皆さんはLOWYAという家具ブランドをご存じだろうか。 LOWYAは福岡県に本社を置く株式会社ベガコーポレーションが展開している家具・インテリアをオンラインで販売するインテリアブランドで、Yahooショッピングや楽天市場をはじめ、インターネット上のさまざまなECサイトで商品が販売されている。もし仮に名前を知らなかったとしても、あなたも確実に一度は商品を目にしたことがあるはずだ。
LOWYAといえば、機能的でおしゃれなデザインにもかかわらず、手ごろな価格感が魅力の商品を数多く展開しており、かく言う筆者も愛用している机はLOWYAの商品。たしか初めて買った椅子もLOWYAだった。何なら本棚なども購入した記憶がある…
大変申し訳ないことに、当時の筆者は別にブランドでその商品を選んでいたわけではなく「良いと思った商品が”たまたまLOWYA”だった」という経験を何度もしているだけなのだが、逆に考えればそれだけ魅力的な商品をコンスタントに販売しているという事に他ならない。恐るべしLOWYA。
そんなオンライン販売がメインだったLOWYAが、今年4月ついにホームグラウンドである福岡に実店舗をオープンし、なんと今月「 6月8日 ロウヤの日」にちなんで、渋谷でポップアップショップを開催するという。東京では貴重な実際に商品を見て触れることのできる場という事で、これは見に行くほかない。
ということで今回は、期間限定のポップアップショップ「LOWYA POP UP in渋谷」の様子をお届けしよう。
後編についてはこちら↓
LOWYAらしいおしゃれな外観のポップアップショップ
渋谷駅から宇田川町方面に向かいPARCOを目指すと、道向かいに件のポップアップショップが見えてくる。ホテルウィングインターナショナルプレミアム渋谷の一階部分、イベントスペースが今回のイベント会場だ。
ガラス張りの外観にLOWYAのロゴがあしらわれており、どことなく高級感がありつつも親しみやすい雰囲気を醸し出していた。ロゴのためかそれともLOWYAの持つ商品イメージからか、こうしてみると建物自体がLOWYAのデザインのように思えるから不思議だ。
「608 HOME PARTY(ロウヤ ホームパーティ)」というイベント名の通り、ホームパーティをコンセプトとしており、会場の天井付近は色とりどりのガーランドで飾り付けられていて、賑やかな雰囲気で出迎えてくれた。
コンセプトに合わせたコーディネートをベースとした商品展示
店内はいくつかのエリアに分かれており、例えば一人暮らしの部屋やアウトドア、大人の女性向けの可愛い部屋といった具合に、エリアごとに一貫したコンセプトをもって展示されている。
これは今回のポップアップショップのポイントの一つであり、筆者のようなインテリア迷子=「家具や小物などインテリアをどう選んでいいかわからない」といった人に向けて、トータルコーディネイトで部屋を見せることでオシャレな部屋作りを手助けしたい。という考えに基づいてのことだそうだ。 実際、店内にはアドバイザーとなるスタッフが駐在しており「こういった商品がほしい」「こう言うものは無いか」といった相談も行えるという。また、筆者が訪れた際にはそのエリアをコーディネイトしたスタイリストの方などに話を聞くことができた。
それでは各エリアに入って詳しく展示を見ていこう。
LIGHT VINTAGE -ライトヴィンテージ- (一人部屋)
このエリアはYouTubeチャンネル内の企画「コーディネイト対決」で決まったコーディネイトをベースに展示されている。この企画は「8畳の一人部屋をいかにキレイにコーディネイトするか」と言うもので、参加したスタイリストがそれぞれのセンスでしのぎを削った。
ライトヴィンテージでは、その名の通りウッド調の家具をベースとしたシックな空間を作りつつも、ヴィンテージに寄りすぎないある種の気安さも兼ね備えたライトな雰囲気を目指したコンセプトになっており、主に20代前半〜半ばをイメージしたとのことだ。
この展示の中でポイントになるのは、中央のベッドとソファーの間に置かれたシェルフ。限られた空間を広く見せるため高い遮蔽物を避け、それでいて棚という形で集中するためのスペースとくつろぐためのスペースを切り分け、一つの空間に同居させている。
HOTEL – LIKE -ホテルライク-(一人部屋)
こちらも同じくコーディネイト対決をベースとした展示だ。ホテルのようなシンプルな部屋をコンセプトとしており、モノトーンでまとめつつ極力物を置かずに部屋を広く取る工夫がなされている。オープンラックやスツールで収納を担保し、床にはラグを敷くことで一人暮らし用のスペースでありながらゆったりとくつろげる雰囲気に仕上げている。
