ASUS ProArt PX13レビュー!クリエイターの理想を13インチに凝縮。湖畔で暮らすクリエイティブディレクターが徹底検証

一口にクリエイターと言っても様々な職種があるが、なんとなくインドアな印象を持っている方も多くいるかと思う。確かにデスクや作業スペースで行う作業割合は多く、一般論として屋内で何かをしているイメージを抱きがちだ。しかし実際のところは撮影や取材、打ち合わせなど野外・外部での活動も多く、人によっては「全くインドアではない」なんて事も珍しくない。PC性能の関係上、自宅での作業が多くとも、本来はどこでも作業ができる状態が望ましいというのが本当の所ではないだろうか。

本記事では、そうした”どこでも作業できるPC”を求めるクリエイターにオススメのノートPC「ASUS ProArt PX13」を紹介したい。13インチクラスというサイズ感ながら、CPUにはAMD Ryzen™ AI 9 HX 370を搭載し、グラフィックスにはGeForce RTX™ 40 シリーズ Laptop GPUを採用することで、正にどこにでも持ち出せるクリエイティブ環境と呼べる一台だ。

今回は、その実力を検証するためクリエイティブディレクターとして活躍するJUNICHI NISHIMURA 氏に使用してもらい、インタビューを実施。使用感やデザイン、実際の使い方などをお届けしよう。ASUS ProArt PX13は2024年8月1日より販売中で、価格は299,800円(税込)から。

クリエイタープロフィール

JUNICHI NISHIMURA_profile

JUNICHI NISHIMURA

クリエイティブディレクター
株式会社エイム代表取締役 / 2015年設立の総合広告代理店

富士河口湖町・西湖を拠点に、WEBサイト制作やグラフィックデザイン、写真・動画撮影、映像制作などを通じて、顧客の販促活動を幅広くサポート。 2024年からはクラフトビールの醸造をスタート。観光地として人気の富士河口湖町において、まだまだ知名度の低い西湖の魅力を発信し地域の活性化にも貢献している。

https://aim-lab.jp/
https://www.instagram.com/2460design/

ASUS ProArt PX13 (HN7306) 主要スペック

ASUS

ProArt

ASUS ProArt PX13

HN7306W


OS:Windows 11 Home 64ビット
CPU:AMD Ryzen™ AI 9 HX 370 12コア/24スレッド プロセッサ
グラフィックス:NVIDIA® GeForce RTX™ 4070 Laptop GPU
メモリ:32GB
ストレージ:1TB(PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2)
価格:429,800円(税込)
製品ページ:https://www.asus.com/jp/laptops/for-creators/proart/proart-px13-hn7306/

目次

13インチに圧縮したどこにでも持ち出せるクリエイティブ環境

先にも軽く触れた通り、ASUS ProArt PX13 (HN7306)はCPUにAMD Ryzen™ AI 9 HX 370、グラフィックスにはNVIDIA® GeForce RTX™ 4070 Laptop GPUを採用し、13インチというコンパクトなサイズ感に高性能を詰め込んだクリエイター向けノートPCだ。それでいて重量は約1.38kg、厚さも最薄部で約15.8mmと高性能なグラフィックスを搭載しているとは思えないほど軽くて、薄い。

ASUS ProArt PX13_top

実はMacBookを使用しているというJUNICHI NISHIMURA 氏(以下、JUNICHI氏)。その辺りも比較しつつ、どのように感じたのかヒアリングしてみよう。

— まずは携帯性についての所感を教えてください。

JUNICHI
私は普段、視認性の高さから15インチのMacBook Air(約1.51kg)を使用しているのもあって、かなりコンパクトに感じますね。画面サイズが違うので当たり前ですが、カバンにも入りやすく持ち出しやすい印象です。

重量感に関してはそうですね、率直に言うと見た目よりはずっしり感があって驚きました。詰まっているというか密度があるというか。ただ、かと言って不便とは思わなかったですね。

ASUS ProArt PX13_carry

高級感のあるデザインと傷に強い外装

アルマイト処理によるマットなブラックカラーやそのデザインもASUS ProArt PX13のこだわりポイントの一つ。こちらはどんな印象だったのだろうか。

— 本製品の特長にそのデザインも挙げられます。使ってみて感じた部分など有れば教えてください。

JUNICHI
質感はすごくいいですね、正に高級感があるといった雰囲気で。

また少々申し訳ない話なのですが、実は使っていてカバンから取り出す際にPCを引っかけてしまったんです。ですがその際にも全く傷もつかなくて。これなら外でもガシガシ使っていけそうですね。

