ROG Zephyrus G16(2024)実機レビュー!薄型&大画面な新型G16で、最高のクリエイティブ&ゲーム環境を手に入れよう

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「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」の性能をCG制作、ゲームプレイをしてチェック

さてここからは多くの読者が気になっているであろう、「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」の性能を実際にCG制作やゲームプレイにトライしつつ紐解いていこうと思う。今回検証に使用した機体のスペックは下記の通りだ。

今回使用したASUS ROG Zephyrus G16(2024)のスペック

正式型番:GU605MI-U9R4070G
OS:Windows 11 23H2
CPU:インテル® Core™ Ultra 9 プロセッサー 185H
GPU:NVIDIA® GeForce RTX™ 4070 Laptop GPU / 8GB (最大105W)
RAM:32GB
ROM:1TB

ROG-ZEPHYRUS-G16_スペック
今回使用した機体は「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」の中でもちょうど中間の性能。

ゲーミングノートPCとしても十分優秀な本機だが、優秀であるが故にそれ以外の用途で使用した際の実力も気になるところだ。特に今回お借りした「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」はDCI-P3 100%のOLEDパネルを搭載したモデルであり、NVIDIAがクリエイター向けPCとして認定した証でもある「NVIDIA Studio」を取得しているためクリエイター適性が高い。

そのため前半部分ではBlenderを使用したCG制作用途での動作を、後半部分で本気のメインユースであるゲームでの動作を見ていこうと思う。

Blenderを使用してCG制作用途でテスト

今回クリエイター向けソフトとして選択したのは人気のCGソフト「Blender」。無料で使える事やその価格に反したできる事の多さ、近年のVR需要などにも後押しされ一気にユーザー層が拡大した印象がある。余談ではあるが、筆者自身もかつてその話題性に後押しされ触っていた時期があり、コーヒーカップを作って当時使用していたPCのスペックと己のセンスの無さにより挫折した。

しかし弊社には筆者と違いBlenderを使いこなしているメンバーもおり、今回はそんな彼からプロジェクトデータと知識をお借りして使用感をチェックしてみた。

ROG-ZEPHYRUS-G16_ブレンダー使用イメージ

テストに使用したBlenderのデータ

データ①

onesuiteの社内メンバーが作成したプロジェクトデータ。頂点数 約16万と比較的軽いもの。

データ②

Blender公式が配布しているデモデータでこちらは頂点数 約197万と重めのモノ。比較のために使用。

ROG-ZEPHYRUS-G16_blenderプロジェクト画面
データ①のプロジェクトを開いた際のスクリーンショット

主に使用していて重さを感じる瞬間は、やはりレンダーでマテリアルビューもしくはレンダービューを使用して視点をぐりぐりと動かしている瞬間だという。実際筆者が触ってみた際も、マテリアルビューはリアルタイムに追従するものの、レンダービューでは視点が切り替わったあと完全に描画されるまで10数秒のラグを感じた。

ただしこれは設定の問題で、インストール直後のBlenderはCyclesを使用していても適切なデバイスに割り振られていないことがあるためだ。筆者が初めて触った際も同様で、GPUがほとんど稼働していないのに対し、CPUがかなり”頑張って”いた。

そんな時は「設定 > プリファレンス > システム」よりCyclesレンダーデバイスで適切なデバイスを設定し、レンダープロパティからデバイスにGPUを設定してやることで劇的に改善するため試してみてほしい。

この状態でデータ①をレンダービューした際には、描画完了までの待ち時間は1-2秒程度になり、ストレスなくモデリングデータを弄り回すことができた。また重めのデータ②を触った際も、①に比べてラグは大きいものの3-4秒程度で描画が安定し操作に不都合はない。また当然のようにマテリアルビューに切り替えればリアルタイムで追従してくれるため、適時ビューを切り替えることで本格的なCG制作であっても十分に使っていけるノートPCと言えるだろう。

話題のオープンワールドサバイバルクラフトゲーム「Palworld」を実際にプレイ

お次はメインの用途でもあるゲームをプレイして「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」の実力をチェックしていこう。今回テストに使用したのは、先日SNSでも大きな話題を集めた大人気ゲーム「Palworld」をチョイスさせてもらった。

「Palworld」とは、広大な世界で不思議な生物『パル』を集めて戦闘・建築・農業を行わせたり、工場で労働させたりするオープンワールドサバイバルクラフトゲームだ。日本人なら誰もが知るモンスターを集めるあのゲームと、近年Steamでも多くの作品が販売されているサバイバル・クラフトジャンルを融合させた様な作風で、豊富な種類のパルと自由度の高いゲーム性が話題となった。

本作は比較的軽い部類のゲームではあるものの、最新のゲームかつオープンワールドなため品質設定を上げればそれなりに重くなる。今回の検証では最高品質設定で動作させた際のフレームレートと、バッテリー持続時間についてテストをしてみた。

「Palworld」動作テスト用の設定とテスト内容

PC側:GPUモードを「Ultimate」にし、ディスプレイを本体パネルの最大解像度に設定。PC全体の設定としては電源接続時は「Turbo」を使用し、バッテリー駆動時は「パフォーマンス」を使用する。

