日本初Matterに対応したNature Remo nanoがあれば、簡単にスマートホーム化できる

Nature Remo nano

Nature

スマートリモコン

Nature Remo nano

2023年6月、大手電力会社の電気料金が改定され、大多数の家庭では電気代が高騰することだろう。これから来る暑い夏において主にエアコンなどの空調家電は文字通り生命線となるため、支払い金額に今から戦々恐々としている人も多いのではないだろうか。電力会社を変えようかな、なんて人もいるはずだ。

そんな各家庭の悩みに追随する形で節電対策にも関心が高まっている。
一般的な節電対策といえば、使わないコンセントを抜いておく、不要な家電は電源を落とす、エアコンの温度を1〜2℃プラスする、など節電に関心の高い方なら既に実践しているかと思う。とはいえ、実際にやったことがある人はわかると思うが、全て人力でやろうとすると面倒が増えるのも事実だ。

そこで注目が集まっているのが、スマートホームやIoT機器といったデバイスを通じた管理方法。 スマートホームというのは家電製品をはじめとした様々なデバイス類をインターネットを通じて繋げることで、快適で便利な暮らしを可能にすることを指すが、具体例としてはスマートフォンで家の鍵を解錠したり、人感センサーで家電の電源を入れたりすることができる。
拡張性があるのも魅力の一つで、対応機器さえ導入すればスマートフォンによる遠隔制御、人感センサーで人を感知したら、温度計で気温が上がったら、GPSで家に近づいたら、あるいは「Hey Siri」「OK Google」「Alexa」など声を介して制御できるものまであり、利用者の求める形に応じてカスタマイズ可能だ。

ただ、各社がこぞって開発していることもあり、これの制御にはこれが必要、これとこれは繋げられないなど、互換性に難があったのも事実。逆に言うと互換性がないと流通が図れなかった領域とも言える。そんなスマートホーム業界にて、昨年“標準規格”が誕生したのをご存知だろうか。

目次

スマートホームの世界共通標準規格「Matter」がついに登場

断っておくと以前から規格を共通化させる動きはあったが、結果として世界共通の標準規格になりうるものは生まれなかった。そんな中、2022年10月にリリースされたのが「Matter」である。なぜMatterが標準規格として認知されているのかというと、それはスマートホームの中核企業として期待されているApple・Google・Amazonや、有名なグローバル家電メーカー等々が参画しており、過去の教訓を生かした開発というのもあって、オープンソース・互換性・安全性などの特徴を合わせ持つことが理由としてあげられるだろう。

オープンソースの世界共通標準規格となったことで、今までのような互換性による障壁はほとんどなくなり、新しい製品を買ってもすぐ導入できるようになる。例えば先述した人感センサーとの連携も、従来であれば他社製だと連携不可の場合もあるところ、これからはほとんどの場合で連携可能となるだろう。

より利用者はカスタマイズしやすく、市場では新規参入が生まれやすいという好循環が期待できるため、これからスマートホームに挑戦したいと言う人は、Matterに対応しているかを一つの指標とすると良いだろう。

スマートホームの世界共通標準規格「Matter」
公式サイトより引用:https://csa-iot.org/all-solutions/matter/

世界初、標準規格「Matter」と赤外線通信とのブリッジデバイス「Nature Remo nano」

とは言ってもMatterがリリースされてまだ半年強、まだまだ対応製品は少ないのが現状だったが、ついに日本メーカー製のMatter対応デバイスが登場した。その名も「Nature Remo nano」。IoTプロダクトの開発・製造・販売を行うNature株式会社から本日(2023年7月4日)より発売される新製品で、価格は3,980円(税込)。

2023年6月30日段階では世界初となる、リモコンの代用となる赤外線操作機能を持ち、Matterにも対応したデバイスだ。
※メーカー調べ

Nature Remo nano

今回は当日に行われた新製品発表会でNature株式会社 創業者の塩出晴海氏に直接伺った情報も踏まえて紹介していこう。

Nature株式会社 / 創業者 塩出 晴海氏
Nature株式会社 / 創業者
塩出 晴海氏

「Nature Remo nano」は“スマートデバイス”と“リモコンで動く家電”を繋ぐ存在

まずは簡単に「Nature Remo nano」でできることをお伝えしよう。 本製品はスマートリモコンというジャンルの製品で、スマートフォン・センサーをはじめとしたスマートデバイスと、エアコン・テレビ・LED照明といった赤外線リモコンで動く家電を繋ぐことができる製品だ。例えばスマートフォンからエアコンの温度を変えたり、人感センサーでテレビをつけたりと、従来リモコンを押さないといけなかった工程を、Nature Remo nanoを経由することで自動化できる。

※画像はメーカーより提供

先述の通りカスタマイズは無限大で、これから来る暑い夏であれば、スマート温度計と連携させて室温上昇に合わせて冷房をつけたり、ホコリセンサーと連携させて自動で空気清浄をしたりなどなど、まさに“スマート”な生活をすることができる。

初めてでも導入しやすい、ずっと使えるスマートリモコンのエントリーモデル

大まかに役割が理解できたところで、Nature Remoシリーズにおける本製品の立ち位置は「エントリーモデル」となっている。

Nature Remo mini 2
Remo mini 2 は赤外線操作機能に温度センサーがついたモデル。1人暮らしにおすすめとのこと。
Nature Remo 3
Remo 3 は赤外線操作機能に加え、温度/湿度、人感センサーやめざましカーテン「mornin’ plus 」等に対応したフラッグシップモデル。

