XPPen Artist 12 3rdをレビュー。3万円強でここまできた!驚きの低価格液晶ペンタブレット

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「液晶ペンタブレットといえば、プロ向けの高価なアイテム。」
このイメージが変わってきたのは、2018年ごろのことだっただろうか。当時、漫画家やイラストレーターといった”仕事として絵を描く方”のみが買える高級機材だった液晶ペンタブレット(以下、液タブ)が、5−7万円前後という価格で登場した衝撃はかなりのものだった。この瞬間から、液タブはプロだけが使えるアイテムでは無くなったのである。

とはいえ、当時4倍近くの価格差があったプロ向け製品と全く同じかと言えばそんなこともなく、実際のペン先とカーソルのズレ(いわゆる視差)や画面サイズ・解像度・色域など、それなりに差はあった。それでも”憧れの液タブ”に手が届くというインパクトは、それはそれは凄いものだったのだ。

今回紹介するのは、当時そんなパラダイムシフトを生み出したメーカー「XPPen」が手掛ける液晶ペンタブレット「Artist 12 3rd」。8年の時を経て3世代目へと移行したArtistシリーズの12inchモデルで、価格はなんと32,980円(公式ストア価格)だ。

3万円強という驚きの低価格で登場した本製品がどれほどのものか、実際に確認していきたい。

製品概要

XPPen

液晶ペンタブレット

Artist 12 3rd 日本限定版

ブラック


製品名:Artist 12 3rd 日本限定版
カラー:ブラック/シルバーグレー
公式ストア価格:32,980円(税込)
製品ページ:https://www.xp-pen.jp/product/artist-12-3rd.html

※商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームよりメディア運営元のONESELに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報、または自動で更新されています。

目次

コスパという言葉では納得できないほどの製品品質と付属品

さて仰々しい感じで始めてみたが、先に正直な感想から書いてしまおう。筆者が「Artist 12 3rd」を触って感じた所感としては

「本当に3万円強で買えていい製品か…?」

である。確かにXPPenは当時から価格破壊に定評のあるメーカーだ。しかし、これはやりすぎではないだろうか。

必要なものが全て揃う、充実しすぎな付属品

まず最初のやりすぎポイントは、製品を開封した段階から気づくことができる。はっきり言って異常なほど付属品が充実しているのだ。

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開封した際に同梱されているアイテムは、「Artist 12 3rd」本体に専用のデジタルペン、ケーブルが2種、ペン先を交換するための芯抜きと替え芯、そしてスタートガイドと、ここまではいい。だかそこに加えてパッケージイラストのキャラクターをあしらったグローブ、クリーニングクロス、ポストカード、果てはアクリルキーホルダーまで付属しているのだ。

さらには専用の折りたたみスタンドまで付属して、逆に何がこれ以上必要なんだというレベル。本来低価格を実現するためにコストカットは必要不可欠で、大抵最初に削られるのは付属品のはずなのだが…その常識はXPPenには通用しないのかもしれない。

sRGB 99%のディスプレイにダイヤル付きのショートカット

じゃあ付属品にお金をかけている分、本体は値段なりなのかと思えば、こちらもかなりの力が入っている。例えば、イラストやクリエイティブ用途で重要になるディスプレイのスペックは、各色域のカバー率でそれぞれsRGB 99% /Adobe RGB 97% /Display P3 97%とかなりの性能だ。

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12inch フルHD(1920 × 1080 px)の広色域なディスプレイを採用。

この性能はWeb用のイラストであればまず間違いなく十分なレベルで、流石にプロ用途で印刷物を扱うレベルになると少し心許ないが、同人誌等であれば全く問題ないだろう。正直なところ、2万円前後で購入できるモニターと比べた際には圧倒的に表示性能が高く、ディスプレイのスペックだけで本体価格分くらいの価値はありそうだ。

そして注目してほしいのが本体の左側、ショートカットボタンの部分で、ここにはキャンパスの拡大縮小、回転、ペンサイズの変更などに使えるダイヤルが2つも搭載されている。

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割り当て可能な8つのショートカットボタンと2つのダイヤルを搭載。

このダイヤルはカチカチとクリック感がある仕様で、回転やペンサイズなどを狙った位置で止めやすい。

加えて8つあるショートカットボタンは、通常のキーボードショートカットの他に、ダイヤルの機能切り替えボタンとしても使用可能。1ダイヤルあたり4種類まで機能を持たせることができるため、2×4で最大8種類もの操作をダイヤル経由実行することが可能なのだ。