個人的に注目したのが写真の姿見。姿見といえば鏡の背面にスタンドがあり、斜めに支える形が一般的かと思うがこの商品は違う。よくあるつっぱり棒を使用する棚の鏡版といった形状になっており、床面積を最小限に抑えて鏡を置くことができる優れものだ。
もう一つ注目したいのがこの大理石デザインのローデスクだ。この手の円形ローデスクでは足もサークル状の物が多いのだが、この商品では個別の足として分かれており、使用する際に脚が当たらないようになっている。また本物の大理石ではないにせよ見た目はよく似ており、本物だと価格や管理が・・・という人にはピッタリだろう。
VINTAGE -ヴィンテージ-
先ほどのライトヴィンテージとは異なり、シックな大人の空間を感じさせるコンセプト。ここではダイニングデスクのあるキッチンゾーンとソファーの置かれたリビングゾーンを見ることができる。
それぞれのゾーンに特徴的な商品が多かったため、ここでは商品にスポットを当てて紹介していこう。
リビングテーブル
一見するとよくあるウッド調のローテーブルだが、LOWYAらしい機能的な側面が隠されている。通常ローテーブルではデスクのような高さがないため、書き物やPCの使用など事務作業に寄った使い方は難しい。しかしこの商品では、天板の6割ほどの面積を30cmほどリフトアップさせることができ、ローテーブルとデスクを一台で担うことができる。
二人掛けソファー(ソファーベッド)
こちらも”ワザあり”なソファーだ。よく見るのはベッドの長辺半分を座席として活用するタイプだと思うが、この商品では短辺部分、縦向きの状態でソファーとベットを切り替える形状になっている。そのため着座姿勢からリクライニングし、比較的シームレスに寝姿勢に移ることができるのは面白いポイントだろう。
三人掛けソファー(ソファーベッド)
同じくソファーベットなのだが、省スペースな二人掛けに対してこちらは収納に重きを置かれている。ソファー本体と付属のスツール、両方の座面下が収納スペースになっておりクッションやブランケットなどをしまっておくことができる。ソファーベットにありがちな、ソファーとして使用している際の掛け布団や枕などの置き場問題も解決できる理にかなった設計だ。
キッチンカウンター
ベースとなるラックとキャスターのついたテーブル部で構成されており、設置スペースに合わせて幅を調整することができる。またこのテーブル部は左右どちらにつけることも可能で、さらにはL時に設置もできるなど高い自由度を誇る。完全固定するタイプではなくシームレスに幅や角度を調整できるため、設置場所や状況に合わせて形状を使い分けても面白い。
OUT DOOR -アウトドア-
LOWYAでは室内向けのインテリアだけでなく、アウトドア商品も取り扱っている。コロナ禍で爆発的に高まった”手軽に楽しめるアウトドア”への需要に対応し、コンパクトに持ち運べるアウトドアチェアやポップアップテントなどが展示されている。特にこれからの季節、バーベキューや海水浴、デイキャンプなどにおすすめだ。
注目すべきはこのポップアップテント。各社さまざまな形式のものが販売されているが、LOWYAの商品では側面4面のうち2面が二重構造になっており、風通しの良い全メッシュと通常の壁を切り替えることができる。またテント部だけでなく前面にも床シートがあるため、靴の脱ぎ履きがし易いのもポイントだ。サイズは200と240の2サイズ展開。
天井付近にはハンディFANなどが取り付けられるフックを備えている。前述のメッシュ構造と合わせて、これからの季節に熱気がこもりがちなテント内でも涼しく過ごすことができるだろう。
NATURAL -ナチュラル-
韓国風を意識してコーディネイトされているのがこのエリアだ。全体的に淡い系統の白ベースでまとめつつ、ところどころにアジアンな香りを感じさせるラタン調のデザインが光る。光の差し込む窓側に位置していることも手伝ってか、どこかリゾートホテルのような雰囲気も感じられた。メインターゲットとしては20代〜30代の一人暮らし女性だろうか。
ここでもLOWYAらしい機能的でありながらオシャレな商品を見ることができる。それがこの姿見だ。 ホテルライクのコンセプトで使用されていたものとはまた異なり、一般的な斜め向きに設置する形をとっているが、通常の姿見と違う点が二つある。一つは背面で、通常デットスペースになってしまう背面がオープンラックになっており、ディスプレイや小物を収納する棚として活用できるようになっているのだ。そしてもう一点、表の鏡側には一時的に小物を置くことのできる棚板が備えられており、こちらはメイクの際など化粧品を置くのに重宝するだろう。オシャレなだけではないLOWYAらしい商品だ。
