実はクッションが優秀なワークチェア「LiberNovo Omni」を正直レビュー

LiberNovo Omni

クラウドファンディングサービスMakuakeにて、チェア部門歴代1位を記録した「LiberNovo Omni」をご存知だろうか。何やらメカメカしいビジュアルだが、どうやら電気で動くらしい。

やたら広告で見かけるのでどんなものかと思った方も多いであろうこの製品。今回は提供いただくことができたので、正直にレビューしていきたいと思う。「正直微妙だな…」と思った点も素直にまとめているので、気になっている人は参考にしてもらえると幸いだ。

ちなみに読み方は「LiberNovo Omni(リベルノヴォ オムニ)」と読み、Makuakeでは12月16日(火)まで応援購入可能。価格は¥109,800〜となっている。(執筆地点)

先に結論を簡単にまとめておくと、以下の通りだ。

  • 背面カッコ良すぎる
  • 椅子としては良い感じ
  • 対応幅が広いので、どんな人でも合いそう
  • マッサージではなく、あくまでストレッチ
  • ストレッチは人を選ぶので、体験してからをおすすめ
  • フィットとかストレッチより、実はクッションが一番良い ※ただ試さないとわかりづらい
  • パーツによってはちょっと安っぽい

※2025年11月15日段階

製品概要

LiberNovo

LiberNovo Omni


製品名:LiberNovo Omni &フットレスト
価格:¥109,800〜(執筆地点)
カラー:スペースグレー / ミッドナイトブラック
プロジェクトページ:https://www.makuake.com/project/libernovo_omni/

目次

背面がカッコ良すぎる!体にフィットしロボットのように動いてストレッチができるLiberNovo Omni

まずはその見た目で気になっている人も多いであろう、背面に関係する部分から。

LiberNovo Omniは恐竜の標本を思わせるようなルックをしており、電気で動くパーツまで備えているため、男子としては非常に心惹かれる見た目をしている。そもそもカッコ良すぎるというのが見た人の第一印象だろう。

では実際どういう意味合いがあるのか?というと、大きく2つの機能を果たしている。

  • どんな人にでもフィットし、姿勢を変えても追従してくれる
  • 脊髄を押してストレッチ

リクライニングしても追従し、対応幅が広くフィットしやすい構造。

まずはわかりやすい例として、「LiberNovo Omni」でリクライニングをしている様子から。

一見するとよくある動きに見えるのだが、LiberNovo Omniは動きに追従する「ダイナミックサポート」機能を搭載している。

上記の動画で具体的な例を挙げると、

  • ヘッドレストの支柱部分が縮む(頭の部分)
  • アームレスト全体が後ろに下がっている(腕置き)
  • 座面が角度を変えるだけでなく立体的な動きをする

という具合だ。

筆者はプライベートで安いゲーミングチェアを使用しているのだが、当然こういう機能はない。
疲れた時はリクライニングさせる機会も多いが、なかなか居心地が悪く、モゾモゾと位置調整を行うことも多い印象。読者の中にも、リクライニングすると「頭にあるクッションの位置がズレて面倒臭い」なんて思った方もいることだろう。

そんな時、LiberNovo Omniなら頭や背中から腰の広い範囲、腕がそれぞれ追従してくれるので、1発で落ち着くポジションが取れるのは地味に便利。ガチャガチャと音を立てながら微調整をする必要はないのだ。決して推奨はできないが、これならオンライン通話中にこっそりリラックスなんてこともできてしまう。

そして動画ではわかりづらいので触れなかった点として、背もたれ部分(バックレスト・ランバーサポート)も姿勢に合わせて細かく動いてくれる仕組みになっている。

力の入れ方的に中央で折れるような動きをしているが、実際に力を入れてみるとこのように動く。
背中のパネルが分割しているため、姿勢に合わせて柔軟にフィットしてくれるのが伝わるだろう。

