【新製品発表会】BLUETTIが超小型ポータブル電源「AORA 30 mini」を発表。大容量の「200 mini」も12月に登場

防災庁が発足し、各家庭に3日分程度の備蓄が呼びかけられるようになった。自然災害だけでなく、インフラへのサイバー攻撃による停電まで取り沙汰される昨今、「いざというときの電気」を気にする方は増えているはずだ。
そんな中、BLUETTIが「AORA miniシリーズ」の新製品として、超小型の「AORA 30 mini」と大容量の「AORA 200 mini」を発表した。筆者は11月5日の発表会で、2機種の実機に触れることができたので紹介したい。
製品概要

BLUETTI
AORA 30 mini

製品名:BLUETTI AORA 30 mini
公式ストア価格:38,653円(税込)
発売日:11月9日(11月5日から予約開始)
製品ページ:https://www.bluetti.jp/products/bluetti-aora-30-mini-portable-power-station
製品名:BLUETTI AORA 200 mini
公式ストア価格:未発表
発売日:12月中旬予定
AORA 30 miniは約3.3kg・288Whでご飯も炊ける。ペットとの避難や外出先で頼れる1台
AORA miniシリーズは、そこまで高い出力を必要としない方や、ポータブル電源を初めて使う方にも気軽に使ってもらうためのシリーズだ。コンセプトは「コンパクト」「軽量」「出力ポートの充実」の3つ。すでに販売中の「AORA 100 mini」に続く第2弾が、今回の30 miniとなる。壇上で披露された実機は、シリーズ共通のミントグリーン。BLUETTIの川村氏が「最初に見たときはお弁当箱だと思った」と話すほど小さい。川村氏自身、実機を使ったのは前日が初めてだったとのことで、まさに出来立ての製品だ。

そのサイズ感がありながら、容量は288Wh、定格出力は300W。重量は約3.3kg、体積は約4.3L(161×130×207.5mm)で、従来モデルと比べて約20%軽量、約32%コンパクトになっているという(自社調べ)。川村氏の説明では、第3世代のシリコンカーバイドを使った高効率インバーターを採用したことで発熱が抑えられ、この小型化が可能になったとのことだ。バッテリーは6,000回以上の充放電に対応し、毎日使っても16年間は容量80%を維持するという。

発表会では、この30 miniに炊飯器をつないで炊飯するデモも行われた。2合炊きの炊飯器をプレゼンの冒頭から稼働させ、終わる頃に炊き上がるかを見守る趣向だ。定格300Wに加え、電力リフト機能で最大600Wまでの機器に対応するため、お湯を沸かすくらいなら問題なくこなせるとのこと。使用時間の目安は、10Wの小型扇風機で約28.8時間、ノートPC(60Wh)なら約5回、スマートフォンなら約19回の充電となっている。



また使い勝手の面で目を引くのが、本体に内蔵されたUSB-Cケーブルだ。最大140Wの双方向給電に対応し、10,000回以上の伸縮耐久テストもクリアしているという。引き出してそのままスマートフォンやノートPCにつなげるので、いざ使おうと思った際にケーブルを忘れてしまう心配もないだろう。出力ポートは全部で7つあり、パソコン向けの無停電電源装置と同等の、10ms以内の自動切替機能も備え、停電時は自動で給電に切り替わるUPS(無停電電源装置)としても利用可能だ。LEDライト(約90時間連続点灯)も内蔵している。



充電は、家庭用コンセントやソーラー、シガーソケットなど計5種類に対応する。AC+ソーラーの併用で最大380W入力となり、約46分で80%まで充電できる。USB-Cの2ポートを使えば最大280W入力にも対応し、約59分で80%まで充電できるという。これだけのサイズで、USB-Cからここまでの急速充電ができるのは世界でも30 miniだけだと、川村氏は話していた。停電中に車などから充電するような場面でも、役立つはずだ。