もう一点紹介しておきたいのがこのタオルケットとベッドパッドだ。一見すると何の変哲もない商品に見えるが、触るとわかる。この見た目で接触冷感の商品なのだ。 接触冷感といえば白や水色の商品が多い中、インテリアと調和し易い淡いオークル系のカラーはなかなか珍しい。また冷感性能としても十分で、冷房の効いた空間内でも冷たさがはっきり感じられた。
NATURAL MODERN -ナチュラルモダン-
同じナチュラルをコンセプトとしつつも、よりファミリー層に寄せた落ち着きのあるデザインでまとめられたナチュラルモダンのコンセプト。テラゾー柄をあしらった食器棚とチェストが目を引くエリアだ。
ここでは二つの商品に注目したい。
一つ目はこのダイニングテーブルだ。このテーブルはサイズが可変できるようになっており、通常の120cm幅と一回り広い160cm幅を切り替えることができる。来客時や子どもの成長に合わせて変更するといいだろう。よく見かける片側に追加天板を広げるタイプではなく、中央分割になっているため、展開時に机の足が邪魔になってしまったり収納時にデザインが崩れないのも嬉しいポイントだ。
二つ目はこちらのソファー。このソファーの開発には、なんとユーザーが関わっている。昨年のファン感謝祭の折にInstagram上の生放送(Instagram Live)にて行った、ユーザー参加型の投票をもとにカラーを決定して販売された商品であり、そのおかげもあってか一時期は販売即欠品になったほどの人気商品だという。
OTONA KAWAII -大人可愛い-
ここまでのコンセプトは「どちらかといえば・・・」な方向性はあれど基本的にジェンダーレスで使えるデザインだったが、明確に女性をターゲットとしてるのがこのエリアだ。よくある大人の女性コンセプトだと大人向けといいつつガッツリピンクなども多かったが、よりシックなホワイトやグレージュ、ブルー系などでまとめられているのが特徴だ。
ヴィンテージエリアのローテーブルと似ているが、女性に適した方向に発展したのが写真の商品だ。こちらではメイク用のスタンドミラーが内蔵されており、ソファーに合わせることを想定して、角度がついた状態で固定できるためそのままメイク台として使用できる。
参加型のイベントも開催中
また店舗内では、展示されているインテリアに隠されたキーワードを集める「家具れんぼ」や、展示されているベッドフレームの新カラーラインアップを投票する「みんなで商品開発会議!」などユーザー参加型のイベントも開催されている。
とくに「家具れんぼ」では回答者から抽選で、記事内でも紹介している「冷感タオルケット」「ポップアップテント」が貰える企画になっているので、訪れた際には忘れず参加したい。
また店内にあるメーセージボードにコメントを残すと、LOWYAロゴの入ったオリジナルデザインのお菓子もプレゼントされていた。
部屋をトータルコーディネイトできるポップアップショップ
以上が「LOWYA POP UP in渋谷」の紹介となるが、いかがだったどうか。
LOWYAの商品は魅力的なものが多いものの、オンライン販売がメインであったため、実際に見ることのできる場は少なかった。今回のポップアップショップでは、期間限定とはいえどその豊富な商品ラインアップの一部を実際に見て、触れて選ぶことのできる貴重な機会である。 加えてコンセプトに即してコーディネイトされた形で展示されているため、より明確なイメージを掴むことができ、その上実際にそのコーディネイトを行ったスタイリストに直接相談できるというのも嬉しいポイントだ。
一点心残りがあるとすれば、ページの都合上写真には写っているものの、紹介できなかった商品が多いことだ。しかしそれもそのはず、ホームページから確認できるだけでも96アイテムも展示されているので仕方ないということにして欲しい。
気になる方はぜひ実際に足を運んでいただければ幸いだ。
イベント情報
イベント名:LOWYA POP UP in渋谷
開催期間:2023.6.8THU- 6.11SUN
OPEN:11:00 / CLOSE:19:00(最終日は18:00閉店)
場所:Hz – SHIBUYA 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町4−3 1F
特設サイト:https://www.low-ya.com/features/608homeparty