このおかげで、横に動くのを防ぐのではなく体を包み込み支えてくれるため、どんな姿勢をとっても、どんな骨格の人でもフィットしやすいように感じた。

そう、電気を使わずにそもそもフィットしやすいのだ。

電動脊髄ストレッチを搭載。あくまでマッサージではなくストレッチ。

では電気を何に使っているのか?それがLiberNovo Omni独自の電動脊髄ストレッチ機能だ。
こちらもまずは動画にてご覧いただこう。

ご覧いただいたように、5分間背骨を伸ばしてくれるモードが搭載されており、休憩時など一息つきたい時に使える機能だ。

ただ注意いただきたい点として、「チェアで電動」と聞くとマッサージチェアをイメージする人も多いかと思うが、LiberNovo Omniはあくまでストレッチ。トントンと叩いてくれるわけではなく、揉んでくれるわけでもない。

その上で、正直なところ、人を選ぶ機能だと感じた。

筆者は決して姿勢が良いタイプではないので骨格によって変わるかもしれないが、結構お腹がグリンと押されるのだ。体感としては腰部分に当たるランバーサポートがメインで動くようなイメージ。これが結果として気持ちいいとかそういうベクトルではなく、個人的にはやりすぎるぐらいには押されてしまう。

縮んでいる状態
伸びている状態

確かにストレッチであればキツいぐらいが丁度良いのかもしれないが、「ここが限界だろうな」と思ってもさらに押されてしまうので、個人的には良さを実感できなかった点なのだ。長期的に使ってみると評価が変わるかもしれないが、素直なレビューとしては以上となる。

とはいえこの機能が個人的には意味がなかったかというと、決してそんなことはない。

先ほどお見せしたのはあくまで「ストレッチモード」であり、細かく押し引きを調整することが可能なのだ。

左手部分にあるストレッチ機能のボタン。 左が5分間動作するストレッチモードのON / OFF、右が微調整用のボタンだ。

先ほどのフィット性能に加え、ストレッチ機能を用いたバックレスト / ランバーサポートの微調整をすることで、一人ひとりに合った背中のS字ラインを作ることができる。フィット性をさらに高めてくれる機能でもあるのだ。
ゲーミングチェアやワークチェアと比較した例でいうと、よくあるランバーサポート(腰部分の支え)は動かせないor上下に稼働なものが多く、前後に移動して調整できるというのはなかなか珍しい部分。猫背を防ぐためにも最適な位置に調整すべきポイントなのだが、LiberNovo Omniならそれが可能になるのだ。

ただ少し残念だったのは、固定機能がなかったこと。(メモリー機能というべきか)
せっかく丁度良い位置を見つけたとしても、ストレッチモードで動かしてしまうと、もう一度探らないといけなくなるのだ。その際はボタンを押してその都度調整が必要になるため、毎回探るのはちょっと面倒な点かと思う。強いていえば、気分によって位置を変えられるのもメリットと言えるが…。

また念のため補足しておくと、電動とはいえ、きちんとコードレスになっている。
不意な来客で焦って立ち上がっても、断線するようなことにはならないので安心して欲しい。

バッテリーの性能としては、毎日1回ストレッチや微調整をしても約30日使用可能。フル充電も3.5時間で完了するスピード感だ。どんなに使ってもある程度の期間は持つので、懸念するような点ではない。

強いていうと完全なバッテリー式のため、充電しながらは使えないのでご注意いただきたい。
電池が切れても問題がない製品ではあるが、固定されてしまうことでランバーサポートの微調整ができなくなってしまうため、居心地の悪い位置だった場合は注意が必要だ。(手動では変えられない)
とはいえ、少し動かすだけの電気量であればすぐに充電できるかと思う。

