EDIFIER M90をレビュー。コンパクトなのに本格的な音に驚くPCスピーカー

EDIFIER M90_top

映画やゲーム、各種配信サービスなど、高品質な映像型コンテンツが溢れる現代において、何かと後回しになりがちな要素といえば“音”だろう。読者の方の中にも「なんとなく、PCの音がチープな気がする」「テレビの音量を上げても、なんだかこもって聞こえる」そんなふうに感じながらも、「何を基準に選べばいいのかも分からないし、大掛かりな機材を置くスペースもない」そう考え、後回しにしている方も多いのではないだろうか。

今回紹介する「EDIFIER M90」は、そうした「オーディオには詳しくないけれど、いい音にはしたい」という素朴な欲求に、驚くほどシンプルに応えてくれる製品だ。難しい知識も、大掛かりな設置も必要とせず、ただデスクに置いてケーブルを挿すだけで、音の印象がはっきりと変わる。

今回は実際にPCデスクトップスピーカーとして使い込んでみた感想を中心に、その魅力を紹介していきたい。

製品概要

EDIFIER

M90


製品名:製品名:EDIFIER M90
カラー:ブラック/ ホワイト
価格:46,980(税込)
Amazon Primeセール価格:35,235円(税込)
製品ページ:https://www.edifier.jp/products/edifier-m90

※商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームよりメディア運営元のONESELに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報、または自動で更新されています。

目次

コンパクトなサイズに100Wの高出力を備えた「EDIFIER M90」

「EDIFIER M90」はブックシェルフ型と呼ばれる、”スピーカーらしい”見た目をしたスピーカーだ。卓上におくことを前提としたコンパクトなサイズ感ながら、合計100W※の高出力を実現していることが大きな特徴となっている。

※RMSでの数値。定格出力や平均出力ともよばれる。

直方体の箱に、丸い振動板をそなえたいわゆるな見た目のスピーカー
直方体の箱に、丸い振動板をそなえた”いわゆる”な見た目のスピーカー。

スピーカー1台あたりのサイズは133 × 212 × 225 mm(W × D × H)となっており、出力を考えると非常にコンパクト。一例として同じEDIFIERのMR3と並べた際には下のようなサイズ感で、正面からみた際の幅や高さはほぼ同じだ。

画像左がEDIFIER MR3、右がEDIFIER M90。高さはむしろMR3の方が高い
画像左がEDIFIER MR3、右がEDIFIER M90。高さはむしろMR3の方が高い。

もちろん、奥行きは少々増えているのだがMR3の合計出力は36Wなので、その3倍近い出力を持ちながらも大きく差が無いあたりに「EDIFIER M90」のコンパクトさを感じて欲しい。

左がEDIFIER MR3、右がEDIFIER M90。横から見た際には差がわかりやすい。
同じく左がEDIFIER MR3、右がEDIFIER M90。横から見た際には差がわかりやすい。

またカッパーの差し色が印象的なMR3に対し、「EDIFIER M90」は質感の異なるブラックに統一されたシンプルな外観だ。全体的に角をとった丸みを帯びたデザインで、PCデスクやテレビ台といったインテリアにも馴染みやすい。

EDIFIER M90の本体画像

なお「EDIFIER M90」の場合、ペアになった2つの筐体のうち、各種端子類は片側(標準では右側)背面に集中している。もう一方は付属のケーブルで接続するだけのため、こちらは非常にすっきりとした見た目だ。

ペアになった2つのスピーカーのうち、片側のみ端子類が集中して配置されている。
ペアになった2つのスピーカーのうち、片側のみ端子類が集中して配置されている。
もう一方は専用のポートが1つあるだけのすっきりとした見た目だ。
もう一方は専用のポートが1つあるだけのすっきりとした見た目だ。

接続方式はHDMI eARC、光デジタル、USB-C、AUXに対応。その他に、ボリュームコントール用のノブと、もう一方のスピーカーに出力するためのSPEAKER OUT、サブウーファーに接続するためSUB OUT、電源などが並ぶ。

EDIFIER M90背面の接続端子部分

加えて付属品類も充実しており、スピーカー同士を接続する専用のケーブルはもちろん、PCなどと繋ぐためのUSB Type-Cケーブルや光デジタルオーディオケーブル、3.5mm to RCAケーブル、3.5mm to 3.5mm ケーブルなどが同梱されている。