ASUS ProArt PX13_image
ミリタリーグレードの堅牢性を示す規格、MIL-STD 810H の厳しい耐久試験をクリア。ナノブラックコーティングに活性シラン樹脂とフッ素変性基を配合し、汚れがつきにくく、指紋もつきにくい。
ASUS ProArt PX13_use-image1

豊富なポートでドローンやカメラとの連携もしやすい

クリエイティブディレクターという肩書で活動をしつつ、総合広告代理店の代表取締役としての顔も持つJUNICHI氏。自社ではもともとはWeb制作をメインで行っていたらしく、そこからWebサイト用の素材として写真や映像などへと派生していった結果、現在のような活動スタイルになったという。

— 記事冒頭の映像を見るに、ドローン撮影などもされるんですね。

JUNICHI
そうですね、エイムではドローン空撮を駆使した本格的な映像制作サービスを2017年4月より行っており、本社を構える山梨県を中心に関東一園、全国各地からのご依頼に対応しています。

そうした意味ではmicroSDカード用のスロットが有るのはすごく便利で、撮った映像を変換コネクタなしにそのまま転送できるため非常にスムーズでした。もちろんカメラも使うので、カメラで撮ったデータはUSB経由で、ドローンからはmicroSDと、同時に接続できるのは助かります。

ASUS ProArt PX13_shooting

また個人的には両側にUSB Type-Cを備えているのが嬉しかったです。 やはり両側にあると先ほどいったデータ転送に加えて、映像を出したいとか充電しながらといったシーンでも使いやすいですし。

私の場合外での活動も多いので、片側のType-Cをモバイルバッテリーから充電しつつ使うこともありましたね。

ASUS ProArt PX13_image
本体左側面。画像左から充電コネクタ、HDMI、USB4(USB Type-C)、イヤホンジャック
ASUS ProArt PX13_right
本体右側面。画像左から電源ボタン、microSDXC対応スロット、USB3.2(USB Type-A)、USB4(USB Type-C)

美麗な有機ELパネルとコンパーチブル機能でデザイン制作に使いやすい

一般的なノートPCと比較して、ASUS ProArt PX13が持つコンパーチブル機能(画面が360°まで開き、タブレットのようにも使用できる)も大きな特徴の一つ。加えてディスプレイにはDCI-P3 100%の広色域な有機ELパネルを採用し、PC単体でもクリエイティブな作業を実現してくれる。

映像内ではうまく活用してくれていたが、実際のところはどうなのだろう。

— 映像内では、誰かに画面を見せて何かを説明しているようでしたが、そういったことはよく有るんでしょうか。

JUNICHI
実は結構あります。というのもエイムがWebサイトの製作を請け負っていることに関係してまして、現在映像内で登場いただいた方たちのサイトをリニューアルしている真っ最中なんです。

彼らが普段屋外で活動されていることもあって、自然と私も外でお話しする機会が多いんですよね。そうなると作っている途中の画面もその場で見ていただくことになるため、こうした機能があるとかなり見せやすいです。
確かに一般的なノートPCでも可能なんですが、キーボードが邪魔になることも多く…タブレット状になるのは便利でした。またキーボードも自動でオフになるので、そこも使いやすかったポイントですね。

ASUS ProArt PX13_use-image3

一方で画面の輝度はもう少し欲しかったかもしれません。コレは環境の問題も大きいんですが、西湖のまわりは遮蔽物がほとんどないので、直射日光下だと流石に少々厳しい印象でした。

ただ私がたまにやる「車のトランクを開けてひさしを作り、トランクに腰かけて作業する」みたいなシーンでは全く問題なかったです。画面もすごい綺麗で、起動時にロゴが表示されるシーンは特にそう感じましたね。写真も映像もデザインもやる都合上、画面の色味は重要なので嬉しい機能でした。

ASUS ProArt PX13_use-image2

Adobe XD・Illustrator・Premiere Pro。複数ソフトやデスクトップを立ち上げても余裕の性能

一通り外観や特徴を確認したところで、最も気になるであろうクリエイティブで使用した際の使い勝手についても伺っていこう。JUNICHI氏の活動領域がWebデザインに関連した所というのもあって、Adobe XDやIllustrator、Premiere Proを中心に触っていただいた。

MacBookと比べて操作感も違和感なし。高い性能が叶える余裕のある動き

— 普段はMacBook Airをお使いということもあって、操作に戸惑った部分も有ったかもしれません。実際に触ってみて、いかがでした?

