ROG Phone 7 Ultimateはメイン機になり得るか!?「ゲーム」と「普段使い」2つの視点からその性能を徹底レビュー

先日行われた東京ゲームショウ2023でも感じられた事として、現在のゲーム市場は以前のようなゲーム機でプレイするいわゆるコンシューマーゲームから、より手軽に楽しめるスマートフォンゲームへとシフトしつつあるように思える。また近年ではゲームのクロスプラットフォーム化が進んでおり、ゲーム機メインのタイトルであっても一部、あるいは全部がスマートフォンでも楽しめるようになりつつ有ることは、読者の方々も頷いていただけるはずだ。
そうなるとゲーム好きにとってスマートフォンは、もはや携帯電話以上の意味を持つと言っていい。必要なのはブラウザやSNSが快適に動くことのみならず「最新ゲームが快適に動くこと」。これを基準にスマートフォンを選ぶ時代が来ているのではないだろうか。
というわけで今回は、そんな”最新ゲームが快適に動く”スマートフォン「ROG Phone 7 Ultimate」をお借りすることが出来たので、実際にゲームなどをプレイしつつご紹介していこうと思う。
ちなみにスペックシートなどから分かる特徴は、以前以下の記事にてまとめているので、こちらを参照していただければ幸いだ。
それではいつも通り外観からみていくことにしよう。
目次
「ROG Phone 7 Ultimate」はゲームプレイを意識したデザイン
上の記事でも触れていることでは有るが、本製品最大の特徴はゲームをメイン用途に据えた「ゲーミングスマートフォン」という点だ。ちなみにこれは何もスペックだけの話ではなく、その外観や機構においても意識されており、その見た目はiPhoneやGalaxyといったある種”普通のスマートフォン”とは異なる部分が見て取れる。
背面に備えた吸排気用のエアダクトと「ROG VISION」
今回お借りした「ROG Phone 7 Ultimate」はストームホワイトというカラーリングで、その名の通り背面は白を基調とした色合いになっている。色味と質感の異なる2色のホワイトで塗り分けられており、角度によってROGの文字がキラリと浮かびあがる非常にカッコいいデザインだ。



しかしそんなカッコいいデザインもさることながら、ここで注目いただきたいのは中央付近の黒く見える2つのエリア。上側に見える吸排気用のエアダクトと、下側に見えるサブディスプレイ「ROG VISION」だ。
まず上側のエアダクトについて。これは「ROG Phone 7」シリーズの中でUltimateのモデルだけが持つ特徴であり、付属の外付け冷却ユニット「AeroActive Cooler 7」と接続した際に使用される。詳細については後述するが、このエアダクトによりスマートフォンボディ内へ直接外気を取り込み冷却するという、凄まじい機構を実現しているのだ。
引用元URL:https://rog.asus.com/jp/phones/rog-phone-7-ultimate/
またこの下側「ROG VISION」では電源のオンオフ時やゲーム中など様々なシーンでアニメーションが流れ、着信やバッテリーの充電状況などを通知として受け取ることができる。

加えてこの「ROG VISION」のアニメーションはデフォルトでいくつかのバリエーションが用意されており、ASUSユーザーとしては最早おなじみのコントロールアプリ「Armoury Create」から設定することが可能。自身で作成し追加することもできる。


独自機能「AirTrigger 7」と2つのType-Cポートを備えた側面
続いて本体側面を見ていこう。 本体側面は握り心地の良いラウンド形状になっており、6.78型のパネルを採用した大型スマートフォンでは有るもののホールド感は申し分ない。そしてこの側面にもゲームプレイに適した機能や機構がうかがえる。
この中で最も特徴的なのは、スマートフォンを表から見た際の向かって右側面(電源ボタン側)、その両端に備えられた「AirTrigger 7」だろう。

一見するとただのデザインにも見えてしまうが、この2か所はタッチ式のトリガーボタンになっており、横持ち時にゲームコントローラーのLRボタンのように扱える。タップによるON/OFFだけではなくスワイプによるアナログ入力が可能であり、疑似的なまさしく「トリガーボタン」として活用できる機能だ。

