最近ではスマートフォン・携帯ゲーム機・PCと、プラットフォームを選ばず遊べるゲームタイトルが増えてきた。また基本プレイ無料をうたうタイトルも多く、ゲーム機やPCなどを持っていなくとも、気軽に手元のスマートフォンからその面白さを体験することができる。
とはいえ、すべてのプラットフォームで同じ体験ができるかといえばそうでもなく…やはり高グラフィック・高フレームレートなど”リッチなゲーム体験”はPCならではの魅力。「スマートフォンやゲーム機でプレイしていたものの、いずれはPCに移行したい!」という方も多いだろう。
今回紹介するのは、そんなスマートフォン・ゲーム機からの移行にぴったりのMSI製ゲーミングPC「MAG Infinite E1」。ゲームやそれ以外にも活躍する性能を備えつつ、Xboxのゲームが数百数種類遊べる1ヶ月のライセンスが付属する、まさしくエントリーに相応しい1台だ。本記事では上記のライセンスに含まれるゲームタイトルの一つ「Minecraft」を通して、その特徴や魅力を紹介していきたい。
製品概要

MSI
MAG Infinite E1 14NVL5-243JP

製品名:MAG Infinite E1 14NVL5-243JP
大手ECストア売価:169,400円(税込)※記事執筆時点
発売日:2025年10月30日
製品ページ:https://jp.msi.com/Desktop/MAG-Infinite-E1-14NVL5-243JP/
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MSI製のパーツで構成された信頼性の高いゲーミングPC
改めてにはなるが「MAG Infinite E1」はMSIが手がける、エントリー向けゲーミングデスクトップPCだ。CPUにはIntel Core i5-14400F、グラフィックスカードにはNVIDIA GeForce RTX 5060を採用するなど、エントリー向けの中ではある程度高性能な組み合わせとなっており、メモリも32GBとこのクラスとしては余裕を持たせた構成になっている。

ちなみに自作PCやPCに詳しくない、という方にむけて紹介しておくと、MSIとは台湾に本社を置く大手PCパーツ、ならびにPC・ディスプレイ・周辺機器メーカー。特にPCパーツに関しては高い知名度を誇っており、その知名度は「自作PCを組んだことがある方であれば、誰しも一度は目にしたことがあるはず」というレベル。近年では既存のパーツを組み立ててPCを販売する、いわゆるBTOメーカーも多いが、そんな彼らが組み立てて売っているPCの”内部パーツを製造している”メーカーだと考えて貰えばいい。そうした意味で「MAG Infinite E1」は、ある意味メーカー純正のゲーミングPCと呼んでも差し支えないだろう。
また製品名に含まれるMAG はMSI内で製品を区分けするシリーズ名で、優れた耐久性と安定したパフォーマンスが特徴だという。パフォーマンスは後ほど詳しく確認するとして、まずはその細部を細かく見ていこう。
必要十分な性能と高い信頼性を両立した「MAG Infinite E1」

フロント側は直線を多用した多面的なデザイン。近年ではガラスパネルを全面に採用した透け感のあるデザインが多い中で、どちらかといえば従来のゲーミングPCらしい系統と言えるだろう。とはいえ極端にギラギラと発光する訳でもなく、ある程度落ち着いた印象だ。

加えて少々珍しいのが、PCを向かって左側におくことを前提とした見た目になっている点で、サイドパネルの意匠やフロントの周辺機器ポートなども右寄せになっている。一般的なPCは右側におくデザインがほとんどのため、卓上に設置した際のレイアウトはほぼ固定されてしまうのだが、部屋の都合上どうしても左側におきたい場合もある。これだけでPCを選ぶ方も少ないとは思うが、選ぶ際のポイントにはなるかもしれない。



フロント側のポート類はUSB Type-C ×1、USB Type-A ×1、マイク入力 ×1、ヘッドホン出力 ×1と必定十分な構成。USBはいずれもUSB 3.2 Gen1(5 Gbps)とそこまで高速ではないものの、AとCの両方が用意されているため使用するデバイスを選びにくい。ヘッドセットや外部ストレージなど、抜き差しが多いデバイスとの組み合わせにはちょうど良さそうだ。

またポート類はリア側もかなりシンプルな構成で、USB Type-Aが計6ポートにLAN、オーディオ系となっている。Wi-Fiアンテナの接続先がないため無線は非対応か?と一見不安になってしまうが、Wi-Fi 6E + Bluetooth 5.3に標準対応しているためそこはご安心を。コストを抑えるため必須ではない要素はバッサリと切りつつ、必要な要素はきちんと確保している。

