ファストファッションという言葉に代表されるように、現代では誰もが気軽に服を買い、そしてシーズンごとに新たなファッションを見繕える時代だ。街ゆく人々は流行を追いかけ、季節や年をまたげばまた新たな流行が街を彩る。
さて、ここで疑問になるのが日々お店で見かける大量の服、その中で”購入されなかった服”はどこへ行くのかである。大型モールの店頭を飾る色とりどりの様々な服たち、シーズンが変わり並ぶアイテムが変わった時、彼らはどこへ姿を消すのだろうか。
実のところ、その多くは廃棄されているのが現実だ。まだ袖すらも通されていないような服が、ブランド価値や保管スペースの関係から日々大量に廃棄されている…
今回紹介するのは、そんな現状を憂いた人々によって誕生したサービス「SMASELL」とその新形態となる「SMASELL無人古着店」。本記事では、それらを手掛ける株式会社ウィファブリックの代表 福屋 剛(ふくや つよし) 氏へのインタビューを通じて、その裏側をお届けしていきたい。

SMASELL
無人古着店について問い合わせ

多くの方へ届けたい企業×お得に買いたいユーザーを繋ぐ「SMASELL」
記事冒頭でも書いた通り、大量生産・大量消費が一般化した現在において、消費されず廃棄されていく物にまつわる問題は多い。例えば賞味期限や消費期限切れによって食品が廃棄されるフードロス問題は、近年盛んに取り上げられていることもあってご存知の方も多いだろう。それと同じことが衣類にも起こっているのだ。
「服には賞味期限もないのになぜ?」と思う方もいるかもしれないが、実際には食品ほど明確ではないものの”賞味”期限は存在する。
特に流行を気にする方ならば、服にも期限があることは比較的受け入れやすいはず。そうなれば服を販売するブランドやショップは「もったいない」と感じながらも廃棄せざるおえず、またユーザーにとっては家電の型落ち品のようにお得に買う機会を逃すことになる。
そうした「最後の一点まで商品を届けたい企業」と「お得に商品を購入したいユーザー」をつなげる目的で誕生したのが「SMASELL」というわけだ。
——本日はよろしくお願いいたします。
まずは簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
福屋 氏:
サステナブルアウトレットモール「SMASELL」を手掛けている株式会社ウィファブリック 代表取締役の福屋 剛といいます。
元々は新卒で入社した繊維商社で約10年ほど務めていたのですが、年間に世界で3000億着以上捨てられて行くファッションロスの問題を知った事をきっかけに、捨てられるはずの洋服を再流通させることを目的として現在の会社の基幹事業であるSMASELLを立ち上げました。

——ありがとうございます。
それでは「SMASELL」についても詳しく教えていただけますでしょうか。
福屋 氏:
「SMASELL」は洋服の廃棄問題(ファッションロス)を解決するプラットフォームとして誕生した、オンライン型のアウトレットモールです。 ファッションの廃棄ロスを無くすため、最後の一点まで商品を届けたい企業とお得に商品を購入したいユーザーをつなげることを目的としており、オンライン上でこれ まで接触することが出来なかった両者をつなげることで、『廃棄のない循環型社会』を目指しています。

常時1,000以上のファッションブランドが MAX98%OFFで購入できるファッション通販サイトとなっており、大きな特徴のひとつとして商品ページにて出品商品のCO2削減量を表示しています。これは第三者調査機関とSMASELLにて、独自手法により服の焼却におけるCO2排出量を算出し、その製品を購入することで「どれだけCO2を削減することが出来たか」を可視化したものです。また登録者のマイページでは、それぞれの販売・購入におけるトータルのCO2削減量を表示しています。
「出品者の皆さん、購入者の皆さんと一緒に服を生かし、 地球を大切にできる何かを起こしたい。」
そういった想いを形にしたのが「SMASELL」です。

