JAPANNEXTのいすみ本社に潜入。ここ10年で急成長を遂げた日本発のモニターメーカーの裏側に迫る。

皆さんはJAPANNEXTというモニターメーカーをご存知だろうか。曰く「Amazonでよく見かけるコスパのいいモニターを作っている会社」、曰く「50型とか、サイネージに強いところ」、曰く「X(旧:Twitter)でよくキャンペーンをやってるアカウント」…おのおの様々なイメージを持っているかもしれないが、JAPANNEXTというメーカーそのものについて詳しく知っている方はまだまだ少ないはずだ。

筆者自身JAPANNEXTを認知したのは10年ほど前のことで、当時は大型モニターとハイスペックモニターが中心の珍しいメーカーという認識だった。最近では他社ではなかなか見かけないような”尖った製品”を作るメーカーとして注目していたのだが、その実態、つまり実際にどんなメーカーなのかはよく知らなかった。というよりも実際に取材することによって判明した事実があまりにもインパクトが強すぎた。

筆者はこのメーカーについて「何も知らなかった」のである。

というわけで今回はタイトル通り、千葉県いすみ市にあるJAPANNEXTの本社に潜入。これまで中々表に出ることがなかった、知られざるJAPANNEXTの裏側について迫っていこう。

JAPANNEXT

メーカー公式サイト


目次

フランスから来日し起業したJAPANNEXTの社長、ベッカー・サムエル氏

本記事を作成するにあたって、本社の紹介、およびインタビューにお答えいただいたのはJAPANNEXTの創業者であり代表を務めるベッカー・サムエル 氏(以下、ベッカー氏)。ベッカー氏はなんとフランス出身で、フランスの大学卒業後に国費留学生として来日、その後そのまま日本で起業したというかなり異色の経歴の持ち主だ。まずはそのバックボーンと共にJAPANNEXTの歴史について伺ってみた。

ーー本日はよろしくお願いします。
  まずはお名前やプロフィールなどを伺わせてください。

ベッカー氏
株式会社JAPANNEXTのベッカーです。
私は20年前に日本へ留学してきまして、在学中に日本で起業しました。

JN honsya INT_01
「子供のころから日本には頻繁に来ており、アニメやゲームなど日本のカルチャーが大好きだった」と語る株式会社JAPANNEXT 代表取締役 ベッカー・サムエル氏

立ち上げた当初は、ゲーム機やカメラなどの精密機器をアメリカやヨーロッパに輸出する事業を行っていて業績もよかったのですが、あるとき「自分は何をやっているんだろう」と感じてしまって。ただ他の人が作っているものを転売しているだけじゃないのかと。

そこで「自分が思ういい物を一生懸命考えて、自信を持って販売したい」という思いがあって、現在のメーカーへと転換しました。

JN honsya INT_04

ーーなるほど、そういう経緯で立ち上がったメーカーだったんですね。
  ではなぜ数ある製品群のなかでモニターだったのでしょうか。

ベッカー氏
当時その会社とは別に、デイトレーディングなども行っておりそれには一度にたくさんの情報を表示する必要がありました。そこで最初は1つ、そして2つ足りなくなって3つ4つ5つと最後には6台くらいモニターを使っていたと思います。

そこで「こんなに沢山のモニターを使うんじゃなく、高解像度かつ大画面な曲面モニターが有れば一つの画面で全てが済むのに」と感じたのが、大きなきっかけだったかもしれません。

実際にこの事業(JAPANNEXTでのモニター事業)を始めて2年目で、そういった65インチの曲面4K液晶モニターも販売しています。実際にそういう用途で使ってみると大きすぎるんですが。(笑)

冒頭で書いたように、筆者自身もJAPANNEXTといえば大型モデルの印象があったのだが、実はそんな裏話があったとは…。現在ではなんと98インチのモデルも存在するようで、そのサイズはまさに圧巻である。