内部はさすがMSI製ゲーミングPCというべきか、その多くがMSI製パーツで構成されている。マザーボードやグラフィックカードなど目立つ要素はほぼMSI製となっており、グラフィックスカードもケースに備えたサポートバーでガッチリと固定。内部パーツはもちろん、PCというシステム全体の耐久性にも期待できそうだ。

筆者が気軽に開けているからと言って、興味本位で実施しないよう注意してもらいたい。


ちなみに筆者の思う「MAG Infinite E1」最大の魅力は、この“MSIが自社製パーツを採用して製造したPC”という信頼性にある。
一般的なBTOメーカーの場合、その内部で使われているパーツは様々で、その基準は手に入りやすさや価格の安さになることが多い。当然スペックが同一でも時期によっては全然違う構成になることも多く、パーツ同士の相性などで高負荷時や長期使用時の安定感に影響がでことも考えられるのだ。もちろんBTOメーカー側もその辺りは気を使う訳だが…その製品専用に用意されたケース・パーツで構成できるパーツメーカー純正のPCと比べたらその差は言わずもがなだろう。特に初めてPCを買う方ほど、価格だけじゃなく安心感にも重点を置いて選んで欲しいと思う。

Xbox「PC Game Pass」1ヶ月利用権付属で、気軽にPCゲームの世界へ
初めてのゲーミングPCという視点で見た場合、ゲームプレイまでのスムーズさも重要なポイントだ。特にPCゲームをこれまで遊んでこなかった方にとっては、最初は何から始めればいいかわからないなんてこともあるだろう。近年では基本プレイ無料のゲームも増えているものの、PCならではのグラフィックや操作性を体感するために、まずは色々なゲームをプレイしてみるのもいいかもしれない。
そしてそんな方にお勧めしたいのが「MAG Infinite E1」に付属するXbox「PC Game Pass」1ヶ月利用権の存在である。

Xbox Game Pass は、デバイス間で数百本のゲームにアクセスできるサービス。要するに有料・無料を含む数百本のゲームから好きなタイトルを選んで好きなだけ遊べるサブスクプランで、通常であれば1本あたり1万円近くするゲームも気軽にプレイできてしまうのだ。「MAG Infinite E1」の場合はこのPC版ライセンスが1ヶ月分無料で付帯するため、「まずはPCゲームを体験したい」という方にはピッタリと言えるだろう。
以降ではそんな「PC Game Pass」に含まれる人気タイトルの一つ、Minecraftをチョイスして「MAG Infinite E1」の実力を確認していきたい。
プロマインクラフター視点で見るエントリー向けPC「MAG Infinite E1」
それではここからは、実際に「MAG Infinite E1」でMinecraftを動かしてみての感想などをお届けしていこう。今回ご協力いただいたのはプロマインクラフターとして活動する、ごんざれすEve 氏(以下、ごんざれす氏)。
Minecraftでは建築やリソースパックの制作をメインに行っており、それ以外にもワールド / ゲーム内のアイテム制作から、ゲーム内での撮影係、撮影した映像の編集をしての投稿などを行っている。また前述のとおりMinecraftに関わる内容なら一人で全てを完結できるため、仕事としてのワールド制作やワークショップの講師も行うなど、Minecraftでのフィーリングを確かめてもらうにはピッタリの方だ。
クリエイター紹介

ごんざれすEve
プロマインクラフター
企業案件・ワークショップ・ワールド制作・動画編集なんかをしています! Minecraft建築/テクスチャ/3Dモデリング/Blenderアニメーション/サムネイル/マイクラスキン




――今回はよろしくお願いたします。
早速ですが、自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
ごんざれす氏:
よろしくお願いします!
改めて ごんざれすEve と申します。
プロマインクラフターとして活動しており、小学生向けのワークショップのお手伝いや、数百万人の登録者がいるYouTuberさんのためにMinecraftワールドの制作なども請け負っています。
――なるほど。
ワールド制作の方はなんとなく想像がつきますが、ワークショップはどんなことをされているんですか?
ごんざれす氏:
そうですね…簡単に紹介すると食育やSDGsなど、子供達が遊びながら学べるようなワールドを作ってまして
例えば、Aという食材とBという食材を組み合わせると、Cという料理ができて
それを食べるとDやFみたいな栄養素が取れます、みたいな内容です。
あとは、GECKOWANDというクリエイティブチームのチームリーダーもやらせてもらっていて
こちらでも教育用やRPG風ワールド、イベントマップなどを制作しています。
――今回検証用にお持ちいただいたのは、そちらの活動で作成したワールドだとか
ごんざれす氏:
昨年の今頃に公開していたクリスマスをイメージしたワールドです。
かなりこだわって作ったワールドで、時期的にもピッタリかなと。
その分、ちょっと重くなってしまったので、そういう意味でもちょうどいいかもしれません(笑)