その他にも弊社では「SMASELL」の売り上げの一部を森林保全団体へ寄付していたりですとか、提携ブランドの店頭に古着回収BOXを設置し、弊社で買い取りし「SMASELL」に出品する古着回収事業、服の交換会といったイベントなども運営しています。
「SMASELL」の手掛ける店員の居ない古着店「SMASELL無人古着店」
——今回は「SMASELL無人古着店」なるものを始められるとのことですが
何かきっかけなどはあったのでしょうか?
福屋 氏:
オンラインだけではリーチできないようなお客さんに対して、「SMASELLに掲載されている商品をリアル店舗でお届けしたい」というのがシンプルなきっかけです。
当時コロナ渦で無人店舗の需要が広がっている中で、無人古着店も全国で増えて行きました。ただ商店街やロードサイドに路面店として出している無人古着店しかなく、モールイン型で展開する無人古着店がなかったので、イオンモールやOPA等のある程度トラフィック数の担保されたモールで出店を開始したのが最初です。

——なるほど、オフラインで体験できることへの価値に着目されてだったんですね。
とはいえ実店舗を持つとなるとメリットも多い反面、色々とハードルも多そうですがその辺りはどう解決していったのでしょうか。
福屋 氏:
構想段階で上がったメリットとしては、無人店舗のためリソースが少ない当社にとってとにかく人件費を掛けず、最小限の時間(1週間で約8時間のみ)で運営ができるということでした。一方で、デメリットとしては無人ですので盗難リスクがあるという点でしたが、モールイン型の無人店にすることで盗難リスクを最大限カットする事が出来ました。
とはいえ当時モール内で無人店舗は珍しかったため、いくつかのモールに問い合わせしましたが、無人運営自体がNGのモールもいくつかあり、一方でビジネスモデルの面白さに共感して頂き取り組みに至ったモールもあります。その物件開拓の検証がもっとも時間がかかったところですね。
そのかいあって、現在直営店として三宮OPAとイオンモール和歌山の2店舗を展開することができました。

——ちなみに無人と言われると、やはりその裏側が気になるのですが
実際にはどういう流れで販売が行われるのでしょうか。
福屋 氏:
古着の供給はオンラインSMASELLに出店する企業から供給されます。出店企業からそれらの商品を各店に配送していただき、週に二回ほどスタッフが店頭に出勤し商品の補充と陳列直しを行います。
無人店舗内でお客様はご自身で商品を選びご自身で試着し、セルフレジにて決済をします。現在は食品スーパー等でも半無人化してきていますし、セルフレジの利用にも慣れたご高齢の方もおられます。
——確かにセルフレジは多くのお店で見かけるようになりましたし、レジまで含めた無人となればかなりコストも手間も削減できそうですね。
福屋 氏:
そうですね。
一般的にはリアル店舗の売り上げに対する人件費比率は30%前後と言われてますが、無人であるがゆえに10%以下まで削減する事が可能です。その分商品価格に転嫁する事ができるため、商品価格は一般的な古着屋の価格の半値近くで提供できているかと思います。
ちなみに取り扱いブランドとして【NIKE, adidas,Champion,Carhartt,Polo Ralph Lauren】等のUSブランドの他に、国内のセレクトブランドや百貨店系ブランドも取り扱っておりますが、どれも格安で販売しております。


——古着とは言えかなり有名ブランドが半額以下ですか…それはすごいですね。
福屋 氏:
1店舗当たりの売り上げは店舗面積にある程度左右されますが、だいたい月に50万円前後になります。とにかく出店するモールやエリアによっても全然客層が違うので、その客層に合わせた商品選定がカギになりますね。なので出店前に一度現調をして店舗前を歩いている客数と客層の調査は必ず行うべきだと感じました。