加えて表側から向かって左側面と底面にはそれぞれUSB Type-Cポートが備えられており、計2つのポートが存在することも珍しい点だ。これは縦持ち・横持ちそれぞれのシーンで充電しながらのプレイを妨げないためだろう。また左側面のポートは付属の外付け冷却ユニットを接続する際にも使用され、接続中はユニット側についたType-CポートにUSBケーブルを差すことで、本体へとパススルーされる仕様だ。



Ultimateだけの目玉機能、外付け冷却ユニット「AeroActive Cooler 7」
スマートフォン本体の話からは少し逸れるが、スマートフォン本体の次はこちらを紹介しておかねばなるまい。先ほどもチラっと登場した、Ultimateのモデル最大の特徴とも言える付属の外付け冷却ユニット「AeroActive Cooler 7」だ。

この「AeroActive Cooler 7」は、「ファンとペルチェ素子を搭載し、スマートフォン本体の温度を読み取って自動で冷却方法を切り替えてくれる外付け冷却ユニット」であり、「4つの物理ボタンを備えた専用グリップ」でもあり、「接続時に音響を強化してくれるサブウーファー」としても機能するほか、「スマートフォン本体を支えるスタンド」にもなるという凄まじい代物だ。

グレーのシリコンパッドのような部分にペルチェ素子が搭載され、SoC(System on a Chip)の熱が伝わりやすい背面部分を冷却する。スマートフォンと接続する際には上部のスイッチを開くことでアームが伸長し、スマートフォンを挟み込むように固定する形式だ。


また底部にはイヤホンジャックとUSB Type-Cポートを備え、「AeroActive Cooler 7」の接続中はこちらへイヤホンや充電ケーブルを接続することが出来る。そのため冷却ユニット使用中であってもケーブル類がゲームプレイの邪魔になることはない。

スタンドとして利用した際には若干角度をつけて立てることが出来るため、別途Bluetooth接続のコントローラーを使用してゲームをプレイするシーンなどにマッチするだろう。加えて机が近くなることで本体に搭載されたウーファーの効果も感じやすい。


専用ケースやSIMピンを含む豊富な付属品と、特徴的な化粧箱
脱線ついでに付属品類や外箱についてもここで紹介させていただく。
「ROG Phone 7 Ultimate」は昨今のスマートフォンとしては珍しく、付属品類が非常に豊富なことも特徴の一つで、すでに名前を挙げている外付け冷却ユニット「AeroActive Cooler 7」はもちろん、専用ケースや充電器、SIMピン、冷却ユニット用のポーチまで付属する。

Androidユーザーならお分かりだと思うが、iPhone系と違いAndroid系の端末は専用アクセサリーを入手する方法がほぼオンラインのみと、非常に選択肢が限られる。特にケースに至っては端末によって入手が困難なこともあるため、初めから諸々セットで付属するのはありがたい。



これらの付属品やスマートフォン本体が収められた化粧箱は、三角形模した特徴的な形状をしており、蓋を開けて一段目に付属のケースやスマートフォン本体、二段目には外付け冷却ユニットやケーブル・充電器などが収納されていた。



実はこの外箱部分にも仕掛けが施されていて、開封時に取り外すROGのロゴが描かれた箇所(おにぎりの海苔の部分と言うとわかりやすいだろうか。)は初回起動時に行うチュートリアル「アンボクシング ミッション」でも使用する。




「ROG Phone 7 Ultimate」の性能を「原神」をプレイしてチェック
さてここからはお待ちかね、動作検証タイムに入っていくとしよう。今回も前回のROG Allyと同様に「ゲーム機の性能はゲームプレイによって測るべき」というコンセプトのもと実際のゲームプレイに基づいて性能に言及していこうと思う。
今回使用するゲームは、スマートフォンでプレイできる今最も熱いアクションRPGタイトルと言っていい「原神」だ。


