コンパクトなキーボードには並々ならぬ魅力を感じてしまう。コンパクトと言っても、数字キーや十字キーも付けないほど極端なキーボードが欲しいわけじゃない。筆者が使わないキー(テンキーやファンクションキー)が省いてあれば、それが理想的なデザインと言える。
そんな理想的とも言えるキーボードを求めて辿り着いたのが「NuPhy Air60 V2」だ。最小限のキー数で構成されたデザインは筆者の好みに刺さってしまい、見つけてすぐに購入してしまった。それだけでなく打鍵感も優れており、筆者が使ってきた薄型キーボードの中でもトップレベルに入るほどだ。
そんなAir60 V2を半年ほど使用してきたので、何がそんなに良いのか紹介していこうと思う。
NuPhy
NuPhy Air60 V2 ワイヤレスメカニカルキーボード
洗練されたデザインと高い機能性を持ったメカニカルキーボード
MacBookの上に乗せられるほどコンパクト
本体が非常にコンパクトなので持ち運びはもちろんのこと、デスクに置いていても邪魔になりにくい。筆者は社用のMacbook Pro 16インチにAir60 V2を乗せて作業することもある。ノートPCの上にキーボードを置くのを「尊師スタイル」と呼ぶらしく、お気に入りのキーボードを使いたい人にとっておすすめできる作業スタイルだ。
キーボードを置いても指紋認証が難なくできるので、このサイズ感は絶妙としか言えない。
さらにAir60 V2は背面に「AirFeet」というゴム脚があるため、物理キーボードに干渉させることなく配置できる。
言うなればノートPCと一体化できるようなものなので、常に快適なタイピングを実現できるのだ。
マルチペアリングやキーマッピングに対応
最大3台のデバイスとBluetooth接続ができる上に、接続も簡単に切り替えられる。USBレシーバーによる2.4Ghzのワイヤレス接続や、USB Type-Cによる有線接続も対応と、豊富な接続方式を備えているのがメリットだ。またWindowsとMacの配列に対応し、本体にあるボタンをスライドさせればそれぞれのキー配列に切り替えられる。複数デバイスを扱っているユーザーにとっては重宝できるキーボードと言えるだろう。
さらにQMK/VIAによるキーマッピングに対応。例えば「Ctrl+C」といったコマンドを1つのキーで実行できたり、Caps Lockキーをバックスペースキーとして書き換えたりと、自由にキーカスタマイズできる。使いこなせれば作業効率を上げられるだろう。
独特なキー配置なので慣れが必要
Air60 V2は他に類を見ないキー配置となっている。まずAir60 V2にはファンクションキーが存在しない。
といっても目に見えないだけで、Fnキーを押しながら数字キーを押せばファンクションキーと同じ動作になる。筆者はあまり気にしていないが、日常的にファンクションキーを使って作業している人は、いちいちFnキーを押すのが面倒だと感じるかもしれない。
そしてAir60 V2は右のShiftキーが小さい上に、Page DownキーやPage Upキーも見当たらない。右Shiftキーを押そうと思ってもミスタッチしそうなリスクはあるだろう。
一長一短なところがあるキー配置なので、慣れるまでは違和感を感じながらタイピングすることになるかもしれない。
軽快な打鍵感が魅力
従来のロープロファイルメカニカルキーボードは、「カチャカチャ」といった底打ち音が目立っていた。しかしNuPhy Air60 V2はキーボード内部に吸音シートを含めているおかげで、底打ち音を軽減してくれる。「コトコト」感のある心地いい打鍵音と、滑らかなタッチを楽しめるのだ。薄型のキーボードとは思えないほど打鍵感が良いので、タイピング作業が捗る。
筆者が使っているキースイッチはGateron Chocolateという、静音性が高いものに替えている。NuPhyで販売していない別売りのキースイッチだが、打鍵音が静かな上に硬めの打鍵感が快適だ。
ちなみに筆者はキースイッチをルブ(潤滑)しているので、よりスムースなフィードバックとなっている。とはいえ全部で64個あるキースイッチを1つずつ分解してルプするのは骨が折れるので、あまりおすすめできない。しかしその苦労に見合うほど打鍵感は向上するので、好奇心のある人はチャレンジしてみてほしい。
カスタマイズ性が高すぎて悩む
筆者がNuPhy Air60 V2を購入してからというもの、キースイッチとキーキャップを何回もカスタマイズしている。デフォルトはCowberry Switchを使っていたが、そのうちWisteria Switchに替え、現在はGateron Chocolate Switchにしている。打鍵感は硬い方が好きなので、筆者にとって丁度良いと感じる。
キーボードの見た目もこだわりたいのでキーキャップも変更。XVXのキーキャップで黒一色にしたが、最終的にデザインがNuPhyのSpace Engineerした。
しかしキースイッチとキーキャップの種類は豊富なので、なかなかベストな選択時が見つからない。贅沢な悩みかもしれないが、それくらいカスタマイズの幅が広いのだ。
現状で最強のロープロファイルメカニカルキーボード
Air60 V2はカスタマイズ性、打鍵感、デザインなど全てにおいて優秀なメカニカルキーボードと言える。カスタマイズ性と打鍵感の評価も高いので、コンパクトで打鍵感の良いキーボードを求めている方におすすめだ。
また国内ならNuPhy Japanから購入できるほか、ヨドバシカメラでも販売している。特に秋葉原のヨドバシカメラなら実機が展示されているので、気になる方は触れてみてほしい。
筆者が運営しているブログでも詳細なレビューをしているので、良ければ見てほしい。
製品概要
製品名:nuphy Air60 V2 ワイヤレスメカニカルキーボード
価格:27,280円(税込)
スイッチタイプ: Gateron Low-profile Mechanical (KS-33)
レイアウト: ANSI 60%
キーの数: 64
接続モード:2.4GHz、Bluetooth 5.1または有線(USB-C)
バッテリー容量: 2500mAh
サイズ:297.3mm×107.2mm×13.5mm
重量:463グラム
製品ページ:https://nuphy.co.jp/products/air60-v2-%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89
NuPhy
NuPhy Air60 V2 ワイヤレスメカニカルキーボード