バッテリーの装着部分。左手の下部に存在する。

ウレタンクッションがめちゃくちゃ良いLiberNovo Omni

大体の方が気になるであろう基本的な性能について触れたところで、お次は筆者的な最推しポイント、クッションについて紹介したい。

先んじて断っておくが、クッションという性質上、記事ではなかなかその良さが伝えられない箇所である。そのため最推しポイントでありながら、それほどの文量が書けないことを先にお伝えをしておく。ぜひ試座をして体験いただければと思うので、気になる方は記事最後にまとめている体験場所を確認いただけると幸いだ。

結論としては、とにかく柔らかく、負荷をほとんど感じないほど負担を吸収してくれるため、本当に心地が良い。

先述したようにフィット感が魅力のLiberNovo Omniではあるが、大半はクッションのおかげで成り立っているのでは?と思ってしまうほど、個人的には評価が高い。ずば抜けて高い。

体感としては頭・背中・腰・お尻に至るまで、全部が気持ち良いウレタンクッションという感じだが、各パーツで使用されている素材は異なっているようだ。
公式の説明では、ヘッドレストが親水性スポンジ低反発フォーム、バックレストが体圧分散スポンジと弾性材(旅客機のシートに使用)、座面のシートが多層構造クッションとのこと。

個人的に一番良かったのは座面のクッションで、膝から腰の方向に向かって段々と固くなっており、膝部分に至っては画像のような柔らかさをしている。

重ねてになるが、個人的にはこれが一番の評価ポイント。これだけで買う価値があると思う。

その上で、表面はリネンのような、伸縮性のあるファブリック素材が使われている。ファブリック由来の手触りの良さはありつつ、伸縮性があるから変に伸びたままにならないのも良いところ。現に筆者のゲーミングチェアがただのファブリック素材なのだが、2年ほどの使用でシート部分が伸びてしまい、よれている。そういう心配とも無縁そうに感じた。

個人的には汗っかきなのでメッシュ派だったのだが、こんなにウレタンクッションが気持ちいいのならば、ウレタン派に寝返ってもいいなと思ってしまうほど。

編集部で高評価なオットマン / リクライニングの角度 / その他細かい動き

補足程度となるが、その他で気になった点、良かった点を紹介しておこう。

虜になる人が多数?地味に有能な独立型フットレスト(オットマン風)

個人的にはそんなに刺さっていなかったが、編集部内で一番評価を集めたと言っても過言ではないのが独立型のフットレスト(オットマン風)だ。独立型ゆえに身長などを気にせず使えるほか、LiberNovo Omniと関係ないソファでも使えてしまう。

特徴としては2段階の高さ調整が可能な他、傾斜角も10°ほど調整可能。 高さ調整が効くフットレストというのも珍しく、膝が90°になるような、理想的な座り方を目指すにあたって非常にありがたい。

またフットレストたる所以として、上に置くだけでなく、新幹線のグリーン車にあるフットレストのような、足を置くスペースが用意されている。

4段階で調整可能なリクライニング

本製品は特段操作を必要としないリクライニング機能が備わっており、リラックスした時にはそのまま倒れるだけ。ただ全開まで倒れなくても…という時のために、最大角度を固定する機能が備わっている。

段階としては4段階、画像と共にご覧いただこう。

まずはミニマムとなる105°、作業などはこちらが向いている。

続いて120°、先ほどより気楽に、ゆったりとした作業ならこちらがいいだろう。

3段階目は130°、個人的にはスマートフォンで漫画やゲームを楽しむときに便利だと感じた。

最後は全開となる160°、かなり倒れ込むのでフットレストと合わせて使う前提な印象を受けた。

角度の調整は、右手側にあるレバーで調整可能。向きを変えることで角度も決まる方式。

すごく強いていえば、同価格帯のErgohumanなどにあるような前傾機能はない。後ろの構成的に前に向かうのは至難の業だと思うので致し方ないが、よく前屈みになるクリエイターなどは注意して欲しい。