「原神」は中国のソーシャルゲーム会社「HoYoverse」が提供しているAndroid、iOS、Windows、PlayStationにまたがるクロスプラットフォームのゲームタイトルで、正式ジャンルはオープンワールド・アクションロールプレイングゲームとなる。 PCなどを含んだクロスプラットフォームであることや、オープンワールドという特性、そして美麗なアニメ調のグラフィックなどの影響もあってか、描画負荷が高めのタイトルとしても有名であり、特にスマートフォンにおいてはこのゲームが快適に遊べるかどうかが一つの指標になると言っていい。
ちなみにここで一つ余談を話すと、我々onesuite編集部の編集長はそんな「原神」をサービス開始の当日からプレイしている古参ファンの一人である。今回のテストでは彼にも協力してもらい、特に負荷の差が出やすいシーンだという「戦闘」、そして「ワープ移動後の1歩目」という2つの項目について検証を行った。
「原神」テスト時の検証条件と共通設定
テストの結果を報告する前に、まずは検証を行った際の条件や設定について明示しておく。どんな実験であっても前提条件は大事だ。(結果が先に見たい人は読み飛ばしていただいてもOK)
まずテスト行ったスマートフォンは「ROG Phone 7 Ultimate」を含む2台、3パターン。
①ASUS ROG Phone 7 Ultimate :Xモード / スマートフォン単体
②ASUS ROG Phone 7 Ultimate :Xモード / AeroActive Cooler 7装着
③SAMSUNG Galaxy S22(SCG13 au版)
というラインアップだ。
今回の主題である「ROG Phone 7 Ultimate」に加えて「SAMSUNG Galaxy S22」を同時に検証している理由としては、CPUがちょうど一世代前の同ランクであるQualcomm Snapdragon 8 Gen 1を搭載していることや、メモリもちょうど半分の8GBと、昨年発売された上位クラスのAndroidスマートフォンとして理想的な条件だったからだ。
また追加条件として検証中は輝度を最大に設定し、スマートフォン本体の冷却能力を高めるためバッテリー駆動かつケース装着は無しで行った。加えて各パターンはプレイ時間を30分で区切り、その間の平均フレームレートを計測している。

最後に「原神」側の設定。こちらは意図的に負荷を高めるため可能な限り高負荷になるようセッティングを行った。Android版は最高フレームレートが60FPSだったためそちらを選択し、その他の描画設定も高負荷なモノを採用。これで準備は整った。


スマートフォンの実プレイでこの設定を選択する人はまず居ないと思われるので、かなり意地の悪い条件ともいえるだろう。
「螺旋 11層-12層」をプレイして戦闘時の描画負荷を検証
テストに合わせプレイは我らが編集長に依頼した。こういったモノは実際にプレイしている人に頼めるなら頼んだ方が良い。筆者からは「なるべくエフェクトが激しい戦闘で、かつ描画負荷が高いと思われるエネミー数が多い戦闘」を依頼してある。
その結果、戦闘時の負荷を試すシーンとして選ばれたのは、原神におけるエンドコンテンツである深境螺旋の11層/12層、通称「螺旋 11層-12層」だ。

今回テストを行ったのは2023年10月16日〜10月31日 29:00までの挑戦期間で配信された内容だ。
この「螺旋」に挑むにあたり編集長のセレクトしたパーティがこちら。選考基準としては戦闘時のエフェクトが激しいモノ、そして流行りの構成だという。




その結果、各パターンの平均フレームレートは以下となった。
①ROG Phone 7 Ultimate :平均56.93 fps
②ROG Phone 7 Ultimate + AeroActive Cooler 7:平均56.59 fps
③Galaxy S22:平均49.69 fps
実際にプレイした編集長の感想として、「ROG Phone 7 Ultimate」を使用した①②のパターンでは、戦闘中一瞬カクつくシーンが見られたものの概ね安定してプレイが出来たそうだ。カクつく瞬間は星5キャラのカットインが入る”元素爆発”のシーンがわかりやすく、一方で重くなることが予想されていた元素反応の重なる瞬間は問題なかったとのこと。
記録を見る限りフレームレートは低下しておらず、スマートフォンのスペックそのものよりは別の所に要因がありそうだ。
一方で明確に遅延が目立ったのは「Galaxy S22」で、昨年の上位モデルとはいえ最新のハイエンドモデルかつゲームに特化した「ROG Phone 7 Ultimate」には大きく差を開けられた形になる。このテストの結果だけを取っても、1年前の上位モデルから買い替える価値がありそうだ。
ワープ移動後の1歩目で、マップ読み込み時の描画負荷を検証
戦闘シーンでのテスト同様、プレイヤー目線で変化がわかりやすいポイントとして編集長がピックアップしたのが「ワープポイント移動直後の1歩目」だ。