ゲーム側:垂直同期を切った上でリフレッシュレートは無制限、プリセットを「最高」に設定。解像度はPC側と同じくパネルの最大解像度とした。

ROG-ZEPHYRUS-G16_Palworldの設定

テスト内容① 動作の快適性

NEW GAMEの状態から始め、表示されるチュートリアルを目安に「Palworld」の世界を冒険していった。主な動作は作業台の構築やパルボックスの設置、パルとの戦闘や泳ぎなどいくつかの動作を約30分間試し、その間の平均フレームレートを計測した。

ROG-ZEPHYRUS-G16_Palworldスクショ

テスト内容② バッテリー持続時間

テスト内容①とほぼ同様にチュートリアルをベースに序盤のワールドを冒険し、1時間経過後のバッテリー残量を確認した。

「Palworld」をプリセット最高設定でプレイ

「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」自体の性能が高いことや、パネル解像度も2560 x 1600 pxと極端に高解像度ではないことも手伝って100〜120FPS前後で安定してゲームをプレイすることができた。表示も滑らかで、水や草木のエフェクト・戦闘シーンなどでもカクつきを感じることはない。また内蔵ディスプレイに使用されたOLEDパネルは発色も良いため、暗めのシーンであっても比較的はっきりとオブジェクトを視認することができるだろう。もちろん夜になってしまえば松明などがなければ冒険が難しい程に暗くなるため、「Palworld」のゲーム性そのものを損なうほど極端な味付けがされているわけではない。

ROG-ZEPHYRUS-G16_Palworldプレイイメージ

結果として一連の検証を終えて出た数値は、平均 106.68FPS10%タイル値 93.04FPSだった。

最高画質であっても、安定して60PPS以上を実現しており少なくとも最低ラインはクリア。「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」は「Palworld」を最高設定で快適に遊べるノートPCと言ってしまってまず間違い無いと思う。一方で本機のパネルが持つ240Hzを体験するには解像度などの工夫が必要そうだ。

この10%タイル値というのは、計測時間中のフレームレートを下から順に並べた際の下位10%と上位90%の境目にあたる数値。簡単に言えばこの計測中、10秒のうち9秒が93.04FPSを超えていたことを示している。

また上に示したグラフの結果を見る限り、描画負荷が高いのは夜のシーンの様子(グラフの後半部分が夜のシーン)。これはおそらく低温状態のエフェクトによるものだ。GPU負荷と反転する様にCPU負荷が下がっているため、日中のシーンではワールドの描写にCPU依存の要素があり、夜に合わせ描画処理が切り替わり負荷が下がったと思われる。

加えてGPU使用率が100%近くなったとしても、温度の方は常に80度以下をキープしている点にも注目してほしい。CPUについても90度超えるのが稀なレベルで、前述の冷却機構がよく働いていることが分かる結果となった。これだけ余力があれば熱がボトルネックになることは無いはずだ。

「Palworld」を最高設定でプレイしてバッテリー持続時間を検証

先ほどで記載した検証設定(最高設定)を使用してバッテリー持続時間の検証を実施。また「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」はバッテリー駆動時のため「パフォーマンス」設定を使用し、ディスプレイ輝度は100、PCのスピーカーを使い音量35でプレイした。

その結果バッテリー100%から1時間ほどプレイした結果、バッテリー残量は3%となった。

「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」は大画面と余裕のある筐体サイズでクリエイティブとゲームを快適に楽しめるゲーミングノート

先にも記載した通り、今回onesuite編集部では同時に兄弟機であるG14もお借りしており、実は並行して検証と執筆を行っている。そのため両者の違いが良く分かるのだが、持ち歩きが得意なG14に対して「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」は全体的に使い勝手の面で優れており、大画面化・大型化の恩恵はココにある。

やはりCG制作や編集作業などを行うのであれば16型かつ2560 x 1600 pxのディスプレイは非常に使いやすく、画面が混雑しがちなクリエイティブ系のソフトも視認性を保ちつつ、しっかりと各ツールやタイムラインを表示できるのは大きなメリット。加えて画面サイズに合わせ筐体自体が広がっているため、冷却能力にも余裕が生まれCPU・GPUをより高い出力で使用でき、さらにタッチパッドやキーピッチも広く取ることができるので操作性も向上。本機単体でも様々なタスクを十分にこなすことが可能だ。

「ゲームはもちろんCG制作をはじめとしたクリエイティブな作業も快適で、なおかつ必要に応じで気軽に持ち出したい。」そんな欲張りなあなたにとって、「ASUS ROG Zephyrus G16(2024)」は最適な選択肢の一つとなるだろう。

ASUS

ROG

ROG Zephyrus G16(2024)

GU605MI-U9R4070G

製品概要

製品名:ROG Zephyrus G16 (2024) GU605
発売日:2024年3月6日(水)
製品ページ:https://rog.asus.com/jp/laptops/rog-zephyrus/rog-zephyrus-g16-2024/

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