JN honsya INT_05
JAPANNEXT本社玄関に設置されている98インチモニター

千葉県いすみ市に居を構える異色のモニターメーカー「JAPANNEXT」

ベッカー氏の経歴もさることながら、JAPANNEXTそのものも中々個性的だ。その中でも特に個性が強い点といえば、本社そのものだろう。JAPANNEXTについて詳しい方ならすでにご存知かもしれないが、なんと本社社屋は廃校になった小学校の校舎を再利用したものだという。

ここからは本社の様子も交えつつ、JAPANNEXTというメーカーそのものについて掘り下げていきたい。

JN honsya INT_06
JN honsya INT_07
校門だった場所にはかつて小学校だった頃の名前が残されている。ちなみに現在も同名の小学校が存在しており、そちらはまた別の場所で運営されているようだ。

一宮発、秋葉原を経由して現在のいすみ市へ

ーー現在はこのいすみ市にある本社ですが、初めからこの近くだったのでしょうか?

ベッカー氏
会社を立ち上げた当初は、私が20年前からずっと住んでいる千葉県の一宮という場所からスタートしました。その後現在のモニター事業を始めた2015年くらいに秋葉原に本社を移転させたんですが、そちらは営業拠点という形でオペレーションは一宮に残したままでした。

一宮は東京から電車で1時間くらいと近いのに、自然も多くすごく魅力的な場所です。一方で秋葉原に本社があれば取引先との商談がスムーズですし、少し散歩しただけでマーケットリサーチもできるので相性がよかったんです。

JN honsya INT_08
子供の頃から秋葉原に憧れがあり、それもあって秋葉原に決めたと語る。

ーーそれでは現在のいすみ市に移ったのはいつ頃だったのでしょうか。

ベッカー氏
一宮にあったオペレーションの機能を、現在のいすみ市に移したのは2年半くらい前です。

ーー結構最近のことなんですね。何かきっかけが?

ベッカー氏
それはもう業績に応じて事業を拡大していった流れといますか、元々借りていた一宮の事業所が手狭になってしまって。当時はそこ以外にも3箇所ほど外部の場所を借りたりもしていたのですが、それでも足りないと。

それでいよいよ本社のビルを建てるか?となった際に、廃校を活用している会社さんがあることを知り、単純に面白いなと感じたことや、卒業した方の思い出や建物が取り壊されてしまうのも勿体無いなと感じまして。地元である一宮近くにそういう所があればとおもって探してみたんです。そしたら、一宮から車で20分くらいのいすみ市に(現在の本社となる)廃校があるらしいと聞いて。

そこから市や町などの行政機関と調整を進めて、現在の場所に移動することになりました。

実際に本社の中は小学校の各教室を活かす形でリフォームされており、各部屋の看板などは当時のプレートがそのまま使用されている。卒業生の方のために思い出を残したいという意向あってのことのようだ。そのため社内では「〇〇を取りに体育館に行ってくる」「それなら⚪︎年生の部屋にあるよ」といった会話が日常的に繰り広げられているとのこと。

JN honsya INT_09
JN honsya INT_10
JN honsya INT_11

年間の発売製品数は150製品超。それを支えるいすみ本社の秘密

ーー元が小学校と聞くと、かなり広そうで使いこなすのも中々難しいように思いますが   そのあたりはいかがですか。

ベッカー氏
我々も最初はそう思っていて、例えば体育館なんかはトランポリンとかボルダリングとかをできるようにして、社員の交流スペースにしようかと思っていたんですが、実際に移してみたら場所が足りないくらいです。

現在体育館は修理や製品の保管スペースになっており、それ以外の部屋もなんだかんだ新商品の保管やパーツの保管ですとか、カスタマーサポート、フォトスタジオ、休憩室、会議室と結局全ての部屋を使っています。現状だと逆にスペースが狭くて、「校庭に新しい建物を建てようか」というところまで来てますね。

JN honsya INT_12

社内を見て回ると、確かに各部屋満遍なく活用されており、どの部屋に行っても人やモノで満たされている印象だ。

ただその一因は”メーカーならでは”な要素が多く、特にスペースを占めているのは修理やサポートのための製品・部品だろう。修理をするためには交換用の部品を常にストックしておく必要があるのはもちろん、サポートを行うために「これまで発売した全製品を、動作確認用として動く状態で残している」というのだから場所が足りなくなるのも当然だ。