「原神」の挙動として、この瞬間がカクつきやすいらしく、おそらくワープ先周辺のマップデータの読み込み後、一歩目で進んだ方向に合わせてマップ拡張する処理を行っているためだろう。
このテストでは
・ワープポイント移動直後にダッシュ移動&視点を回転
・ダッシュ移動後、しばらく付近を探索
・まだ読み込んでいないポイントにワープ移動
上記を繰り返す形で検証を行った。検証エリアは以下の通り。
・スメール 森林エリア(アルダラビ河谷、アシャヴァンレルム、ヴァナラーナ 等
・スメール 砂漠エリア(上風/下風蝕地、列柱砂原、千尋の砂漠)
・スメール 北西エリア(荒石の砂漠・ファラクケルトの園)
・フォンテーヌ 地上エリア(ブロー地区、ベリル地区、リファー地区 等)

こちらも平均フレームレートから報告しよう。各パターンの結果はこのようになった。
①ROG Phone 7 Ultimate :平均54.77 fps
②ROG Phone 7 Ultimate + AeroActive Cooler 7:平均53.35 fps
③Galaxy S22:平均40.36 fps
フレームレートからも明らかだが、こちらの方が戦闘シーンに比べカクつきが大きかったようだ。こちらに関しては「ROG Phone 7 Ultimate」を使用した①②のパターンでも発生しており、特に「スメール ヴァナラーナ」の森林や「スメール 列柱砂原」の砂漠など、パーティクルや砂塵といった環境エフェクトがあるワープポイントで振り向きをした瞬間が分かりやすい。
より快適なプレイを目指すのであれば、おそらく「原神」側の画面設定から視覚効果やモーションブラーのランクを下げると良いだろう。

ここでも水をあけられてしまったのがパターン③の「Galaxy S22」で、体感としても快適とは言えないとのことだった。思うに敗因は「ROG Phone 7 Ultimate」と「Galaxy S22」におけるGPUの性能差と搭載されているメモリの速度+容量差ではないだろうか。
このテストでは見えている範囲のマップをレンダリングしながら、その先のマップ情報を並行して読み出したのち描画待ちをしている状態となるはずで、その場合GPU性能そのものに加えメモリ上でデータを扱う速度や量がダイレクトに影響してくるからだ。
「ROG Phone 7 Ultimate」はAndroidで「原神」をプレイするなら最高クラスの一台
さていきなり結論を書いてしまったが、本製品がAndroid機での「原神」プレイにおいて最適解の一つであることはもはや疑いようもない。最高の負荷を与えた状態でも比較的安定してプレイが出来たことが何よりの証拠だろう。
特に昨年の上位モデルであるGalaxy S22との差は分かりやすく、たった一年の差でここまでプレイに影響が出るとは正直思っていなかった。今回使用したGalaxy S22はちょうど先日購入したばかりの私物なため、「ROG Phone 7 Ultimate」の性能が証明できて嬉しい反面、なんだか複雑な気持ちである。
また、ここまでの検証を通して個人的に意外だったのは「AeroActive Cooler 7」の装着によって、そこまで大きな数値の変化が無かったことだ。おそらくこれはテストを行った部屋が室温22℃と比較的低めだったことや、「ROG Phone 7 Ultimate」本体の冷却能力が高く、CPU・GPUのサーマルスロットリング(熱による性能低下)がほとんど発生しなかったからだろう。
この推測を裏付けるデータが下に示すグラフだ。

