キヤノンは、ハイエンドコンパクトデジタルカメラの新製品「PowerShot V1」を発表した。マイクロフォーサーズセンサーよりも大きな1.4型CMOSセンサーを搭載し、さらに内蔵の冷却ファンにより長時間の4K動画撮影にも対応するという。
コンパクトなボディながら快適な自撮りを可能にする握りやすいグリップや、広角から標準域までカバーするズームレンズなどVlogカメラPowerShot V10の上位機種として、本格的な動画撮影と高品質な静止画撮影の両立を図ったとのこと。2025年4月下旬に発売予定で、価格は148,500円(税込)だ。

製品概要

Canon
PowerShot
PowerShot V1

製品名:PowerShot V1
参考価格:148,500円(税込)
発売日:2025年4月下旬
発売予定 製品ページ:https://personal.canon.jp/product/compact-digital-camera/powershot/v1/feature
マイクロフォーサーズを超える大型センサーと冷却システムで、Vlogの可能性を広げる1台
PowerShot V1最大の特徴は、マイクロフォーサーズよりも大きな1.4型CMOSセンサーの搭載だ。従来の1.0型センサーと比較して約2倍の受光面積を持つこの大型センサーにより、暗所でも高画質な撮影が可能。ISO32,000までの高感度撮影に対応し、夜景やローライト環境下でのVlog撮影でも優れた描写力を発揮してくれるはずだ。

それ以外にも5.7Kオーバーサンプリングによる、美しい4K映像が撮影できるのも大きな特徴。10bitのCanon Log3に対応し、本格的な映像制作にも使用可能だ。もちろん4K60Pでの撮影も可能なので、Youtubeなどの配信向けコンテンツをよりリッチにしたい方にオススメしやすい。



この動画機能を支えているのが、本体内部への冷却ファン搭載である。これにより4K30p動画では2時間以上の連続撮影を実現。長時間撮影時の温度上昇による制限を大きく改善している。また個人的に注目して欲しいのは、この高度な冷却システムをコンパクトデジタルカメラのサイズ感を維持したまま実現している点だ。このコンパクトならエントリークラスのジンバルとも組み合わせやすく、次のステップアップを見据える意味でも大きなメリットと言えるだろう。



レンズは、動画撮影時で約17-52mm相当、静止画撮影時で約16-50mm相当(35mm判換算)のズーム域をカバー。この焦点距離域は、自撮りからインタビュー、商品紹介まで、Vlogで必要とされる多彩な画角をワンレンズでカバーできる。さらにレンズ一体型のため、動画撮影中になめらかなズーミングも可能。寄り引き自在で表現の幅を大きく広げてくれるはずだ。



大幅に強化されたAFシステム「デュアルピクセルCMOS AF II for PowerShot」を採用し、人物や動物の瞳検出が可能に。自撮りやインタビュー撮影時でも安定したピント合わせを実現してくれる。加えて握りやすく設計されたグリップにより、片手での自撮り撮影時も安定した構えが可能だ。


また新たに実装された被写体追尾ISもポイントの一つ。手ブレ補正の対象となる被写体を認識し、画面内の任意の位置に保たれるようアシストくれるため、映像の撮りやすさを底上げしてくれるに違いない。

総じてPowerShot V1は、Vloggerや動画クリエイター向けの機能を凝縮しながら、旅行などでの静止画撮影でも高い実力を発揮できる1台だ。マイクロフォーサーズを超える大型センサーとコンパクトなボディの両立、効果的な冷却システムの搭載など、従来のコンパクトカメラの概念を覆す仕様は、148,500円という価格に十分な説得力を持たせている。特に、1台でVlogから旅行写真まで幅広くカバーできる汎用性の高さは、クリエイティブな表現を追求するユーザーにとって、魅力的な選択肢となるだろう。
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出典:プレスリリース
記事内画像は同リリースから抜粋