Shokz OpenFit Airをレビュー!OpenFitとの違いや、装着感・音質はどう変わった?

Shokz OpenFit Airをレビュー

このonesuiteでも何度か取り上げたことのある、オープンイヤー型イヤホン。
耳を塞がない形状のため周囲の環境音も聞こえ、作業をしながら音楽を聴くなどの”ながら聴き”に適したイヤホンだ。

その先駆けであるShokz社の「OpenFit」にこの度、新ラインアップが追加された。
その名も、「OpenFit Air」。従来モデルである「OpenFit」のカジュアル版としてリリースされ、発売日は5月10日(金)、価格は19,880円(税込)。

今回は実機に触れる機会をいただいたため、メディア向けに開催された発表会の様子と合わせて、従来モデルである「OpenFit」との違いにフォーカスして以下の点をレビューしていこうと思う。

  • 形状・装着感の違い
  • 音質の違い

Shokz

オープンイヤー型イヤホン

OpenFit Air

目次

そもそもオープンイヤー型イヤホン「OpenFit Air」とは?

「OpenFit」のカジュアル版としてリリースされた「OpenFit Air」

そもそも「OpenFit Air」は、骨伝導技術で有名なShokz社より新たに展開される完全ワイヤレスイヤホンで、昨今では様々なメーカーから発売されているオープンイヤー型イヤホンの先駆けとなった「OpenFit」のカジュアル版となるモデルだ。

オープンイヤー型イヤホンの特徴は再生される音だけでなく、周囲の環境音も合わせて耳に聞こえる点。どっぷりと音楽に浸るというよりかは、作業のBGMとして音楽を聴きたいという、「ながら聴き」に適したイヤホンと言える。その上耳を塞がない形状のため圧迫感も少なく、機種による差はあるものの大抵の製品は装着感が良く長時間の装着に向いている。
現に筆者もリモートワーク中に愛用しており、音はオープンイヤー型イヤホンで聞きつつ、声は別途ダイナミックマイクで拾うという形を取っている。ヘッドホンなどではどうしても長時間の装着に向かないため、同じような悩みを抱えている方にはおすすめできるイヤホンだ。そんな筆者なりの葛藤は、OpenFitの記事で一部紹介しているので、興味がある人はそちらを見ていただきたい。

「OpenFit」と「OpenFit Air」の比較
←:「OpneFit」 「OpenFit Air」:→

さて、そんなオープンイヤー型イヤホンである「OpneFit Air」だが、約1年前に発売された従来モデル「OpenFit」のカジュアル版として登場した。価格が抑えられたのもあるが、新しいカラーリングが追加され、より使いやすくなったモデルとして”カジュアル”という表現が使われている。

大きな見た目にあまり変化はないものの、細かなデザイン・装着感には変更があり、実際に聞いてみた感触として音質は異なるため、以降では具体的な「OpenFit Air」と「OpenFit」に違いについて触れていこう。

「OpenFit Air」の形状・装着感と、「OpenFit」との違い

まずは形状から「OpenFit Air」と「OpenFit」の違い比較していこう。
充電も兼ねるケースに大きな変更はなく、サイズ感はほぼ同じ。ただ表面のロゴは印字から凹凸がある成形に変わっている。開けた様子も大きな差はそれほどない。

続いてオープンイヤー型では重要な立ち位置となる、イヤーフック部分。

基本的な形状は大筋同じなのだが、細かな点として、内蔵された金属が0.7mmから0.75mmに少し太くなっている。またフック自体も断面がティアドロップ型に変化。下側を太くすることで、フィット感の向上や幅広いメガネ形状に対応した形だ。
また外観から分かる形状の差として、フックが楕円から円に近づいており、これもまたフィット感の向上に寄与していると思われる。

「OpenFit」と「OpenFit Air」の比較

外側の素材自体は変わらないものの、金属が変わった関係か、柔らかさは若干異なるように思う。とはいえ、かなり細かい差のため、利用シーンとしてはほとんど気付かないレベルだろう。筆者の体感としては、大きく力を入れた際の戻る力が少し増した程度。

一番大きな変化は、イヤーフックの先端だろう。
「OpenFit」ではバッテリーが内蔵されていたため少し大きかったが、機能的な役割が排除され、スリムなフックへ変更となった。細くなったことで様々な耳の形に対応したそうだ。

「OpenFit」と「OpenFit Air」の裏面比較
←:「OpneFit」 「OpenFit Air」:→

続いて、ハウジング部分に移ろう。

デザイン的には金属部分が増え、少しカジュアルになった印象。
またタッチコントロールがあるロゴ付近の素材が少し変わっている。細かいところは不明だが、イヤーフックと比較した体感としては少し硬く、プラスチックのような少しサラサラとした素材だ。 さらに、大きさも少し横に伸びている。「OpenFit」ではイヤーフックにあったバッテリーが移動してきたためある程度は仕方がないのだが、細かな角度の変更もされ、不快な接触が減ったとのこと。