外れ値などの影響もあり、平均値だけ見た際にはパターン①に比べパターン②の値が低くく見えてしまう。しかし実際の所は必要な役割をキチンと果たし、動作を安定させていたことが読み解ける。
このグラフはテスト中、1秒単位で推移するfpsをまとめて比較したモノ。縦軸は各fps値が記録された合計回数、つまりそのfpsで実際に描画されていた秒数となる。
記録を見てわかる通り、やはり今回のテストにおいて「ROG Phone 7 Ultimate」には「AeroActive Cooler 7」無しでも60fpsで描画するパワーがあったと言えるだろう。一方で60~61fpsを維持するという点においては、冷却ユニットが有効に働いていたことが示唆されている。
これを踏まえると、おそらく夏場や充電中など熱の影響を受けやすいシーンであれば、冷却ユニットの有無がより明確な差となって表れてくるはずだ。
普段使いのスマートフォンとしても十分な性能
さてここからは、本製品の趣旨とは少しずれて「ROG Phone 7 Ultimate」を「普段使いのスマートフォンとして見たときにどうだろうか」という話をしていこうと思う。
「ROG Phone 7 Ultimate」はカメラもキレイ
ゲームを除いた際に、スマートフォンですることと言えば
- 検索やSNSをメインとしたブラウジング系
- NetflixやYouTubeなどの動画・音楽視聴
- カメラ機能を用いた撮影
おおよそこの3つだろうか。
しかし実のところ、このうち上2つに関してはあえて語る必要がないと思っている。
なぜならばココまでで紹介したゲームプレイに影響する性能と、これらの快適性に影響する性能はほぼ同一であり、満足度が低くなる理由は無いからだ。そのためこの項では予想外に良かったカメラ性能について紹介したい。

正直なことを言ってしまうと、実際に撮影してみるまであまりカメラについては期待していなかったというのが本当のところだ。しかし持ち出していくつか撮影をしてみるとコレが意外とよく撮れる。

この写真は散歩中に立ち寄った公園へと続く階段を映したモノ。撮影した時間帯は13時ごろだったこともあり、直射日光の当たっている場所の固い光と木漏れ日の柔らかな光の違いが見事に出ている。また明暗差も激しい場所だったが、HDR機能により白飛びや黒潰れを起こすこともなく、自然に発色していることがわかるだろう。
流石にPC画面で等倍表示した際には解像感など細部に粗さが目立つものの、スマートフォンの画面で見る分には十分な画質と言っていい。

続いてこちらはラーメン屋で注文したつけ麵を撮影した画像。色の転びが違和感になりやすい食べ物を取るシーンにおいても、自然な”味付け”によって美味しそうに撮影することが出来た。
瑞々しいメンマやつるりとしたコシの強そうな麺、しっとりと漬かった味玉に少し赤みの差したジューシーな叉焼、麺の湿気を吸って少し柔らかくなり始めた海苔といった質感の異なる食材をしっかりと描き切っている。

最後はデスクライトに照らされたサボテンをメインに、いくつかの小物を撮ってみた。暗所かつ近接撮影という厳しい条件だったが、ほとんど破綻の無いボケ表現をみせてくれたのが印象的だ。若干根本付近のみ違和感のあるボケ方をしているものの、合焦部であるサボテンの先端付近などは中々の解像感で撮れているのでぜひ拡大して見ていただければ幸いだ。
また個人的に気に入ったのはマニュアル撮影用の「Proモード」で、フォーカスの細かい調整やシャッタースピード、ISO感度、WBなど標準搭載のカメラアプリとは思えないほど自由度の高い設定が可能。加えてフォーカスの調整中には、合焦部の境界線を強調表示してくれるフォーカスピーキングも備えており、少しカメラに凝ったユーザーであれば非常に楽しく遊べるのではないだろうか。


合焦部が蛍光グリーンに染まることで、どこにピントが合っているか一目で分かり飛躍的にマニュアルフォーカスがしやすくなる。
大容量+高速充電でバッテリー周りもストレス無し
カメラ性能がスマートフォンの用途に関わる部分であるならば、もっと基本的な使い勝手に影響する部分がバッテリー持ちと充電速度だ。バッテリー持ちが悪ければ持ち歩きにくく、充電速度が遅ければ短時間で充電したい時にハラハラさせられる。
その点「ROG Phone 7 Ultimate」であれば安心だ。本製品は6,000mAhの大容量バッテリーを搭載し、充電はUSB PDの65Wに対応することで最短約44分で0%から100%まで回復するという。