EDIFIER M90同梱物一式

また専用リモコンに加え、リモコンの動作確認用に単4形乾電池まで付属する充実っぷりだ。

専用リモコンと付属の単4形乾電池
専用リモコンと付属の単4形乾電池。

HDMI eARCを除けばほぼ全ての接続に必要なケーブルが同梱されている状態であり、こうしたスピーカーを初めて買う方でも安心して購入できる。

使うケーブルは3本だけ。PCスピーカーとして使ってみた

これだけケーブルがあると少々混乱してしまうかもしれないが、接続方法は至ってシンプルだ。今回はPCスピーカーとして使用するつもりでセットアップしよう。主に使うのはスピーカー同士を接続する付属のスピーカーケーブル、電源ケーブル、そしてPCと接続するケーブルの3本だけだ。

まずはスピーカー同士の接続。昔のマウスやキーボードで見かけたPS/2端子に似た見た目で、ピンの位置を合わせて差してやる必要があるのだが、そこは工夫され簡単になっている。かまぼこ形状の根本を見ながら、スピーカー側の白いマークに向きを合わせてあげればいい。

コネクタの根本は円柱の一部が平面になったかまぼこ形状。
コネクタの根本は円柱の一部が平面になったかまぼこ形状。平らな面がスピーカー側の白いマーク(画像中央)に一致するよう差し込めば簡単だ。
2つのスピーカーを接続した状態。
2つのスピーカーを接続した状態。

そしてメガネ型の電源ケーブルを接続し、コンセントに挿せばあとはPCと繋ぐだけだ。PCと繋ぐのであればUSB Type-Cや3.5mmのケーブルをヘッドホンジャックに繋ぐのが最も手軽で、初心者なら「RCAや光デジタルはこだわり派」、あるいは「テレビとの接続向け」と思って貰えばいいだろう。

Type-Cでの接続イメージ
USB Type-Cと3.5mmで迷うのであれば、Type-Cをおすすめしたい。

MacBook Air 14インチと接続すると下のような形だ。スピーカーの高さが画面を開いた状態とほぼ同じ高さのため非常にすっきりとレイアウトできる。また、詳しくは後述するが「EDIFIER M90」はBluetoothにも対応しているため、PCとのワイヤレス接続も可能。デスク上にケーブルが散らかるのを避けたい方にもおすすめだ。

EDIFIER M90ノートPCと並べた様子

音の「余裕」がもたらす空間表現と艶やかなボーカルが大きな魅力

それではPCに接続して、普段聴いている曲を流してみる。まず感じたのは、100Wの定格出力に裏打ちされた「余裕」だった。

多くの小型PCスピーカーは、音量を上げると途端に音が割れたり、こもったりする。特にノートPCのスピーカーや廉価なテレビなどがわかりやすいだろうか。音に厚みや艶がなくなり、ざらついた、あるいはのっぺりとした音になるあの現象だ。

しかし「EDIFIER M90」は、ボリュームを上げていっても破綻する気配がない。低音はしっかりと沈み込みながらも、ボーカルや高音の輪郭はぼやけず、むしろクリアになっていく感覚があった。EDIFIERの中でもリスニングを重視したシリーズなこともあり、特にボーカルものの曲は気持ちよく聞ける。

EDIFIER M90設置イメージ

エド・シーラン「Shape of You

言わずと知れたエド・シーランの代表曲の一つShape of You。イントロで鳴り出す特徴的なシンセサイザーのリズムが流れた瞬間に感じる空間の奥行きは、低域と出力に余裕があるM90ならではだろう。また、本製品が得意とする音域とエド・シーランの声質の相性が良いのか、ボーカルが非常に艶やかで思わず聞き入ってしまう。そこにドラムキックとコーラスが加わることで、空間はさらに広がり、ここが6畳程度の1室であることを忘れてしまいそうになるくらいだった。

傾向としては、一つ一つの音がくっきりと聞こえるような解像感が高いタイプの音作りではない。どちらかというと滑らかなつながりで音場を感じさせる方向性であり、音数が少なくボーカルを主体とした曲調との相性が良い印象だ。