JUNICHI
実はあまり違和感が無かった、というのが本音の所です。タッチバッドの操作もすごく似ていて、「あれ、どうやって使うんだろう」と迷うこともなく、スムーズに入り込めたっていうか。

私の場合、主に使うのがクリエイティブ系だとAdobe XD・Illustrator・Premiere Proで、それ以外に外部との打ち合わせをするWeb会議ツールとか、メールクライアントが主です。それらを複数立ち上げた状態にして、3-4個に分けたデスクトップにそれぞれ配置して使うことが多いのですが、そんな状態でも動作はスムーズでタッチバッドの操作でサクサク行ったり来たりができました。

ASUS ProArt PX13_use-image4

こっちはグラフィック系を立ち上げて、こちらでは写真系を立ち上げて、こちらではメールやチャットツールを、といった形でデスクトップごとにジャンル分けして使用ソフトを管理していたというJUNICHI氏。特にAdobe系とソフトはメモリやCPUの占有率が高く、バックグラウンドで動いているだけでもかなり負荷がかかりやすい。またデスクトップの切り替えは意外とGPUパワーも必要とするタスクだ。

しかし、今回試用してもらったASUS ProArt PX13 (HN7306)ではCPUに最新のAMD Ryzen™ AI 9 HX 370を採用しており、メモリも32GBと大容量。それをNVIDIA® GeForce RTX™ 4070 Laptop GPUがアシストする形で動作することで、負荷を全く意識する事無く操作出来ていたのだろう。

同様の機能はMac OSにも存在するが、Airの場合は処理性能が低く複数デスクトップは出来ても複数ソフトは体感的にも重さを感じやすいシーン。クリエイティブ系作業の場合、多くのソフトを横断的に使用する瞬間は度々発生するため、余裕のある性能はそれだけでも大きなメリットになるはずだ。

ノートPC単体でもスムーズな作業を叶えるASUS DailPad

JUNICHI
MacBookに無い部分としては、タッチパッドに搭載されたダイヤルもすごく良かったですね。最初こそ少々戸惑いましたが、慣れてからはすごく便利で。仕事柄ノートPC単体で作業することも多いので、マウスも無い環境だとかなり効いてきます。

例えば映像編集をしている際にタイムラインを一コマ単位で移動したりとか、写真を編集する際にコントラストやシャドウ・ハイライトなどのシークバーをちょっとずつ動かしたりとか。あと時間的にそこまで細かく設定を追い込めなかったんですが、Illustratorなんかで線の太さなんかも多分変えられそうですよね。設定次第でかなり操作性が上がるんじゃないでしょうか。

ASUS ProArt PX13_ASUS-dial1
ASUS ProArt PX13_ASUS-dial2

— ノートPC単体ということは、やっぱり外で作業することも多いんですか。

JUNICHI
そうですね。先ほど言ったように立地的にもクライアントがアウトドア系な事も多いですし、気分を変えたくて外に出ることもあります。私の場合、西湖の魅力に惚れ込んでココを拠点に活動している側面もあるので、この景色の中で仕事をするのはやはり気持ちいいですね。

— 映像や写真を見るだけでも凄まじいロケーションの良さですもんね。正直羨ましいです。

JUNICHI :

JUNICHI
めちゃくちゃ恵まれてるなって思います(笑)
だからこそ河口湖や山中湖などと比べ、若干マイナーな西湖の魅力をもっと発信していきたいなと。まぁ静かな今も、それはそれで魅力的なので悩ましいですね。

ASUS ProArt PX13_outdoor-image1

どこにいても無限の創造性。キャッチコピーに違わぬ実力を発揮した「ASUS ProArt PX13」

高い性能に色域の広いディスプレイ、そしてノートPC単体でも快適な操作を叶えるダイヤル型のコントローラーなど、およそクリエイティブ作業に必要と思われる要素を余すところなく詰め込んだ「ASUS ProArt PX13」。13インチというコンパクトなサイズで、正に「どこにいても無限の創造性」というキャッチコピー通りの製品と言えるだろう。

もちろんフルサイズのHDMIや、USB PD(Power Delivery)と映像出力にも対応したUSB4(USB Type-C)ポートを備えているため、帰ってきた後はモニターや周辺機器を繋いでガッツリ作業、といった使い方も可能。これ一台であらゆるシーンをフォローしてくれる。

インプットとアウトプット、どちらも重要なクリエイティブという分野だからこそ、持ち出しやすく高性能なノートPCで更に活動の幅を広げてみてはいかがだろうか。

INTERVIEW&EDIT_Field
PHOTO&VIDEO_JUNICHI NISHIMURA
VIDEOEDIT_ONESEL

ギャラリー

ASUS

ProArt

ASUS ProArt PX13

HN7306W


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次