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1ダイヤルあたり4種類の機能を操作可能。
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2つのダイヤルに対し、それぞれ切り替えボタンを登録できる。

これが思いのほか便利で、普段液タブ使用時にキーボード操作をしない方にはぜひ活用してほしいレベル。このショートカットボタンとダイヤルを使いこなせるだけで、作業効率は大きく変わるはずだ。すでに左手デバイスなど持っている方にとっては不要かもしれないが、外出先などへ持ち出す際に持っていくアイテムを一つ減らせると思えば十分大きなメリットと言える。

ちなみにショートカットボタンの登録は、ソフトウェア単位でも制御することが可能。そのためCLIP STIDOではこのキー、Photoshopではこのキー、といった形でショートカットのキー組み合わせが違うソフトでも共存して使うことができる。イラスト用途に限らず、写真のレタッチやCGのスカルプなど、その他のクリエイティブ利用にも便利そうだ。

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ガタつきなしのスタンドやマグネット式のペンホルダーなど細部にもこだわりが

「本体性能が良くても、流石に細部まで見ていけば粗が出てくるか?」と思いきや、全然そんなこともないのが「Artist 12 3rd」の恐ろしいところだ。

例えば付属品の折りたたみスタンドは、機構がシンプルな分がっしりとしていて安定感があり、描いている上でのガタツキはほぼゼロ。角度こそ変えられないものの、ノートPCスタンドとしても活用できるほどの安定感がある。

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付属スタンドの角度は写真の形で固定。その分安定感に優れており、ちょっとやそっとじゃ揺れない・ガタつかない。

また先ほどから何気なく写真に登場しているが、本体上部にはマグネット式のペンホルダーが搭載されており、ワンタッチでペンを固定しておくことができるのも個人的に気に入ったポイントの一つ。

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液タブのペンホルダーには筒状の布ホルダーに通す形式や、プラスチック製のホルダーに挟み込む形式、ペン立てが付属するパターンなど様々なタイプがあるものの、ホルダータイプは取り外し・取り付けに一手間かかり、ペン立てタイプは意外と机の上で邪魔になる。しかしiPad+Apple Pencilのようにマグネット固定であれば、上記の問題は全て解決というワケだ。

筆者としてはペンの置き場はこれが最適解だと感じているため、ぜひ他のモデルにも波及してほしいところ。あえてデメリットを上げるなら、あまりにも適当に近づけると磁力に弾かれることがあるくらいだろうか。ただこれは近づける位置の問題で、慣れてしまえば気にならなくなるはずだ。

その他にも本体背面に備えた滑めのゴム足や、付属のHDMI・USB・給電用USBの3又ケーブルの使い勝手が良かったりと細部を見ても不満はない。本当にどこで低価格を実現しているのだろうか…。

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16,384段階の筆圧検知で入り抜き滑らか。使い心地も十分

じゃあ肝心の描き心地は?と言えばこちらも価格を考えたらかなり良い方だ。特にペンの筆圧感知性能が非常に高く、16,384段階で筆圧を判定してくれる。

数字が大きすぎてわかりにくいとは思うが、それだけ細かく力の入り抜きが表現できると考えて貰えばいい。また専用の制御ソフトに設けられた筆圧の調整機能も優秀で、今どの程度の力がペンにかかっているかを視覚的に教えてくれるようになっているのも良いところ。

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ペンに力を加えると画像右下の筆圧レベルが0〜16,384までゲージとして上昇し、今どれだけ力を加えているかが一目でわかる。

ペンタブを使ったことがある方なら同意してもらえると思うのだが、ペンタブの筆圧設定は意外と面倒で「自分にとってこれがベスト!」という設定は案外見つけづらい。しかし、「Artist 12 3rd」であれば力のかかり具合が視覚化されるほか、初めからペンの硬さ(筆圧感知の敏感さ)を7段階から選べるため、ベストな設定が見つけやすくなっているのだ。これなら初めてペンタブを買う方はもちろん、すでに他のペンタブを使っている方でも設定しやすいはずだ。

