cadoの高級ドライヤー「baton」を体験レビュー!デザインの力で艶のある髪を手に入れよう

cado baton_アイキャッチ

cado

スティック型ヘアドライヤー

baton

時代によって価値観の移り変わる外見の美しさにおいて、現代と昔とでそう大きく変化が無さそうなものある。それは「艶やかな髪は美しい」という概念だ。

日本においても、万葉集などで頻繁に登場する髪にかかる枕詞「ぬばたま」は黒くて艶のある種を指しており、転じて艶のある黒髪を表現している。また現代においてはドラッグストアなどに足を運べばその豊富なヘアケア商品の品揃えから、いかに「艶やかな髪」が今でも人々の関心を集めているかをうかがい知ることが出来るだろう。

そんな艶のある髪に欠かせないアイテムとして、近年注目を集めているのが2万円弱の価格帯からなる高級路線を取ったドライヤー達だ。各メーカーはこぞってその乾かしやすさや、乾かした際の艶立ちを競い日夜進化を続けており、ここ数年で多くのメーカーから魅力的な製品が世に送り出されている。

今回はそうしたメーカーのひとつcado(株式会社カドー)から製品レビューの機会をいただいたので、同社のひときわ目を引くドライヤー「baton」について紹介していこうと思う。

目次

ヘアアイロンのようなドライヤー「baton(バトン)」

製品のレビューに入っていく前に、まずは軽く「どんな製品か」という点について触れておこう。

cado baton_製品画像
公式ストアより引用:https://cado.com/products/bd-s1ヘアドライヤー

cadoの販売する「baton」は、その名の通りリレーのバトンに似たスティック型をしており、従来のドライヤーに見られるL字やT字型ではない特徴的な外見をしている。シルバーあるいはホワイトを基調としたシンプルなデザインはいかにも生活空間に馴染みやすそうだ。

それもそのはずcadoは「”美しい空気” と ”心地よい空気感” を創出するブランド」というコンセプトを掲げており、製品のデザインが生み出すユーザーの心の動きを重要視し「デザインの力で人に寄り添うプロダクト」を創り出すことを目的としているからだろう。

シンプルなデザインで統一されたパッケージや付属品

ボディ(ドライヤー本体)のデザインもさることながら、そのこだわりは細部にまで宿っている。まずはユーザーにとっての第一印象を決めるパッケージに注目してほしい。

cado baton_化粧箱
世に聞く余白の美学とはこういう事なのかもしれない。

良くある製品パッケージでは風を思わせるグラデーションや風量や重量など、これでもかと製品の特長や魅力をアピールし、少しでも製品をよく見せようとする努力が見て取れるものだがbatonはどうだろうか。

メーカーロゴ、製品名、写真。コレだけである。

一見するとドライヤーなのか分からない気もするが、パッケージのカラーや掲載されたボディの写真から「なんとなくお洒落で良さそう生活家電」であることが分かる。この”なんとなく良さそう”を感じさせるのがデザインの力なのだろう。

付属品やボディについてもそれは同様で内容物はボディを含め、同系統のカラー同士はほぼ同じ色になるよう揃えられている。もちろん素材が異なるため若干の誤差はあるものの、これは狙って近いカラーリングにしているのだと思う。

cado baton_本体
色という情報量を絞ることで、製品全体に統一感を生み出している。

それがわかりやすいのが付属のキャリングケースとブラシのアタッチメントだ。

このブラシはボディの吹き出し部につけることで、カールドライヤーとして使用できるようにするものなのだが、ココのグレーはボディのスイッチ部や電源ケーブルとほぼ同色のグレーが使用されている。

続いてキャリングケースだ。こちらは外側こそ濃いグレーが採用されているが、内張りはボディに使用されているモノと同色のグレーが使われている。ボディに近い所とそれ以外とでカラーを意図的に区別していることが良く分かる。

