類は「ASUS NUC 14 Pro＋」を含め共通仕様。2.5Gbps対応の有線LANコネクターやThunderbolt 4も使用でき、通信やデータ転送速度も早い。仕事に趣味にと、どんな用途でも叶える万能マシンに仕上がっている。

ASUS NUC 14 Pro front IO — 「ASUS NUC 14 Pro」「ASUS NUC 14 Pro＋」共に、前面・背面合わせてUSB Type-Aを4ポート、USB Type-Cを3ポート、HDMI を2ポート、有線LANを1ポートという、サイズに似合わぬ高い接続性を誇る。

ASUS NUC 14 Pro rear IO — 「ASUS NUC 14 Pro」「ASUS NUC 14 Pro＋」共に、前面・背面合わせてUSB Type-Aを4ポート、USB Type-Cを3ポート、HDMI を2ポート、有線LANを1ポートという、サイズに似合わぬ高い接続性を誇る。

Intel NUCから「ASUS NUC」へ。ビジネス・産業用モデルも継続

我々のような一般向けコンシューマー市場で見れば、デスクトップPCやノートPCが存在する事で用途が難しい小型PCジャンルだが、ビジネス用途でみれば話は別。コールセンターや銀行、オフィス、サイネージ、IoT端末など様々な場所で活躍している。

IntelがNUCの移管を発表した際にはどうなることかと筆者も思っていたが、以前からVivoPCというミニPCを展開していたASUSであれば安心だ。

今回の記事ではメインで触れていないものの、Intel NUCとして販売されていた「NUC 13 Pro」や「NUC 12 Pro」もASUS NUCとして再登場するほか、産業用の「NUC Rugged」もCPUを世代交代し「ASUS NUC 13 Rugged」として発売。ブランドこそ変わるものの継続する製品も存在し、サポートなどもキチンと引き継がれているため、今後も安定して調達ができるだろう。

一見ニッチな製品にも思えるが、使い方次第で絶妙に”隙間”を埋めてくれる存在でもあるNUC。あなたならどう使うだろうか。