様々な家電やガジェットがそうであるように、ロボット掃除機にもグレードが存在する。
エントリー向けモデルやミドルライン、あるいはフラッグシップのようなハイエンドまで、大きく分けるとこの3種類だろう。
ロボット掃除機大好きな筆者的にはハイエンド製品を最も得意としているのだが、実はハイエンドにもいくつかのグレードが存在するのをご存知だろうか。
それは、各メーカー初の機能を搭載したいわゆる「フラッグシップ」と、10万円程度に価格を抑えつつ欲しい基本的な機能は全て搭載した「コスパを意識したハイエンド」という2種類だ。(俗にミドルハイと言われたりもするが…)
我が家で愛用しているロボット掃除機も「コスパを意識したハイエンド」の方で、Anker社のEufy X10 Pro Omniを皮切りに、現在では10万円を切ったお手頃価格な製品がどんどん増えつつある。
今回紹介するのは、そんなコストパフォーマンスを意識した全部盛りハイエンド機種に、新しく加わったXiaomiの最新ロボット掃除機だ。その名も「Xiaomi ロボット掃除機 X20 Max」、本日10月10日(木)より発売で、価格は驚異の74,800円(税込)。 散々10万円というボーダーを示していたにもかかわらず、更に下回ってきた形だ。
製品概要
Xiaomi
Xiaomi ロボット掃除機 X20 Max
製品名:Xiaomi ロボット掃除機 X20 Max
発売日:2024年10月10日
価格:74,800円(税込)
本体サイズ:350×350×97mm(W×D×H)
本体重量:3.9kg
ステーションサイズ:340×420×563mm(W×D×H)
ステーション重量:約8.6kg
ハイエンド機種に必要な機能は全部搭載!ロボット掃除機として基本的なことは全部できます
では早速「コスパを意識したハイエンド」たる所以と、筆者が個人的に感じているここがスゴイ!という点を紹介していこう。
まずは一般論として、昨今のハイエンド機種は、大きく以下の機能を有していることが多い。
- ゴミ吸引掃除
- 水拭き掃除
- 毛絡み除去
- 自動ゴミ収集(ステーションにて)
- 自動モップ洗浄(ステーションにて)
- 自動モップ乾燥(ステーションにて)
モデルや会社によって細かく異なる部分は多いものの、基本的にはこれら全ての機能を有して初めてスタートラインに立つ形。
その点「X20 Max」はもちろんその土俵に上がっている。
必要十分な8,000Paの吸引力、回転ブラシでの水拭き機能
まず吸引力は必要十分な8,000Pa。ちょうど我が家で使っているロボット掃除機も8,000Paだが、基本的にこの吸引力で困ったことはない。
強いて言うのであればカーペットなど中に入り込んでしまう場所でどうなるかの問題はあるが、モデルによってゴミの掻き上げ方が違うため、こちらは実環境で使ってみないとなんとも言えないところ。とは言えフローリングが主体であれば、困ることはない吸引力だ。
その上水拭きもしっかりしており、主流とも言える2個の回転モップを採用している。
残念ながら加圧しない点は少し残念ではあるものの、そもそもがコストパフォーマンスの良いラインアップのため、十分な妥協点だろう。(小さいお子さんがいたり、皮脂以外にも汚れやすいと言う家庭は要検討ポイントかもしれない)
ちなみに、しっかりと1cmのモップリフトも搭載しているため、カーペットなど水拭きをしたくないエリアがある家庭でも安心だ。
「ほぐす」ではなく「切る」、なかなか良さそうな毛絡み除去機能
次に毛絡み除去だが、一般的には絡んだ毛を「ほぐす」方向と「切る」方向の2種類存在する。
「 X20 Max」が搭載しているのは後者で、あえて引っかかりやすくしたメインブラシの溝に、刃が仕込まれている形だ。
その上で個人的に注目したいのはメインブラシの端。
使ってみるとわかるのだが、中央付近は毛が絡まないが、端がお粗末になっているケースがあるのだ。その点「 X20 Max」のメインブラシを見てみると、端まで溝があり、端まで刃が仕込まれているのが見て取れる。長期的な使用をしてみないとわからないところではあるが、これであれば残りやすい端も含め、毛絡み対策としては優れているだろうと感じる。
ハイエンドらしく、機能が充実したステーション
続いてステーション側に注目してみよう。
こちらもハイエンドらしく、自動ゴミ収集・自動モップ洗浄・自動モップ乾燥を全て備えている。モップ洗浄は特にスゴイ点があるため後述するが、水拭きにつかう浄水タンクが4L、汚水タンクが3.8Lなのは地味に優秀な点。
筆者が持っている機種は浄水が3L汚水が2.7Lなのだが、モップの洗浄にもタンクを使うため、毎日水拭きをすると週1-2回は交換が必要になる。もちろん掃除の頻度や洗浄の頻度、敷地面積にもよるところだが、参考として認識してもらえれば幸いだ。
残念ながらモップ乾燥に用いる温風の温度が不明なものの、25℃、55%RHの環境で99%乾くとデータが出ているため、大きな問題は無いように思う。
特に ”ここがスゴイよ”「X20 Max」、10万以下でそんなことまで!?
