行動制限が解除され、久しぶりに制限がない夏が訪れようとしている2023年初夏。今年の夏こそはどこかにお出かけするぞ、と意気込む読者も多いと思うが、宿泊もする遠方地はコストもかかるため、あまり遠くへ出かけられないのが悩みの種だろう。
そんな時におすすめしたい、近場なお出かけ先の一つが水族館だ。遠方地の有名な水族館も確かに魅力的なコンテンツが多いが、日帰り旅行やお出かけ先の立ち寄り場所として近場の水族館というのも実は良い選択肢だったりする。
水族館というのは水棲生物がメインになっていることもあり、夏に行く場合は視覚的にも涼しさを感じやすいことがメリットではあるものの、生き物によっては海水という環境を用意するために海辺にあるものが多い。
つまり、行きづらいのである。
ただ、中にはアクセス抜群な水族館もあることをご存知だろうか。
夏限定イベント「NAKED 花火アクアリウム」が開催されるマクセル アクアパーク品川
そんな訳で今回紹介するのが、品川にある「マクセル アクアパーク品川」だ。最大の特徴は品川駅徒歩約2分という近さで、季節にもよるが比較的遅くまで営業していることもあり、仕事帰りにふらっと寄ったり、家族連れからデートまで、シーンを選ばずに楽しむことができる。中でも特長なのはイルカショーが見れる点で、実は都内ではかなり限られた箇所でしか見ることができない。加えてプロジェクションマッピングが駆使されたイルカショーは昼夜で演出や内容も変わるため、一粒で二度美味しいショーと言えるだろう。
さらに季節ごとのイベント催しに力が入れられているのも魅力で、一度だけでなく一年を通じて何度も訪れたくなる工夫が凝らされている。そんなイベント催しは、特にデジタルテクノロジーが多く導入されており、音・光・映像の融合は一見の価値あり。
今回お邪魔したタイミングではクリエイティブカンパニー『NAKED, INC.(ネイキッド)』が手掛ける夏をテーマにした「NAKED 花火アクアリウム」がいよいよ始まるということもあり、しっかり見た上での見どころを紹介しよう。
少しでも本記事で「花火」「縁日」を感じ、読者に一足早い「夏祭り」をお届けできたらと思う。
エントランス:「舞花火」
まずは夜空を表現したデジタルアートと、水槽で優雅に泳ぐ「ハナミノカサゴ」が出迎えてくれるウェルカムスペース。入場ゲートを通ってすぐのところにあるため、来場したらすぐ目に入るだろう。イベント仕様の「舞花火」では、壁面に触れることで打ち上げ花火が映し出されるため、自分の手で夜空を彩ることができる。まずはこのエントランスエリアで、視覚だけでなく体感的に「花火アクアリウム」の世界観を感じてもらえれば幸いだ。
イマーシブ(没入型)エリア パターンズ:「ウミノ縁日」
そのまま道なりに進んでいくと、縁日会場をイメージしたエリアに辿り着く。浴衣でお馴染みの”青海波文”と、縁日と言えばの”赤提灯”が四方の壁から床一面まで、なんと22台のプロジェクターで投影している。フロアには和柄文様にちなんだ魚たちが展示されており、エリアに流れている太鼓の音楽も相まって、より一層、縁日気分を味わうことができるだろう。また3分ごとに生き物とリンクした4種類の花火がエリア全体に映し出されるため、見逃さないように注意だ。
アトリウムエリア カラーズ:「祭り花火」
「ウミノ縁日」の次は、いわゆる縁日の”お面屋台”がテーマになったエリアが続く。先ほどと同様にこちらも花火が映し出されているが、お祭り要素もあってか、全体の雰囲気はまた違ったテイストだ。”お面屋台”をテーマにしていることもあり所々に隈取やひょっとこなどのお面が展示されているが、ユニークで愛らしい表情の魚たちがもう一つの”お面屋台”として展示されている。魚たち一匹一匹の表情と隈取などのお面を比べてみるのも一興だろう。
コーラルカフェバー:「宴花火」
さらに進むと水槽が並ぶエリアと思いきや、サンゴが連なるカフェバー空間が待っている。ここでも夏ならではの空間演出がされているのはもちろんのこと、「NAKED 花火アクアリウム」限定メニューをいただくことができる。お祭りならではのかき氷を連想させるオリジナルドリンクや、りんご飴やチョコバナナをイメージした大人ドリンク・サンデーの4種が販売される。ここで購入した後は館内への持ち歩きも自由なので、そのまま各エリアを回ることが可能だ。水族館でオリジナル”縁日の屋台グルメ”を堪能できるのはきっとマクセル アクアパーク品川だけだろう。