加えて少々珍しい視点として、発表会ではこの30 miniを「ペット防災」の切り口で見せる場面もあった。令和6年能登半島地震後の環境省の調査によれば、避難所119か所のうち、ペットとの同行避難が確認されたのは56か所。さらに、新たに同行避難者が来た場合に屋内でペットを飼養できるスペースが「ある」と答えた避難所は、15%にとどまったという。ペットと一緒に避難できることと、避難生活を続けられることは、必ずしも同じではないというわけだ。鳴き声への配慮やケージへの慣れ、しつけなどの課題から、避難所での生活は人にもペットにも負担が大きい。そこで川村氏が提案するのが、ペットと一緒に過ごしやすい車中泊避難と在宅避難だ。電気が使えれば、空調や食事の温めもできる。ただ、車内のスペースは限られるため、小さく軽い電源が活きるという流れだ。



続くトークショーには、一般社団法人日本動物保護協会の方も登壇。災害時に動物を一時的に保護できる施設を増やす取り組みが紹介されたほか、実際の現場では「駐車場などを借りてスペースを確保できても、電源がない場所が多く、小動物や爬虫類、魚類の温度管理が課題」なのだという。そうした中でもポータブル電源なら管理が行いやすく、加えて自動切替機能があれば、いざという時にも温度管理が途切れにくくなるのではないか、との期待が語られた。

ちなみに公式サイトでの通常価格は38,653円(税込)だが、発売記念キャンペーンとして現在は28,990円(税込)で表示されている。加えて同キャンペーンにより、専用のショルダーストラップ(単品価格 税込1,980円)も付属となるようだ。値引となる期間は明言されていないものの、ショルダーストラップのプレゼントは2026年12月4日までとなっているため、気になる方は早めの注文をおすすめしたい。


最大3000W対応・12V/30A出力の大容量モデル「AORA 200 mini」は12月中旬発売予定
もう一方の「AORA 200 mini」は、容量2,010Wh・定格出力1,500Wの大容量モデルだ。キャンピングカーや車中泊、家庭での蓄電まで想定した製品とのこと。発売は2026年12月中旬ごろの予定で、価格は未発表だ。

こちらも小型化がテーマで、従来のAORA 200と比べて体積は19%減、重量も2割強減り、約18.8kg(300×253×302mm)に収まっている。出力面も充実しており、電力リフト機能で最大3,000Wまでの家電に対応し、出力ポートは2,000Whクラスで業界最多クラスの10口(自社調べ)だ。


そして注目は、2,000Whクラス初とされる12V/30AのAnderson高電流DC出力を備えている点だ。一般的なシガーソケット出力(12V/10A)より大きなDC電力を、ACに変換せずそのまま取り出せる。FFヒーターなど、車中泊・キャンピングカー向けの12V機器を使いたい方には嬉しい仕様だろう。30 miniと同様に、6,000回以上のサイクル寿命、10msの自動切替機能、専用アプリでの遠隔管理にも対応する。


BLUETTIのAORA miniシリーズが変える、日常と備えの境目
ポータブル電源といえば「アウトドアや災害時の備えのために買うもの」という印象が強く、逆をいえば「自分には必要ない」「家に有れば安心だけど緊急度が低い」という印象になりやすいアイテムといえる。
しかし、そんな中でBLUETTIが示したのは「普段の日常に”備え”を溶け込ませる」というアイデアだ。
AORA 30 miniなら、ペットや子供との外出時や旅行などで気軽に使える選択肢として。AORA 200 miniなら、家庭用の蓄電から車中泊の暖房まで、2,000Whクラスの電力をより取り回しやすいサイズで手に入れられる。そうして日常使いしつつ、いざ災害時には避難の際にそのまま持ち出せる点がAORA miniシリーズ最大の魅力と言えるだろう。
「保険に数万円は高くとも、普段使いできるなら話は別」という方も多いはず。これを機に、日用品としてのポータブル電源を検討してみてはいかがだろうか。
ギャラリー






















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AORA 30 mini

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この記事を書いた人
元PCメーカーの製品担当。無類のメカやガジェット好きであり、PC・スマホ・マウスキーボードなどの周辺機器他、オーディオやモニター・バイクなど多岐にわたり、メジャーなものから尖ったモノまでジャンルを問わず好む。最近はカメラにハマっており順調にレンズ沼の住人と化している。 好きな飲み物はコーヒーと紅茶で、毎年キロ単位で豆と茶葉を消費しているものの入れ方は雑。財布のひもは緩め。












