日々性能アップを続けるスマートフォンのカメラ性能。中には、もうカメラ要らないんじゃないか?と思えるほどキレイに撮れる機種も出てきているものの、いまだ特定条件下においてはカメラに敵わない。それはいわゆる”解像感”や”透明感”であったり、暗所性能や望遠性能などであり、手軽に撮りたいならスマートフォン、キレイに撮りたいならカメラという住み分けは未だ健在のようだ。
ではここで、手軽かつキレイに撮れるカメラが有ったらどうだろうか。スマートフォンのようにオートで手軽にパシャッと撮れて、それでいてキレイ。そんなカメラならスマートフォンからのステップアップにピッタリかもしれない。
というワケで今回は、そんなステップアップにオススメのカメラ「Nikon Z50II」が登場したので情報を届けしようと思う。発売日は2024年12月13日を予定しており、市場想定価格はボディ単体で145,200円(税込)。
製品概要
Nikon
Z50II 16-50 VR レンズキット
製品名:Nikon Z50II
発売時期:2024年12月13日頃
製品特長ページ:https://www.nikon-image.com/sp/z50_2/
市場想定売価
Z50II ボディ:145,200円(税込)
Z50II + 16 – 50 VRレンズキット:166,100円(税込)
Z50II + ダブルズームキット:198,000円(税込)
Z50II + 18 – 140 VRレンズキット:199,100円(税込)
多彩なオート機能で手軽に撮れるカメラ
一般的にカメラと聞くと「なんか難しそう」というイメージが有るものだ。カメラに搭載された数多くのボタンや、キチンと設定しないと撮れないという印象からそう感じてしまうのだろう。実際それはそう間違ったイメージではなく、「シーンに合わせ自身で最適な設定を模索し、撮る」という習熟もカメラの楽しさとして存在する。
ただしそれはあくまで”遊び方”の一つであり、もっと「手軽にパッとキレイな写真や映像が撮れる」そういう楽しみ方もあっていいはず。Nikon Z50 IIではそうした手軽さとキレイさを両立するために、いくつかのオート機能が搭載されている。
[Auto]モードで、絞り・シャッタースピード・ISO感度・AFまで全部おまかせ
大きな進化点の一つは、カメラならお馴染みのモード設定である[Auto]モードだ。Nikonファンの間で通称「緑オート」と呼ばれるこのモードは、被写体やその周囲の状況を瞬時に認識してシーンの条件を解析。絞り、シャッタースピード、ISO感度、AF、フラッシュ制御など、初めてカメラに触れる方が戸惑う部分をすべて自動でやってくれる。人間がやる事と言えばレンズに触って倍率を変え、シャッターボタンを押すだけ。スマートフォンで撮影するのと同じくらいの手軽さで撮影ができるのだ。
一方でカメラをある程度使ったことが有る方であれば、「Autoモードって精度が微妙で結局使わなくなるし…」と思うかもしれないが、そこは安心して欲しい。Nikon Z50 IIでは上位機種であるZ9やZ8などから引き継いだ画像処理エンジン「EXPEED 7」を搭載し、加えてニコン独自のAIによるディープラーニング技術によって、撮影シーンへの対応力が向上しているとのこと。製品発表会の場では、人物同士の距離に差が有る集合写真などもキレイに撮れると言及しており、そうした細かい微調整が必要なシーンでも対応できるようだ。
高いオートフォーカス性能と9つの被写体検出でピンボケを防ぐ
スマートフォン等に比べセンサーサイズが大きいこともあり、より大きくボケ感が作れる反面、ピント面(ピントが合っているエリア)がシビアになってしまうのはカメラの強みでもあり弱点とも言えるポイントだ。
しかしそんなシビアなピント面でも、撮りたい対象にピタッと合わせてくれるのがNikon Z50 IIが搭載したオートフォーカスの良い所である。先にも記載した通り、画像処理エンジンは上位機種ゆずり。ピントの合焦速度はもちろんのこと、人物・犬・猫・鳥・飛行機・車・バイク・自転車・列車といった9つの被写体を検出し、スムーズにピントを合わせてくれるようだ。
この被写体検出機能は非常に強力で、この機能の有無によって写真や映像のピンボケが格段に減る。前述の[Auto]モードと組み合わせることで、細かい操作やカメラ設定を抜きにして、誰でも手軽にキレイな写真が撮れるようになるだろう。
RAW現像・グレーディング不要で好みの色が作れる
誰でも思い通りの写真・映像が撮れるようになったとして、次に気になるのは色味だろう。InstagramなどのSNSでも分かるように、目に映るそのままの景色を残したい瞬間も有れば、よりエモい雰囲気であったりクールに仕上げたい瞬間もある。そうした時、簡単に(それこそフィルターを切り替えるかのように)色合いをガラッと変更できるのが「ピクチャーコントロール」だ。
これはもともとカメラとしては良くあるプリセット機能なのだが、Nikon Z50 IIではシャッター付近に専用ボタンを設置。[Auto]モード中も1ボタンで呼び出して気軽に色味を変えることができる。
さらにこの「ピクチャーコントロール」は標準で内蔵されている31種類に加え、自分好みにカスタマイズをして登録する「カスタムピクチャーコントロール」や、有名クリエイターが作成したピクチャーコントロールをダウンロードして登録する「イメージングレシピ」といった拡張性もあり、自分好みの色合いを追求することも可能だ。
撮影後のRAW現像やグレーディングなしに好みの調整を加えられるので、撮った写真をそのままSNSへ投稿したい時も非常にスムーズ。より現代の使い方に合った機能と言えるだろう。
Nikon Z50IIは新たなカメラ好きを生むカメラかもしれない
思えば、筆者がカメラを買ったきっかけは「キレイな写真が撮りたい」という気持ちからだった。
今でこそ設定や機材によって変化する試行錯誤の楽しさや、RAW現像などを通して作りこんでいくことへの面白さなどを感じているものの、当時は純粋にキレイな写真を残したい位の考えだったはずだ。その一歩を踏み出した矢先に、難しい設定や機能がいきなり現れたら挫折してしまうのもわかる気がする。Nikon Z50IIは、そうした最初のハードルを解消するための機種なのだろう。
まずはNikon Z50IIでカメラの楽しさを知ってもらう。
そこで多彩なオート機能を駆使して撮影し、みんなと共有することに楽しさを見出しても良し、より自身で設定や機能を探求し、最高の1枚・1本を作るクリエイター的な楽しさを見出すも良し。その先は人それぞれだ。
もちろん最新のカメラらしく、最大秒間30コマの高速連続撮影や、4K UHD 60p・フルHD 120pでの撮影や、Log撮影といった映像機能なども備えられているが、それは本機でカメラの楽しさを知った後の話。より使い込みたくなったら、そのまま同じ機種で挑戦できると思えばいい。
そうした点を踏まえると、Nikon Z50IIは正しく”エントリー”にふさわしい機種に違いない。このカメラを手にすることで、また新たなカメラ好きが生まれてくれたら幸いだ。
ギャラリー
Nikon
Z50II 16-50 VR レンズキット
出典:製品ページ
記事内画像は同ページから抜粋