アームレスト / ヘッドレストの可動域

お次はアームレストについて、アームレスト自体が追従する点が一番のメリットというのもあり、角度調整等は割と一般的な形。下記の写真のほか、角度の調整も可能。

可動域を示すために、意図的に左右をバラバラにしている。
可動域を示すために、意図的に左右をバラバラにしている。

ヘッドレストの方は、地味に簡単に取り外しできるのが良い点。

ゲーミングチェアやオフィスチェアに座ってオンライン通話をしている時、背景を設定していても椅子が写ってしまった経験はないだろうか?そういった際に、手軽に外せるので良いかもしれない。

また可動域も割と広く、前後左右、上下(仰角)まで変えられるのありがたい。特に前後の幅は割と広く、写真を参考にしてもらえれば幸いだ。

通常時
さらに角度を下げた状態
さらに後ろへ移動させた状態

少し残念だった点、組み立て時の注意点

個人的に少し残念だった点として、キャスターが安っぽく見えてしまったことが挙げられる。

素材等は昨今よく見るPUキャスターなのだが、価格を踏まえると、もう少し高級感があってもよかったように感じた。とはいえ割と幅が広いタイプが採用されているので、傷がつくリスクは結構少ないように感じる。

ただLiberNovo Omniは単体で22kgと割と重めな印象のため、床が弱いと少し不安かもしれない。我が家の床は意図的に丈夫なものにしているので検証できていないのだが、床が脆い・歩くとミシミシする、というパターン場合は気をつけてもらえれば幸いだ。

他の注意点として、箱がとにかく大きい。
この手のアイテムであればあるあるかもしれないが、通路が狭い場合は注意して欲しい。

参考程度にMacBook Air 13inchを置いている。

組み立て時としてはネジが2サイズあるのだが少し分かりづらかったこと。

またバックレストの装着時、固定されている部分を一度外す必要があるのだが、少し分かりづらい位置にある。

写真中央部の凹みを見つけないといけない。

この辺りは説明書よりも組み立て動画がわかりやすかったので、組み立てる際は公式の動画を見ながら組み立てることをおすすめする。

ストレッチ機能より、ウレタンクッションを試すべき。ぜひ試座に。

LiberNovo Omniを紹介してきたが、いかがだっただろうか。
最初は電動だからこそフィットするのかと思っていたが、実際に使ってみると、そもそもの対応幅が広いがゆえだという発見があった。その上で「どんな人にでもフィットする」というのはある程度本当だろうなと実感をしている。

とはいえ正直なところ、フィット性能の高さは、自室に置くチェアとしてはそこまで使わない機能な気がしている。(ストレッチをすると再度合わせ直す必要もある。)むしろどちらかと言うとオフィスに置いて「いろんな人にフィットする」ぐらいの方が真価を発揮できるかもしれない。この椅子を大量に導入できる企業は少ないと思うが…

とまぁ思ったことを書き連ねたが、個人的にはフィットがどうと言うより、とにかく「ウレタンクッションが気持ちいい」から一度座ってみて欲しい。騙されたと思って一度座ってみて欲しい。

そんなLiberNovo Omniは、執筆時現在、3箇所で試座が可能だ。
以下に詳細を記しておくので、近場に寄った際には、ぜひ行ってみて欲しい。

座れば、きっとクッションの良さが伝わるはず。

● ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
・展示期間:10/9(木)〜12/16(火)
・営業時間:9:30~22:00
・公式HP:https://yodobashi.com/ec/store/0018/

● ヨドバシカメラ マルチメディア梅田
・展示期間:10/9(木)〜12/16(火)
・営業時間:9:30~22:00
・公式HP:https://yodobashi.com/ec/store/0081/

● 蔦屋家電+(二子玉川 蔦屋家電1階)
・展示期間:11/6(木)~12月16日(火)
・営業時間:10:00~20:00
・公式HP:https://store.tsite.jp/futakotamagawa/

ギャラリー

LiberNovo

LiberNovo Omni


出典・関連リンク

LiberNovo 公式ホームページ

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