実際、上で見ていただいた「原神」の検証時には合計1時間ほど、画面輝度最大かつ高負荷な状態でゲームをプレイしていたものの、バッテリーは40%弱しか減らなかった。特に最後の30分は「AeroActive Cooler 7」までスマートフォンのバッテリー動かしているため、そこそこの消費電力量だったはずだが、そんな事はものともせず6,000mAhという”器のデカさ”を見せつけてきた。
また充電速度についても面白い結果が出ており、バッテリー残量が30%ほどのiPhone 13(筆者の私物その2)と0%から充電する本機で比較を行った際には、30%という下駄があったにもかかわらず、「ROG Phone 7 Ultimate」の方が早く100%になってしまったのである。 もちろん、この結果はむしろiPhone 13が遅い(Lightningの規格が原因)というべきなのだが、それでも衝撃的だったことは間違いない。
「ROG Phone 7 Ultimate」はZenfoneで鳴らしたASUSが作る普通のスマートフォン
その他にも「ROG Phone 7 Ultimate」には、現在国内で最も速度が速く安定した通信が可能な規格「Wi-Fi 6E」への対応や、「IP54」クラスの防水・防塵設計といった、普段使いのスマートフォンとして問題なく使用できる要素が当たり前に備わっている。
それもそのはず「ROG Phone 7 Ultimate」を開発したのは「Zenfone」シリーズも手掛ける”あの”ASUSなのだ。
PC業界に浸っているとつい忘れがちだが、ASUSはAndroid 4の頃から日本でスマートフォンを販売しており、もう10年近くスマートフォンを開発している老舗メーカーとしての側面も持つ。
あの頃のスマートフォン市場といえばフューチャーフォンからの過渡期が落ち着きつつあるタイミングで、多くのメーカーが参入しては消えていった時代だ。当時はスマートフォンを作っていたのに今はVRHMD屋さんになったメーカーも存在する中、「Zenfone」の最新モデルは今年(2023年)の9月発表と現在も継続的にスマートフォンを発売しており、今日に至るまでのAndroidスマートフォン市場を支えた立役者の一人とも言えるだろう。
そんな彼らが開発していることを考えれば、ガジェット好きのオモチャじゃなく、ちゃんと使える「普通のスマートフォン」として仕上がるのも当然というものだ。

現状最強のゲーミングスマホ「ROG Phone 7 Ultimate」で快適なゲーマー生活を手に入れよう
ここまで「外観や付属品」「ゲーム性能」「メイン機としての使いやすさ」それぞれの視点から語ってきた「ROG Phone 7 Ultimate」のレビューはいかがだっただろうか。
本当はもう少しスリムに収める予定だったのだが、触れば触るほど面白い端末でついつい筆が乗ってしまい、気づけばそこそこの大ボリュームになってしまった。総評としてまとめるなら、ことゲームにおいては間違いなく現状最強のAndroid端末であり、それでいて普段使いもこなせるゲーム好きにとっては理想の一台と言っても過言ではないだろう。
最後に一点だけワガママを言うとすれば、Felicaが欲しかった。コレだけである。とはいえもう少しすればJRの改札機にもQRコードリーダーが搭載されるらしく、もしかするとこの唯一のウィークポイントも時間が解決してくれるかもしれない。
自宅や外出先問わずどこでも快適なゲームプレイが楽しみたい貴方、それでもスマホは1台で済ませたい、そこの貴方だ。そんな貴方が選ぶべきは、きっとこの端末に違いない。
この記事を書いた人
元PCメーカーの製品担当。無類のメカやガジェット好きであり、PC・スマホ・マウスキーボードなどの周辺機器他、オーディオやモニター・バイクなど多岐にわたり、メジャーなものから尖ったモノまでジャンルを問わず好む。最近はカメラにハマっており順調にレンズ沼の住人と化している。 好きな飲み物はコーヒーと紅茶で、毎年キロ単位で豆と茶葉を消費しているものの入れ方は雑。財布のひもは緩め。