左から順に
かき氷スカッシュ〜夏空ブルーレモン~
かき氷スカッシュ〜情熱ストロベリー~
アップルジンジャーカクテル〜おとなのりんご飴〜 ※アルコール
クレミアサンデー〜お祭りチョコバナナ~
ジェリーフィッシュランブル
1F最後のエリアは、優雅に水中を漂うクラゲと夏の音楽に合わせて変化するライティングを楽しむことができるジェリーフィッシュランブル。音と光の演出はそれぞれ約5分間のイベント仕様になっており、リズミカルな和太鼓の音色で活気に満ちた“縁日”の様子、花火が打ちあがる趣深い夜、風鈴の涼やかな音で花火大会の余韻に浸るという3つのシーンを堪能できる。それぞれの演出とクラゲたちの共演は来場者に癒しを与えてくれるに違いない。
ドルフィンパフォーマンス(デイver.):「Dolphin Summer Carnival(ドルフィンサマーカーニバル)」
メインと言ってもいいだろうイルカショーは、2階へ上がってすぐに待ち受けている。昼の部では本イベント第一弾(2023年7月1日~8月25日)として、夏らしく情熱的なサンバのリズムに合わせてイルカたちが華麗なパフォーマンスを披露。その場でできる簡単な振り付けや手拍子など、来場者が参加できる演出も多く、フェスのように会場一体となって楽しめるのも「Dolphin Summer Carnival(ドルフィンサマーカーニバル)」ならではだろう。またショーの途中に行われる”スプラッシュタイム”ではイルカたちから大量の水しぶきをプレゼント。暑い夏にピッタリな納涼体験ができるのも魅力の一つだ。前の席は普通に濡れるので、レインポンチョ(会場内で販売している)をお忘れなく。
筆者が座っていたのは前3列目だが、左の写真の数秒後キッチリ納涼体験となった。
ドルフィンパフォーマンス(ナイトver.):「瑠璃花火-Digital Fireworks-」
昼とはうって変わって夜の演目である「瑠璃花火-Digital Fireworks-」にはMCがなく、水・光・音・プロジェクションマッピングとイルカたちの躍動感あふれるパフォーマンスの組み合わせが見どころだ。水槽中央に流れるウォーターガーデンにもプロジェクションマッピングが投影されるため、まるでホログラフィックの中にイルカがいるような錯覚を味わうことができる。ぜひ”夏の夜”に引き込まれる体験を皆様に味わっていただきたい。
ちなみに昼の部でもいえることだが、ドルフィンパフォーマンスのテーマに合わせたスタッフの衣装も見どころの一つだろう。
夏だけの“楽しみ”と“癒し”を届けてくれる、マクセル アクアパーク品川
一足早い「夏祭り」をお届けしたが、いかがだっただろうか。
本記事では紹介できていないが、マンタやエイが横切る海中トンネル、愛くるしい表情を見せてくれるカワウソ、飼育スタッフが大好きすぎるケープペンギン、いつ見ても安定感のあるカピバラなどなど、イベント以外でも数多くの生き物たちが来場者を待っている。
筆者は実に数年ぶりのマクセル アクアパーク品川だったが、そこにはプロジェクションマッピングといったデジタルならではの“楽しみ”と生き物がふとした拍子に見せてくれる“癒し”があり、どんなに本記事で熱く語ってもこの感情を全て届けることができないのが非常に残念だ。
筆者の力不足で申し訳ないが、水族館は自分の目で見てこそ楽しめる空間だと考えているため、少しでも気になった人は今しか見ることのできない夏だけの品川へ、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
SNSでふと流れてくる生き物動画に目が止まってしまう人、本物はさらに可愛いぞ。
イベント詳細
イベント名:NAKED 花火アクアリウム
開催期間:7⽉1⽇(土)〜 10月22⽇(日)
開催時間:10:00〜19:00 ※時期により異なるため、詳細は公式HPをご参照ください。
場所:品川プリンスホテル内
〒108-8611 東京都港区高輪4-10-30
チケット:おとな(高校生以上)2,500円
小・中学生 1,300円
幼児(4才以上)800円
イベント特設ページ:http://www.aqua-park.jp/special/hanabiaquarium2023/
公式サイト:https://www.aqua-park.jp