JN honsya INT_13
修理を行う場所となっている体育館につまれた修理用部品のストック。
JN honsya INT_14
カスタマーサポートを行う部屋近くに用意された、動作確認用製品のストック置き場。実物を見ながらサポートをすることができるため、案内の正確性が上がるのだとか。写真では見えない範囲も含めて数百台はあるという。

ーー先ほど少し話題に上がりましたが
  改めてこちらではどのような業務が行われているのでしょうか。

ベッカー氏
仕事で言いますと、まずカスタマーサポートやテクニカルサポート、後は製品の企画・開発・検証。他には普通に経理や管理などのバックオフィス業務ですね。加えてフォトスタジオが有りますので製品の撮影、それ以外にもシステムも社内で作っているので、基本的には全てここ(いすみ本社)で行っています。また営業のために東京にもオフィスがありますが、営業アシスタントのチームはこちらです。

JN honsya INT_15
JN honsya INT_16
JN honsya INT_17

背景として、テクニカルサポート・カスタマーサポート・営業・開発・企画・検証といった機能が1箇所にまとまっていると非常に便利で、情報の共有をロスなく効率よく進めることができるからです。小学校に拠点を移してからは、スペースも広がりつつ、そうした機能を一箇所にまとめられたので、明らかに早くなった印象があります。

実のところ、現在JAPANNEXTは週3−4製品ほど新製品を発売しており、これははっきり言って異常なペース。1年を約52週間、少なく見積もって週3製品だとしても、年間150製品が世に送り出されている計算だ。この通常考えられないほどの発売スピードを支えている一端が、各部門の密な連携ということだろう。

社員の工夫でより効率良く、使いやすく学校というスペースを活用

ーー以前の質問とも若干関連するのですが
  元々学校だった場所を利用していることで、何か不都合はなかったのでしょうか。

ベッカー氏
そのあたりは社員の皆さんの工夫にかなり助けられていますね。
例えばわかりやすいのが体育館のバスケットゴールです。気づいたら対面のゴールとワイヤーで結んで、ケーブルを空中配線するための支柱になっていました。

その他にも給食室だった場所は、修理品を受け取るための集荷場所になっていたり、体育館側の校門は体育館からすぐに公道に出れるため、大型の製品はそちらから搬入したりもします。

JN honsya INT_20
給食室だった場所は元々給食センターからのトラックが荷下ろしできる設計になっていたため、そのまま集荷場所として使うのに都合が良かったようだ。

また工夫という点でわかりやすいのが机です。作業台など、一時的に用意する必要があったり移動が必要な机には、不要になった(モニターの)輸送箱が使われています。これなら使いたい時にすぐ机を増やせますし、片付ける際も簡単です。

JN honsya INT_21
50インチクラスの梱包箱であれば確かに高さとしてもちょうどよく、強度面も十分。板さえあればいくらでも増やせると、かなり良いことづくめだ。

あと最初は「床面積をかなり無駄にしてしまっているな」と感じていた廊下や、広すぎると感じていた昇降口も大型モニターの取り回しに実は便利だったりと、結果的に小学校という構造が便利だったシーンもありますね。

JN honsya INT_22
一般的な社屋ではまず不可能な98インチクラスの大型モニターでも楽々取り回せるのは、学校という構造ならではだったようだ。

もちろん不都合だったところもありますよ。トイレが多いわりに、どれもサイズが小さいとか(苦笑)

JN honsya INT_23

そんなストイックな印象すらあるJAPANNEXT本社だが、遊び心もそこかしこで見て取れた。

例えば休憩室兼談話室として用意された部屋には筋トレ用のラックや、ビリヤード、ダーツ、テーブル・フットボールの台が設置されていた他、卓球台が用意された部屋なども。休憩時間に活用されているようで、時にはベッカー氏が作業をする社長室にまで盛り上がる声が聞こえるのだとか。