さぁ、ある種本題とも言える、特にスゴイ点を2つ紹介しよう。
筆者の知る限り、10万円を下回る価格帯で、この機能を搭載しているのはかなりスゴイ。いや本当にスゴイのだ。
壁際まで水拭きををする伸縮モップアームを搭載
一番びっくりしたのは、水拭き時にモップが伸縮することだ。
こちらは動画を見てもらった方が話が早いが、文字通り、モップが更に伸びる。
なぜスゴイのかの補足をしておくと、一般的な水拭きはモップがその場で回転するだけのため、基本的に壁際は水拭きされないことがほとんど。(そもそもロボット掃除機は全般的に壁際を苦手としている)
機種によっては本体ごと回転することでモップを壁際まで近づけるモデルもあったりするが、フラッグシップ機種になって初めて搭載されるのが伸縮系の機能なのだ。
だからこそ、10万円以下の価格帯でこの機能を搭載している「X20 Max」は、かなり稀。
その上でスペック的には壁際から2mmの近くまで寄るようだ。
ハイエンドならではだが、10万以下ではスゴイ、温水での洗浄機能
もう一つ特にスゴイ点として、モップの洗浄を55℃の温水で行ってくれる点。
モップ洗浄自体はありふれた機能になったものの、温水で洗浄するのは限られたフラッグシップにのみ搭載されていた機能だ。スリッパ文化の我が家でも汚水タンクを覗くと白濁していることが常のため、そのモップを温水で洗浄できるというのは心強い。
重ねて言うが、10万円以下ではなかなかお目にかかれない、助かる機能が「X20 Max」には搭載されている。
10万以下でもスゴイのに、驚異の74,900円。10/20まで更に値下げ中!
いかがだっただろうか。
自称onesuiteのロボット掃除機担当として、他社製品も含めたラインアップの中で、いかに「X20 Max」が優れているのかポイントをまとめたつもりだ。
改めてにはなるが、10万円を下回るコストパフォーマンスに優れた価格帯の中で、モップが伸縮する点と温水でモップ洗浄できる点まで備わっているのは、かなりお買い得な機種と言える。
更に言えば、本機種は74,800円(税込)だ。散々10万円というボーダーを出していたにもかかわらず、更に25,000円も安いのである。まさに価格破壊と言えるだろう。
そして、10月20日(日)までの間、更に5,000円引きの69,800円(税込)で購入可能。
ここだけの話、ちょうどAmazonではPrime感謝祭も開催されるタイミングのため、更にお得になってしまう…。あまり声を大にすると在庫がなくなりそうなのでここだけの話として覚えておいて欲しい。
少し機能を減らした「X20 Pro」も同時発売。ただ個人的には「X20 Max」をおすすめ。
最後に、同時に登場した「X20 Pro」についても軽く触れておこう。
「X20 Max」との違いとしては、以下の通りだ。
- 吸引力が7,000Pa(8,000Pa → 7,000Pa)
- 毛絡み除去がなし
- モップが伸びない
- モップ洗浄が常温(55℃の温水 → 常温)
- バッテリー駆動時間が160分に増加(120分 → 160分)
このスペックで69,800円(税込)なので、決して悪い訳ではないのだが、筆者が「X20 Max」で良いと思っていた点が軒並み無くなってしまったのは残念な点。
正直なところ、+5,000円で「X20 Max」が買えるのであれば、迷わず「X20 Max」をおすすめしたい。少なくとも毛絡み除去だけでも、その価値がある。ロボット掃除機を検討するような面倒くさがり屋さんは、その方が幸せになれるだろう。(自分を含め)
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Xiaomi ロボット掃除機 X20 Max