またデザインの話からは脱線するが、ドライヤーにキャリングケースが付いている点は注目して欲しいポイントだ。というのも、こうした”良いドライヤー”を一度使うと旅先でも同じモノを使いたくなるものだ。そうした時に傷やホコリなどから守ってくれるケースが標準付属というのは素直にありがたい。

スティック形状が生み出す「baton」の使い心地

さてここからはボディの細部にも触れつつ、多くの方が気になっているであろう「baton」の使い心地についてお伝えしていこうと思う。

約300gの軽量設計で長時間のブローでも疲れにくい

特にロングヘアーの方であればご理解いただけると思うが、ドライヤー本体の重量は選ぶ上で非常に重要な要素である。耳にかかる程度のショートヘアーの方にはイメージしにくいかもしれないが、長い髪を乾かすには時間がかかるのだ。参考までに、肩甲骨ほどの長さがある筆者の知人は平均して30分程度、風量の弱いドライヤーなどでは1時間弱もかかっており、それだけの時間ドライヤーを頭の上で保持しているのはかなり大変だ。

その点「baton」はケーブルを除いたボディの重量は約300gと非常に軽く、腕が疲れにくい事が特徴として挙げられる。また詳しくは後述するが、このスティック形状を活かした乾かし方をすることでボディをほとんど動かすことなく乾かせるので、より疲れることなく快適に髪を乾かすことが出来るだろう。

加えてボディとケーブルの接続部は自由に回転する構造になっているため、乾かしている最中にケーブルが捻じれにくいというのも嬉しい。

業界トップクラス約2.0㎥/minの風量で一気に乾く

重量はもちろんだが、ドライヤーにおいて一番大きなウェイトを占めるのはその風量だ。しかし小見出しには数値を書いたものの、実際のところ体感的な風量とは一致しにくいのはいくつかドライヤーを試したことがある方であればご存じの事と思う。

それを踏まえたうえで、主要なメーカーのドライヤーは殆ど試したことがある筆者が断言しよう。この「baton」は筆者の経験上、今まで触れてきたドライヤーの中で最も強い。

2023年末現在。あくまでも体感値です。

cado baton_使用イメージ①

特に三段階で調整できる風量を最大にした際には、直接あてると髪をまとめるのが難しいほどで、その有り余るパワーによって圧倒的な速乾性を実現してくれる。またノズルがなく、吹き出し口を限りなく髪や根本に近づけられるというのもポイントだ。

cado baton_本体サイズ
長さ30cm弱の細いボディでこの風量をどうやって生み出しているのかは正直不思議なレベルだ。

手入れのしやすい吸気口の分解構造

ドライヤーを長く使っていると、吸気口にホコリが付いている姿を目撃したことがある方も多いだろう。空気を吸い込んで吐き出すというドライヤーの構造上、吸気口にはホコリが溜まりがちだ。しかしこのホコリを放置していると、ドライヤーの風力が弱まるだけではなく故障や、最悪の場合は火災の原因になるため定期的なメンテナンスを心掛けたい。

本製品ではボディの下部、ケーブルの根本付近が吸気口になっており、グレーのカバーが丸ごと外せてホコリの溜まりやすいメッシュフィルターに簡単にアクセスできるようになっている。ホコリが詰まりやすい溝や掃除のしにくい隙間などが一切ないので手軽に掃除をすることが可能だ。

デザインという言葉には純粋に見た目の美しさもさることながら、ユーザーの使いやすさをアシストするという意味も含まれていると筆者は思う。そうした意味でも「baton」はデザイン性の高い製品といえそうだ。

cado baton_吸気口
高価な製品だからこそ、長持ちさせるための工夫を構造で解決する。これもまたデザインだ。

圧倒的な艶が手に入る「baton」

そんな軽量かつ圧倒的風量をそなえた「baton」。手軽さや速乾性も大事だが、記事冒頭でも記載した通りドライヤーには仕上がりも当然重要になる。ここでは筆者が使用する中で掴んだ「baton」の特徴であるスティック形状を活かした乾かし方のコツと、その仕上がりについて紹介しよう。