その他にも校庭に出てフリスビーをする方がいたり、花壇ではうまく育てば8m級にもなる向日葵が植えられているなど、ある種小学校らしい雰囲気も感じることができる。

JN honsya INT_24
JN honsya INT_25
JN honsya INT_26

ふるさと納税やラッピング列車など、地域とも密接な関わりが

本社を見学していると、上記の遊び心以外にも目に留まるのが地域との関わりだ。

JN honsya INT_27

ベッカー氏
これは弊社がスポンサードしている地域のバスケットボールチーム、そしていすみ鉄道とののコラボグッズです。以前はJAPANNEXTのロゴをあしらったラッピング列車などもありました。現在は昨年起こった事故の影響でいすみ鉄道は止まってしまっていますが、車両はそのまま残してありますよ。いすみ鉄道の大多喜駅で実際に見られる場合もあります。ぜひ観光も兼ねて見に来ていただければと。

その他にも、JAPANNEXTのモニターはふるさと納税の返礼品としても提供してますし、弊社がここで会社を続けることで、雇用の創出や地域の活性化に繋がれば良いなと感じています。

JN honsya INT_28

JAPANNEXTの製品企画や価格の秘密に迫る

会社の裏側である本社について紹介したところで、ここからは社名の由来や製品などブランドそのものについて掘り下げていこう。

JAPANNEXTという名前にこめた意味とメーカーとしてのこだわり

ーー今更な質問ではありますが
  社名の由来やメーカーとしてのこだわりについて教えてください。

ベッカー氏
一つは私自身が日本が好きだということ、そして次世代の日本のメーカーを作りたいという気持ち、若い方を含め次世代の方を応援したいという気持ちを込めています。
またロゴで使用しているXのマークでは、テクノロジーや人々が集まってくること、また会社としてどのような方向にも進むことができることを表しています。

JN honsya INT_00

そしてこだわりについてですが、むしろこだわりは無いですね。あえて言うなら「お客様のニーズにできるだけ応える」というのがこだわりです。

ひとりひとりに色々なニーズがあって、それに応じて作っています。

ーーなるほど需要があるところにJAPANNEXTの製品が入っていくと。

ベッカー氏:
そうですね。ただ逆に需要がなくとも取りあえず作ってみて、需要を計る場合もあります。例えば昔、今ほどモバイルモニターというジャンルが一般的でなかった頃、弊社が国内メーカーとしては初めてに近い形で発売して、現在は40機種以上のラインアップになっている。

使う人によってすごく小さいモノが良かったり、逆に出張先などで大きい画面が使えた方が便利だったりと、元々なかった製品でも作ってみてから需要がわかることもあります。

ーー変わった仕様のモニターも多い理由はそういうことだったんですね。

もちろんある意味一般的な性能の製品もある一方で、SNSの閲覧に適した極端に細長いモニターやレトロなテレビ風のモニター、横幅5120 pxにもなるウルトラワイドモニターなど、(失礼な表現ではあるが)JAPANNEXTのモニターには”絶対に数が売れるとは思えない”製品も多い。
筆者自身「尖ったモニターを作るメーカー」だなと思ってはいたが、そうした思想で企画されていたと聞くと納得がいくというものだ。

安さの秘密は発売スピードと販売方針にあり

ーー現在かなりのペースで製品を発売していますが、その理由はなぜでしょうか。

ベッカー氏
製品リリースの多さについては、お客様にとっても会社にとっても多くのメリットがあります。先ほどの回答とも重複しますが、お客様はそれぞれ好みがありますのでそれにより、理想の1台を見つけることが出来ますし、会社としても特定の製品に売り上げが偏りすぎることが無いため、安定的なビジネス拡大を行うことが出来ます。

また開発スピードの速さについても、テクノロジーは日々進化してますのでいち早くお客様に届けることができるのはもちろん、同様の機能の製品でも製品の切り替えを行うことで価格を安くすることが可能になったりします。社内での開発スピード感を早めることには、社内のシステム開発含め大変なことも多いですが、弊社が製品を安く販売できることの理由の一つでもあります。