一方で若干筆者が気に掛かったのは、筆圧検知の滑らかさに対して少々ペンの滑りが良すぎる点だ。これは好みも関係するとは思うのものの、普段ペーパーライクフィルムを貼ったタブレットやペンタブ、紙とペンで絵を描いている方ほど気になるかもしれない。

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描き心地を確かめるために行った30秒ドローイング。

とはいえ、これはあくまでも標準芯を使った場合の話なので、より摩擦の大きなフェルト芯への変更や、いっそペーパーライクフィルムを貼り付けてしまえば解決するはずだ。また、いわゆる板タブやタブレットで描いている方であれば、そもそも問題にすらならない可能性もある。

もはや粗探しのレベルで言及してこの結果なのだから、「Artist 12 3rd」がいかに驚異的なコストパフォーマンスを持った製品かお分かりいただけるだろう。

Artist 12 3rdはすべてのPCユーザーに向けたエントリー液晶ペンタブレット

冒頭にも軽く記載したが、液晶ペンタブレット周りの変遷を体験してきた筆者にとって、「Artist 12 3rd」の存在はかなり衝撃的だ。充実した付属品に加え、液タブの利用シーンを研究して細部まで作り込まれた製品品質、そして十分な描き心地…3万円強でこれが手に入るのだから良い時代になったなと思う。

もちろん「12 inch/フルHDって絵を描くには少し小さいよね」とか「画面の滑りやすさがちょっと」みたいに細かいツッコミをすることもできる…できるのだが、この価格を前にしてそうした指摘はもはや野暮というもの。コストに対して高すぎるパフォーマンスが、それら全てを粉砕していく。

また近年の製品らしく、USB Type-Cから映像出力できるノートPCなどと組み合わせれば、ケーブル1本で接続できる点も魅力の一つ。前述の通り表示品質が高いため、ペンが使えるモバイルモニターとして考えれば、さらに用途が広がるだろう。
オンラインMTG時のホワイトボードや写真のレタッチなど、絵を描かなくともペンがあると便利なシーンは多い。そうした「従来の価格帯では検討しなかった層」をターゲットにできるのも本製品ならではの特徴と言える。

イラストや漫画といった絵を描く用途に限らず、すべてのPCユーザーにとっての液タブエントリーモデル。それこそが「Artist 12 3rd」の立ち位置なのかもしれない。

XPPen × onesuite 読者向けプレゼントキャンペーンのお知らせ

ではここで、例によって編集部から耳寄りな情報もお届けしよう。
今回の記事に関して、もともとはXPPen側が行なっていたレビューキャンペーンに便乗する形だったのだが
「あのーこのレンタルされたArtist 12 3rdって読者にプレゼントしてもいいですか?」とダメ元で確認したところ、なんと快くOKしていただいた。

プレゼントされるアイテムの内容や応募方法は下記にまとめてあるので、是非チェックして欲しい。

対象アイテム

XPPen Artist 12 3rd 日本限定版

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応募方法

① X(旧:Twitter)にて @XPJapan@onesuite_jp をフォロー
② 下記対象ポストをいいね&リポストで参加

※さらに記事の感想を対象のポストにリプライで当選確率アップ

対象ポスト

応募期間

2026年2月6日 ~ 2026年2月19日 23:59

応募規約

  • 本キャンペーン商品の「XPPen Artist 12 3rd」はレビューに使用した開封品となります。
  • 賞品の故障による修理や交換等を含め、一切の保証はありません。
  • 応募締め切りは2026年2月19日 23:59までとさせていただきます。
  • 当選のご連絡はX(旧:Twitter)のDM機能にて行いますので、DM機能の開放をお願いいたします。
  • DM連絡後2日以内に返信がない場合は失効となります。
  • プレゼントの応募は日本国内に居住している方限定とさせていただきます。
  • 当選につきましては発表時点で、対象のXアカウントをフォローしている方限定とさせていただきます。
  • なお当選通知の時点で、対象のXアカウントのフォローを解除している場合、当選は無効となります。
  • アイテムの発送は日本国内に限ります。
  • 当選にて獲得した権利は、他の方に譲渡することはできません。
  • ご入力情報の不備などでお届けできない場合、当選を無効とさせていただく場合がございます。
  • 取得した個人情報につきましては、本キャンペーンの発送以外の用途では使用いたしません。
  • 懸賞目的及び不正を判断した場合は抽選から除外いたします。

ギャラリー

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