今後はフランチャイズで更に拡大!あなたの街にできる日も近い?
——直営店は現在2店舗ということでしたが、今後どういった展開を考えているのでしょうか。
福屋 氏:
先ほどお伝えしたとおり、直営店は現在三宮OPAとイオンモール和歌山の2店舗ですが、これからフランチャイズ化することで店舗数を大幅に増やしていこうと思います。
将来的には100店舗まで拡大できればと思いますが、自社の直営のみですとそこまで拡大する事は困難です。よって、こちらの事業に共感いただけたフランチャイズオーナー様との協業により、拡大を目指していきたい考えです。
特にイオンモールやOPAでは実績があるため、追加で出店するハードルは比較的低いかと思います。あとまだ非公開ですが大手デベロッパーからも全国の物件を提案いただいてるので、こちらにも希望されるフランチャイズオーナー様には出店頂くことが可能です。


——フランチャイズ展開は面白いですね。
仮にオーナーになった場合はどんなことを行う形になるんでしょうか?
福屋 氏:
基本的には商品の補充と陳列直し、商品のスチーム掛け、店内掃除等がメインの作業になります。
これらに3〜4時間かかるとして、週2回(例えば月曜と金曜)のペースで行って頂く形でしょうか。週に8時間程度、空き時間を使って運営して頂く形なので非常に効率的ですし、副業にも最適かと思います。
一般的な有人店舗の場合だと1日10時間、7日間で70時間くらいは最低でも工数として割かれるため、中々本業をやりながらというのは難しいですが、無人であれば週末の時間や夜間の仕事終わりのスキマ時間帯を活用して副収入を得る事は十分に可能です。

——確かにそれくらいなら…という気持ちになりますね。
ただ不躾な話、それでどれくらい利益が出るものなんですか?
福屋 氏:
1店舗当たり月売上50万円、営業利益20万円くらいが平均的な収益になるかと存じます。月の副収入としてプラス20万円というのは大きいんじゃないでしょうか。
もちろん店舗数を増やせば掛け算で収益は増えていきますので、先ずは1店舗から初めて徐々に店舗数を増やしていかれることをオススメしたいですね。
こちらでも全国でテナントの開拓や場所のご提供、仕入れ商品の提供はもちろん、運営マニュアルや初回のお店作り研修、看板・什器・レジを含む設備一式の手配に加え、希望される方には店舗デザインのプロデュースまでサポートしています。

——ちなみに、すでに出店が決まっているフランチャイズ店などはあるのでしょうか。
福屋 氏:
ええ。直近ですと2026年7月にイオンモール桑名にフランチャイズ店1号店がオープン予定でして、非常にかっこいいお店になりそうで楽しみにしております。オーナー様も個人事業主として既に他の事業をやられており、今回新たにフランチャイズ店を展開されることになりました。
また、エリアは全国47都道府県どちらでも大歓迎ですので、ご要望に合わせた店舗の物件をご提案できればと思います。「SMASELL無人古着店」に興味を持ってもらえたなら、ぜひ気軽にお問い合わせいただけると嬉しいですね。
「SMASELL無人古着店」は古着と地球を愛するすべての方に
——最後に「SMASELL無人古着店」は
どんなお客様に来て欲しい、あるいはどんな方にオーナーになって欲しいなど
何かメッセージがあれば教えてください。
福屋 氏:
まずお客様としては「古着には興味があるけど、一般的な雑居ビルにあるような古着屋に入る事に抵抗がある方」「接客されずにゆっくり商品を選びたい方」「安くていいものが欲しい方」にはきっと楽しんで頂けるのでお待ちしております。
オーナーに興味のある方には、「自分の店をいつか持ってみたいけど現状は別の仕事をやられている方」「主婦の方や個人事業主の方まで幅広い方」にフランチャイズオーナーをお勧めします!
週8時間の空き時間さえ確保できれば、 特に経歴等も不問で洋服の知識がなくてもどなたでも始められますので、少しでも興味のある方は気軽にお問い合わせください。
古着を売る・買うを楽しみながら、同時に環境問題にも取り組むことが出来る新しい形の古着店である「SMASELL無人古着店」。
まずは好みの服を探しに、そして自分自身の店を持ちたい方にはフランチャイズオーナーに。新しい古着との付き合い方として、ぜひチェックしてもらえれば幸いだ。
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