まずは通常プレイ(バニラ環境)での動作を確認
「ちょっと重い」とのことだったので、まずはMODなどを導入していないまっさらな状態(いわゆるバニラ環境)で動作を見てもらう。使用したのはMinecraft: Java Editionだ。
――それでは触っていただいての感想を伺っていこうと思うのですが
普段はどんなPCを使っていらっしゃるんでしょうか。
ごんざれす氏:
私の場合はワールド制作以外にも、動画の編集やテクスチャの作成、最近だとBlenderでのモデリングなんかにも手を出しているので、かなり性能は高めのやつを使っています。
たしか…RTX 4090だったかな?買った当時、一番いいやつを選んだはずです!
「MAG Infinite E1」は価格を抑えたエントリー向けPCのため、搭載しているグラフィックスカードはRTX 5060。一世代新しいとはいえ、流石に比較対象としては苦しいかもしれない…そんな風に考えていた筆者だが、返ってきたのは「全く問題ない」という回答だった。
ごんざれす氏:
今の所、全然問題なく動きますね!
普段性能が高いPCを使ってるのでどうかな、と思ってましたが違いがわからないレベルです。

――先ほど「ちょっと重いワールド」という話がありましたが
どんなことをすると重いワールドになるんでしょうか。
ごんざれす氏:
そうですね…例えば初期スポーン地点の周りに建築物など、オブジェクトが沢山あると重くなることが多いです。私たちが作成する場合はそれを避けるために、あえてスポーン地点から遠くに建設したりもするんですが、今回のワールドはすぐ見える位置に木やツリーなどがあるので…
あとは松明みたいに、なんらかのエフェクトが出るものや、Mob(エネミーや動物など)が多くなるとと重くなりやすいです。

そういうことならと思い、ワールド内に設置されている装置やトラップタワーなどへ移動してもらって、エフェクト量の多い場所やMobを大量召喚して意図的に負荷をかけてもらった。



が、ほとんどと言っていいほど変化がない。そこで、Minecraft側の機能を使ってデバック画面を表示し負荷状況を確認してみたのだが、いずれの状況でもFPSに変化がなく、Minecraftの初期設定上限値である120FPSにほぼ張り付いている。負荷が高いと言われている状態を意図的に作ってこうなるのだから、普段からMinecraftに触れているごんざれす氏が「違いがわからない」と言うのも当然だろう。

シェーダー(影MOD)を導入しても動作は快適
通常プレイでは負荷らしい負荷にならないことが判明したため、ここからはごんざれす氏が普段使用することが多いというシェーダー(いわゆる影MOD)を入れて動作を確認することに。
――私が触っていたころのMinecraftでは、シェーダーってある種の定番MODというか
「これを入れたいがためにJava Editionを選ぶ」みたいな立ち位置だった印象なのですが
現在もそうなのでしょうか。
ごんざれす氏:
MODが自由に入れられるのはJava Editionの魅力の一つですし、シェーダーは特に入れている人も多いですね。
今回は普段私がよく使う「ComplementaryUnbound」と「ComplementaryReimagined」を入れてみます。
筆者の中では影MODを入れるならGTX760は必要だよね!という辺りで時代が止まっているのだが果たして…

ごんざれす氏:
まずComplementaryUnboundから。こちらは影自体がリッチになるのはもちろん
空や水面まで綺麗になるんです。その分ちょっと重いのですが…どうやら平気そうですね。



確かにシェーダー適用直後はロードが入るためか若干重くなったのだが、その後の動作は快適そのもの。先の方法でフレームレートを表示して確認したのだが、120FPSにほぼ張り付きなのは変わらなかった。
――しかし全然違う雰囲気になりますね。
これを目的にJava Editionを選ぶというのもわかる気がします。
ごんざれす氏:
私みたいに建築をやっていると、上手く作れた時は誰かに見てもらいたくなるんです。
するとSNSなんかに投稿するのですが、当然他の上手い方の建築や作品も見る機会が増えるんですよね。するともっと上手く作ったり、綺麗に見せるにはどうしたら良いかが気になったりして…
そんなときシェーダーは、これひとつで見栄えが大きく変わりますし
それだけでもちょっとだけ上手く作れた気がしてきます。そうした意味でも人気なんでしょうね。


次は「ComplementaryReimagined」を適用してみたが、こちらでも重さは感じられない。現代のエントリー向けゲーミングPCにとっては、シェーダーですら大した負荷にならないようだ。