JN honsya INT_33

そしてここで価格の話が出たため、取材日近くで控えていたとあるECサイトの大規模セールについて話題を振ってみると、意外な話が返ってきた。

ーーそういえばそろそろ⚪︎⚪︎(ECサイト名)の大規模セールが始まりますが
  ちょうど大変な時期だったりするんでしょうか。

ベッカー氏
実はJAPANNEXTでは新品の製品をセールで安く、みたいなことはあまりしないんです。セールで安くできるということは、普段それだけ利益を取っているということでもあります。それってやっぱり普段買ってくれているお客様に申し訳ないですし、自分が買った製品がセールで安くなったりするのはあまり気分のいいことでもないですから。

だったらその分、普段から安く売る。そうした部分も弊社の価格の理由です。

確かに言われてみればその通りなのだが、それを実践しているメーカーが一体どれだけあるだろうか…。ちなみにセールを行わない方針なのは新品がメインで、たとえば返品などで返却された製品を新品同様に再生したリファビッシュ品については時折セールも行っているようだ。この情報はJAPANNEXTのメルマガなどで受け取ることができるため、気になる方は登録しておくと良いだろう。

新たな製品ジャンルの企画背景と、今後の新製品について

ーー企画の話に戻りますが
  最近発売したモニターライトはこれまでのモニターとはまた違ったジャンルだったかと思います。企画の背景や何か裏話などあれば教えてください。

ベッカー氏
私自身もともと手元が明るいと目が疲れにくいという理由で使っていたのですが、馴染みの記者の方から「JAPANNEXTでも(モニターライトを)作って欲しい」という要望があったことで企画しました。

液晶モニターは通常数年に一度しか購入しない製品だと思います。お客様との接点を増やすことはCRM的にも意味がありますので、モニターライトについてはもちろんモニターとの相性もいいですし、モニターの近くで使うような製品を販売することでJAPANNEXT製品との接点を増やしていければという思いもあります。

JN honsya INT_34
ベッカー氏自身も仕事で使用中のモニターライト。

ただ今年初めて4製品を出したばかりなので、この経験に基づいてどうやったらもっと良い製品が作れるか試行錯誤を続けています。今後ライトの中でももっと良い製品を出していけるかと思いますので、期待していただけると嬉しいです。

ーーありがとうございます。
  ちなみに今後企画しているモノなどあれば(可能な範囲で)教えてもらえますか。

ベッカー氏
そうですね、例えばモニターを設置するために必須となる昇降式のワーキングデスクや、スマートフォンの充電器なども候補に入ってます。またコラボモニターなども考えており、現在も様々な販売店様の限定モデルを発売していますが、先日会社にいらっしゃたモニ研様とのコラボモニターも進行中です。詳細はまだ秘密です。

ちょっと具体的に話せないところが多いですけど、面白いことを色々企画していますのでぜひ楽しみにしていてください。

JN honsya INT_35

個々のニーズに応える次世代の日本メーカー「JAPANNEXT」

取材をする中で見えてきたのは、JAPANNEXTの掲げるものづくりへの姿勢だ。「小さな需要であっても作る」「需要が見えずとも作る」という方針は通常なかなか取れるものではない。それは良く言えば究極的にユーザーフレンドリーな姿勢であり、悪く言えばあまりにも愚直すぎるからだ。需要がなければ発売した製品は売れず、売れなければ会社は立ちゆかない。筆者自身もかつてメーカー内部に居た人間として断言するが「で、それ何台売れるの?」はという問いかけは本来、非常に重い意味を持つ。

しかしJAPANNEXTはそこにこだわらない。

異常なまでの製品数とそれを世に送り続けるだけの企画・開発力、そして販売後のアフターサポートを支えるだけの組織づくりにより、ひとつの製品で多くの需要という広い”面”をカバーしに行くのではなく、圧倒的な数の”点”で面をつくることでフォローし、むしろ安定までさせている。個々のニーズに応えつつ、全体量で解決するなんて力技が取れる会社は早々ない。そうした意味ですでに次世代のメーカーと言っても過言ではないだろう。

需要に応え、そして需要を発掘し続けるJAPANNEXT。今後も面白い製品が次々と登場するのは間違いなさそうだ。

ギャラリー

JAPANNEXT

メーカー公式サイト


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次