理由はいくつかあるのだが、筆者なりに「始めての1台としておすすめしたい理由」を整理したのでお伝えしよう。

  • 手頃な価格
  • シンプルな役割
  • 単体で成立する
  • 今後も使えるMatter対応

手頃な価格

まずはコスト的なお話だが、類似製品としては比較的廉価な3,980円(税込)という点。スマートホーム関連製品というのは機器を増やしてカスタマイズができるため、最初の一歩から高価だと先が思いやられる。後述するがNature Remo nanoとスマートフォンだけで出来ることはいくつもあるので、始めての1台として廉価であることは大事だ。

シンプルな役割

次に、役割がシンプルな点。徐々に使っていくとわかるのだが、スマートホーム関連製品は多機能なものも非常に多い。最初から色々な機能があるとかえって使いづらかったり、コストも上がりがちになる。その点、Nature Remo nanoは赤外線通信機能が主なため、やれることはシンプルだ。デジタル家電に強くない人でも安心して使えるだろう。

単体でも成立する

スマートフォンとWi-fi環境がある前提とはなるが、Nature Remo nano単体でも十分に機能は果たせる。
例えば、
「深夜2時に照明をオフにする」
「家に近づいたタイミングでエアコンをオンにする」と言った具合だ。
Nature Remoシリーズを制御するためのスマートフォンアプリケーションで、時間に連動したオートメーションと、GPSに連動したオートメーションを組むことができるため、切り忘れてしまった場合の節電対策にもなる。また逆もしかりで、目覚まし代わりにテレビをつけたり、家に近づいたらエアコンを先につけておく、といったこともNature Remo nano単体でできてしまう。

時間をきっかけに設定をする画面
例えば、消し忘れ防止のために「平日の深夜2時に照明をオフにする」なども可能だ。
距離をきっかけに設定をする画面
例えば、夏場の自宅など「家から200mの距離に近づいたらエアコンを起動する」といったことが可能だ。

今後も使えるMatter対応

冒頭でも述べた通り、本製品はこれから主流となるであろう世界共通標準規格に対応しているため、今後登場する関連製品との連携もほとんど可能だろう。新たにカスタマイズしたくなった時や、関連製品が増えても出番がなくなるわけではないので、始めての一台としては安心しておすすめできる。
ちなみに、今後登場する似たような製品を買ったら不要になるのでは?と思う人もいるかもしれないが、違う部屋に配置すれば部屋ごとに制御ができるようになるため、不要になることはなかなかないだろう。ワンルームの人には申し訳ないが、いつか引っ越しをして広い間取りに住む機会があるはずだ。

また、Matterに対応したことにより、主要な音声入力3種(Apple・Google・Amazon)全てに対応できるようになった。(厳密には以前から3種とも対応しているのだが、Apple製品のみ、ショートカット機能を経由する必要があった)
以前から対応していたGoogle・Amazonについては省くが、Appleは「ホームアプリ」からも操作可能となるので、iPhoneだけでなくMacbookシリーズも対象となる。

中央に3つ並んでいるのが、主要な音声入力3種
左より、Google Nest Mini, Apple HomePod, Echo Dot with clock

日本のスマートフォンシェア率のうち、iPhoneが占める割合は約7割とも言われているため、Apple製品に対応したことは大きな進歩と言えるだろう。(2023年4月地点)
情報参考元:Mobile Vendor Market Share Japan | Statcounter Global Stats

スマートホーム化の第一歩、節電も兼ねてまず導入するならNature Remo nano

誰しもが憧れをもっているであろうスマートホーム生活、その第一歩としてこれほどおすすめできる製品はなかなかないだろう。
先述の塩出氏も、初めて使用するスマートホーム製品としてNature Remo nanoを手に取って欲しいと以下のように語ってくれた。

「スマートホームは”何かちょっと便利”な他人事ではない。
 みんなの生活が便利で豊かになるもので、節電もできるデバイス。
 設定も簡単なので、難しそうに思っている人こそ、手に取って欲しい」

節電をきっかけに興味をもった読者もいると思うが、実はNature製品はかなり節電対策・エネルギーマネジメントに力を入れている。既存製品を導入することで、1日ごとの電気利用量を“見える化”できたり、将来的に電気料金の“市場価格に合わせてエアコンの温度を変えられる”仕組みを導入予定とのことだ。

これからやってくる暑い季節、家の中は涼しく、財布の中は暖かくあって欲しいものだ。
まだスマートホームしていない人、節電対策も兼ねて、これから始めては?

製品概要

製品名:Nature Remo nano(ネイチャーリモナノ)
発売日:7月4日(火) 12:00より
販売価格:3,980円(税込・Amazon)

本体サイズ:47mm x 47mm x 12.5mm
重さ:13g
対応OS:iOS 15.0以上、Android 8.0以上
センサー:搭載なし
通信:無線LAN IEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz)、
   赤外線、Bluetooth Low Energy(セットアップ時のみ)
Matter:version1.0に対応、赤外線ブリッジ機能(エアコン、照明、その他 ON / OFF 可能な家電)

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