Lia「dearly (from AL「dearly」 2006)」

完全に趣味のチョイスだが、音数の少ないボーカル主体の曲ということで選んだ。こちらの音源はもともとライブで披露されたものをベースに配信されており、Liaによるボーカル以外はアコギによる伴奏のみと、音数としては極端に少ない。

Liaの透き通るような歌声と、持ち味でもある伸びやかなロングローンをどこまで表現できるかが気になっていたのだが…一聴して全てが杞憂だと分かった。

ライブ会場という広大な空間にむけ、溶けるように広がっていく歌声が見事に表現されており”なるほど、これがリスニング向けか”と思わず唸らされる。発声しきったあとの声がだらりと残ることも、極端に失われることもなく、まさに染み入るように消えていく。

そうだ、自分はこの歌声が好きだったのだ。

筆者は普段どちらかというとバンドものの楽曲を聴くことが多く、気づけば通ぶって「イントロのキックがさ」「ここのギターフレーズがさ」などと、ある種”歌声の魅力”を軽視しつつあったのだと思う。

そのことに気づかせてくれたのは「EDIFIER M90」だった。

有線・ワイヤレスに両対応、アプリ対応にリモコンまで。利便性に死角なし

音づくりの魅力もさることながら、本製品を語る上で欠かせないのはその利便性の高さだ。

冒頭でも軽く触れた通り、「EDIFIER M90」はHDMI eARC、光デジタル、USB-C、AUXに加え、Bluetooth 6.0に対応。コーデックにはLDACとSBCが利用できるため、PCやスマートフォンなどBluetoothが使用できるデバイスであれば大抵のものは接続できるだろう。さらにBluetoothはマルチポイント接続に対応しているため、PCとスマートフォンを同時に接続しておき、相互に切り替えることも可能だ。

ちなみに上記のマルチペアリングをはじめとした細かな設定は、EDIFIERの公式アプリである「EDIFIER ConneX」から行うことができる。Bluetoothの設定以外にも、入力ソースの切り替えやイコライザーの調整、ファームウェアのアップデートに至るまで、本製品を一括して管理することができるため非常に便利。

アプリ操作画面
イコライザーはデフォルトで3種用意されている。
アプリ操作画面
カスタマイズにももちろん対応。
アプリ操作画面
端子類が集中するいわゆる親機を左右どちらに置くか、と言った設定も可能。

その他にも、使ってみて想像以上に便利に感じたのはリモコンの存在だ。音量のアップダウンやミュート、さらには入力ソースやイコライザーの変更までできるため、都度都度スマートフォンからアプリを開く必要性がない。ある程度のことがリモコン単体で完結するので、思い立ったら気軽に操作できるのがこれほど魅力的だとは思わなかった。

EDIFIER M90アプリとリモコン

例えば一人暮らしの場合、PCに向かって作業している時間もあれば、家事をしながらスマートフォンで音楽を流したい時間もあるだろう。人によってはテレビを持っていて、そちらに「EDIFIER M90」を接続する方もいるかもしれない。

そんなあらゆる場所から、本製品なら手軽に音楽や音を流すことができる。単なるPC/テレビ用のスピーカーではなく「部屋にある音の出口」として自然に機能してくれるため、気づけばBGMを流したり、映画を観たりとついつい手が伸びてしまう存在だった。

コンパクトさと音質、両方を諦めたくない人へ

「EDIFIER M90」最大の魅力は、オーディオに詳しくなくても、置き場所や手間を増やすことなく”今よりいい音”を手に入れられる点だ。

接続はシンプルかつ充実しており、付属品も豊富。普段はPC作業用のスピーカーとして使いながら、休憩中はスマートフォンから気軽に音楽を流し、テレビを持っているならその音質改善にも一役買ってくれる。専用リモコンのおかげで、離れた場所から気軽に操作できるのもポイントの一つだ。

ついついオーディオ好きの筆者視点でボーカルの艶やかさばかりに言及してしまったが、空間表現が得意なこともあり、映像コンテンツやゲームなど没入感を求める用途にもピッタリな本製品。

「本格的なオーディオはよく分からないけれど、デスク周りの音はもう少し良くしたい」

そんな方にとって、M90は十分に検討する価値がある一台だ。

EDIFIER M90デスク設置イメージ

ギャラリー

EDIFIER

M90


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出典・関連リンク

EDIFIER 公式サイト

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