「OpenFit」と「OpenFit Air」の比較
↑:「OpneFit」 「OpenFit Air」:↓

個人的に触っていて「なるほど」と思ったのが、ハウジングの内側への曲がり方だ。
ハウジングのみにフォーカスして見ると、以前はフラットだったハウジングが、少しRがついているのが分かる(弧を描いている)。とはいえイヤーフックも含めたRとしてはそれほど変わらないのだが、より耳の穴付近に入り込むような形状(耳甲介腔に入り込む形)となり、体感としてはダイレクトに音が耳に入ってくる印象を受けた。ちなみに左耳右耳へそれぞれ装着し、同音量で再生した際も音の大きさに違いが実感できた。

その他細かな点として、若干だが0.4gだけ重くなっている。割と繊細な耳にかかる負荷としてどうなのかと思ったが、結論としては体感できない範囲

また、バッテリー位置を変更した都合か、バッテリーの持ち時間も異なっている。
ケース込みでは最大28時間と変更がないものの、本体のみでは最大6時間と「OpenFit」から1時間減った形。とはいえ10分間の充電で2時間の再生時間を確保する急速充電に対応しているため、実際の使用にはそれほど問題ないだろう。

「OpenFit Air」の特徴

このように細かな変更があった形状だが、結果として装着感は良くなったように思う。
先ほども触れたイヤーフックの変更により、イヤーフック自体の存在感が薄れ耳周りの快適性が向上した。またハウジングの本体の形状が変わったことで、より音は聞こえやすくなった感触を受ける上、心なしかフィット感は上がったように思う。

とはいえ、イヤーフックの先端が細くなったのは、一長一短あるかもしれない。
個人的には太い方が耳裏部分へのフィット感があって好きだったのだが、固定されている感は確実に減っているため、人によってはプラスに働くだろう。

まとめると、そもそも従来モデルの「OpenFit」ですら着けていることを忘れるぐらいには装着感が良いのだが、さらに向上した形である。現に「OpenFit」を業務中に8時間以上着けていたことがあるが、全く耳が疲れなかったため、それがさらに向上されるとなると本当に着けているのを忘れかねない

本体だけでは7時間程度しか持たないため、休憩時間に充電するため少々外している。

ちなみにだが、メガネの重さが日頃気になるタイプである私の妻にも「OpenFit」を試してもらった際、長時間つけても耳が全く痛くないと言ってたので、装着感がさらに向上した「OpenFit Air」であれば女性でもさらに安心して装着できるだろう。

中音域が聴きやすい「OpenFit Air」の音質、イコライザーで「OpenFit」のようにも

続いては気になる人も多いであろう音質について。

前提として、「OpenFit Air」はオープンイヤー型という特性上、「OpenFit」と同様に臨場感ある音が楽しめる。その点、従来のイヤホンよりも音場感が広く感じられある種スピーカーの方が近い印象がある。

その上で機能的には大きな差はなく、18×11mmのコンポジット・ダイナミック・ドライバーユニット、逆位相を利用したDirectPitch™テクノロジー低音強調アルゴリズムであるOpenBass™は変わらずに搭載。
ただ低音強調アルゴリズムに関しては「OpenBass™ Air」という「OpenFit Air」専用の機能になっている。従来の発展系ではあるとのことだが、「音質」という一括りで言うと「OpenFit」の方が上回るそうだ。

実際に聴き比べてみると、「OpenFit Air」の音は中音域が非常に聴きやすい傾向があり、「OpenFit」と比較すると低音域は若干控えめな印象。(先程の「OpenBass™ Air」の影響かもしれない)とはいえ中音域の明瞭度が向上しているため、ボーカルに注力して聴きたいユーザーに向いているだろう。

ちなみに、低音域に物足りなさを感じる場合は、Shokzアプリに搭載されたイコライザープリセットで低音強めに設定してみるのがおすすめだ。筆者的には低音強めに調整すると、比較的「OpenFit」に近い傾向になると感じた。

イコライザーを細かく設定したいこだわり派は「OpenFit」の方がいいかもしれないが、「OpenFit Air」のスタンダード・高音強め・低音強めで事足りるユーザーは多いだろう。

「OpenFit Air」と「OpenFit」はそれぞれの良さがある

気になる点を違いとして比較してきたが、いかがだっただろうか。
おさらいとして、違いをまとめておこう。

  • イヤーフックの形状が変化し、フィット感が向上
  • バッテリーがハウジングに移動
  • ハウジングが横長になり、音が聞こえやすく
  • 0.4g重くなったが、体感で変わらないレベル
  • バッテリー持ちが1時間短縮
  • 低音が控えめだが、中音域が聴きやすい
  • 5,000円程リーズナブルな価格

個人的にはそれぞれの良さがあり、何を優先するか人によって違うかと思うので、好みの方を選んでもらえればと思う。

ちなみに新色となるピンクはこのような色合い。残念ながら、ピンクのみ発売は後ろ倒れるとのことなので、興味がある人は続報を待っていただければ幸いだ。

製品詳細

製品名:OpenFit Air
販売価格:19,880円(税込)
発売日:2024年5月10日
カラー:ブラック・ホワイト・ピンク
製品ページ:https://jp.shokz.com/products/openfit-air

Shokz

オープンイヤー型イヤホン

OpenFit Air

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