――先ほど建築の話もありましたが
ごんざれすさんの場合、Minecraftを始めたきっかけなどはなんだったんでしょうか。
やっぱりはじめから建築を?
ごんざれす氏:
私の場合、実はMinecraft自体なんとなく始めたんですよね。
以前はMMOをやっていたんですが、私生活的に時間がなくなってしまって…
ただ時間がない中でも、何かしらゲームはしていたい。そんな時にたまたま出会ったのがMinecraftでした。なので建築を始めたのも結構最近だったりします。
ただある時、動画だったり、SNSのポストを見て「あれ?テクスチャとか変えられるんだ」って気づき、するとやっぱりどんなものか自分でもやりたくなるというか、興味をそそられてしまって。
そこからハマっていきました。
――なるほど、そこから派生して現在に至ると。
プロフィールを紹介した際に記載した通り、現在はワールド制作以外に動画編集や、モデリングなども行っているというごんざれす氏。そのため使用ソフトも多岐に辺り、Blockbenchを駆使してオリジナルアイテムの作成から、Adobe Premiere(場合によってAfter Effectsも)や Filmoraなどでの動画編集、BlenderでMinecraftをテーマにしたアニメーション制作など、Minecraftと比べて高負荷なソフトウェアも駆使しているようだ。


――ちなみに、Minecraft以外の普段使われている用途、
例えば動画編集やモデリングに「MAG Infinite E1」を使うとなったらどうでしょうか?
ごんざれす氏:
そうですね、Minecraftで使うには全く問題なかったですし
おそらくYouTube用の動画編集であれば快適に動くと思います。
モデリングに関してはオブジェクトやポリゴン数次第で変わりそうです。
コンパクトさと静音性が魅力の「MAG Infinite E1」
概ね「MAG Infinite E1」の性能が見えてきたところで、性能以外の点についてについてもごんざれす氏に伺ってみよう。
――今回触っていたただいて、デザインやサイズ感など
気になった点はありましたか?
ごんざれす氏:
サイズが小さくて良いですね!
私の場合、PCは机の上において、卓上も綺麗にしておきたいタイプなんですが
普段使っているPCだとどうしても机に置くと圧迫感があるので…
これくらいのサイズだとテーブルの上にも置けるのでいいと思います。
デザインは…個人的に白があったら嬉しいですね(笑)

――あとは音とかどうでしょうか?
「MAG Infinite E1」の場合、静音性も特徴の一つでして。
ごんざれす氏:
言われてみれば…普段あまり気にすることもないんですが
でも確かに言われたら無音ですね。
ファンの音は全然しませんでした。外の方がうるさいくらい…
普段は何かしらと聞こえてきてるので、かなり静かだと思います。
実際筆者の体感としても、かなり静かで10cmクラスのケースファン1台で排気しているとは思えないレベル。もちろん耳をすませば回転音は聞こえるものの、ごんざれす氏の言うとおり意識しないと気づかないほどだ。これなら集中力の妨げになったり、家族や同居人の迷惑になることもないだろう。

「MAG Infinite E1」はやりたい・できるを叶えるエントリー向けPC
――最後にごんざれすさんにとって、Minecraftの魅力とはなんでしょうか?
ごんざれす氏:
Minecraftの場合、可能性は無限大ってよく言われるんですけど、できることが多いからこそ、自分ができることを広げたくなるんですね。
上手く言えませんけど、あれもできる、これもできる、じゃあやりたい。っていう
新しい可能性を発見できるきっかけになる所かなと思います。
実際私も大人になってからも勉強する機会ができましたし、動画編集とかモデリングもMinecraftがきっかけです。
また、マルチプレイみんなと遊ぶゲームなので、あれがしたいこれがしたいが生まれやすいです。そうした「やりたい」「できる」のきっかけが、私にとってのMinecraftなんだと思います。

現在では教育用途として話題に上がることの多いMinecraftだが、その理由はこうした「自身の可能性を広げるきっかけ」にあるはず。そして、これはPCにおいても同じことが言える。
初めはゲームを遊びたいという動機でも、そこから何かに興味を持ち、いざ自分で「やりたい」となった時に、その気持ちを「できる」に変えてくれる製品こそが“エントリー”と呼ばれるべきだろう。
その点「MAG Infinite E1」はコンセプトこそゲーミングPCだが、中身はゲームに限らずPCを使う用途であれば大体なんでもできる製品だ。Intel core i5-14400F × RTX 5060の組み合わせはMinecraftでは使いきれないほどのパワーを発揮し、メモリも32GBと比較的豊富に搭載しているため、ゲーム以外の用途でも活躍してくれるに違いない。
ゲーム・クリエイティブ・プログラミング etc…すべての「やりたい」「できる」を叶えるきっかけになるPC。そうした意味で「MAG Infinite E1」は正しくエントリー向けPCと呼べるだろう。
ギャラリー








































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MAG Infinite E1 14NVL5-243JP

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