「baton」の特徴を活かした乾かし方のコツ

髪を乾かす際、ドライヤーの風は髪の根本から毛先にかけて当てていくと良いとされている。これを逆向きにしてしまうと毛の表面にあるキューティクルが開き、傷みの原因やパサつきの原因になる様だ。

ただ一般的なL字やT字のドライヤーを使用する際には、多くの人が手首を中心にスナップを効かせて振る形で乾かしがち。しかしこれでは根本から毛先にかけて風を当てた後は、振っているので当然根本→毛先の向きでも風が当たってしまうのである。

「baton」のスティック形状が効いてくるのはココだ。

cado baton_使用イメージ②

本製品の風は非常に強いため、髪の根本以外では乾かしたいエリアに対して垂直に当てない方が髪の流れをコントロールしやすい。そのため風を直接髪に当てるのではなく、髪の流れに対して水平になるよう”寝かせて”風をあて、風量はボディを回転させ風の向きを水平から徐々に垂直に近づけながら調整すると良い。またボディ自体は床と水平に構えて、櫛で梳かすように動かすのが良さそうだ。

この「風を寝かせて当て、櫛で梳かすように動かす」という動作を行いやすいことがスティック型の真骨頂なのではないだろうか。 こうすることで風の方向は必ず髪の根元から毛先に向けて固定され、さらに仕上がりもまとまりやすくなる。

cado baton_使用イメージ③

筆者も初回はその強力過ぎると言っていい風量のコントロールと、一般的なドライヤーのように振っていたことで発生する体感重量に悩まされたが、上記のコツに気づいた途中からは劇的に効率が上がったのでもし既にお持ちの方がいれば試してみてほしい。

キレイな艶とまとまる髪を実現するドライヤー

この乾かし方をした「baton」と、筆者の私物であるドライヤー(こちらも3万円程度の高級ドライヤー KINUJO Hair Dryer)との仕上がり比較が以下だ。手順はどちらも変えておらず、髪を洗った後タオルドライを行い、ヘアオイルを使用してブローを行っている。またどちらも冷風での仕上げブローは行っていない。

一目見て頭頂部にかかる、いわゆる”天使の輪”が確認できるほど仕上がりの艶感に差が出ていることがお分かりいただけるだろう。画像を拡大してみると確認しやすいが、髪一本一本がストレートアイロンでも使用したかのように、うねることなく一方向に向けて伸びているのが見て取れる。 加えて上記のコツを活かして乾かすことで風量のコントロールが容易になり、髪がまとまりやすくなった結果髪全体のシルエットが一回り小さくなっていることにも注目して欲しい。

「baton」はツヤツヤの美しい髪を叶えてくれるドライヤー

使用してみた筆者としては「ドライヤーでここまで仕上がりが変わるのか」という驚きが最も大きい。

実のところ筆者が普段ドライヤーに求めているのは速乾性や重量など、如何に手軽に髪を乾かすかという点に重きを置いていることが多く、各メーカーのうたう髪の艶感についてはあまり意識していなかった。というのも結局ツヤが出るかは個人差によるところが多く、艶が出る理由も独自の○○技術といった形であまりなじみが無い。

その点「baton」では一般論ともいえる根元から毛先へという基本の乾かし方を、ドライヤーの形状でもってユーザーに”強いる”ことで艶感を生み出しているというアプローチなのが面白い。これなら多くの人が仕上がりの艶感を実感できるのではないだろうか。

これは乾かすことを目的としていた筆者の中で、ドライヤーが初めて「美容機器」になった瞬間ともいえる。cadoの掲げる「デザインの力で人に寄り添うプロダクト」とはこういうことだったのか。

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スティック型ヘアドライヤー

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