朝夕の気温が徐々に落ち着き、秋の気配が漂う千葉県幕張。しかし今日から4日間、幕張メッセは熱狂に包まれることになるだろう。
それは「東京ゲームショウ2023」(以下 TGS2023)が開催されるからだ。
東京ゲームショウとは、毎年幕張メッセにて開催される世界最大級のゲーム展示会で、コロナ禍の影響によりここ数年はオンラインやビジネスデーのみ開催と何らかの制限が加えられていた。 だがそれも昨年までの事。今年 TGS2023からは入場制限やコスプレも解禁され、ついに本来の形のゲームショウが帰ってきたのである。
日頃なんだかんだと大小さまざまなイベントにお邪魔している我々onesuite編集部としても、このイベントは外すことはできない…!というワケで今回は、そんな全面解禁となった久しぶりの東京ゲームショウ、その一日目のご様子をお伝えしようと思う。
ちなみに本イベントは開催規模が幕張メッセ全域とかなり広いため、主にゲームソフトをまとめた前編と、ハードウェアやインテリアをまとめた後編の2本立てで構成した。前編は本記事、後編については下記を参照して欲しい。
後編はこちら
それではさっそく前編、ゲームソフト関連メーカーから見ていこう。
スクエア・エニックス
スクエア・エニックスといえば言わずと知れた「ファイナルファンタジーシリーズ」(通称FF)を手掛けるゲームソフトメーカー。TGS2023ではおそらくもっとも大規模な試遊ブースを用意しているのがココだろう。中央に据えられたシアター&ステージを囲むように各タイトルの展示コーナーが設けられ、その外周を圧倒的な量の試遊ブースが取り囲んでいる。
最も広くとられているのは2024年2月29日に発売予定の新作「ファイナルファンタジーVII リバース」のエリアで、2019年のゲームショウでも大きな注目を集めた「ファイナルファンタジーVII リメイク」の次回作だ。
試遊では、セフィロスとクラウドの物語とバトルを楽しむものと、仲間と共にジュノンエリアの探索を行う2種類のモードから好きな方を選んでプレイできる。
ブース全域が紅蓮の炎に包まれたかと思えば、セフィロスの姿がメインステージのモニターに映し出された。劇中曲「片翼の天使」が流れると、ファンたちは崇拝するかのような眼差しでその光景を写真におさめていた。
傍にはクラウドが搭乗するバイクも展示してあり、疾走感溢れるあのシーンが目に浮かぶようだ。加えてブースで流されていたデモムービーには、ゲーム中の遊技場「ゴールドソーサー」で遊べるミニゲームの様子も映し出され、あの格闘ゲームまでリメイクさていたことに不覚にも笑ってしまった。
また2023年9月28日発売予定の新作「インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険」や2024年初頭を予定している「FOAMSTARS」なども用意され、それぞれ発売前の新作とあってか人だかりができていた。
コナミデジタルエンタテインメント
今回の出展しているブースの中でも、特に異彩を放っていたのがコナミのブースだ。
大小様々なデジタルサイネージが掲げられたブースの正面は、メインステージを境に対照的な二大タイトルが左右を固めていた。
AR表示したCGモデルのようにも見える大小様々なデジタルサイネージが掲げられたブースの正面は、メインステージを境に対照的な二大タイトルが左右を固めており、まるでゲームの画面に迷い込んでしまったかのような錯覚を覚える。
敵に見つからないように潜入し任務を遂行していく“ステルスアクション”の名作「メタルギア」シリーズ。そのコレクション作品第一弾が「METAL GEAR SOLID:MASTER COLLECTION Vol,1」だ。
ブースにはゲームの試遊台のほか、「メタルギア」シリーズでお馴染みの段ボールを被って写真を撮れるコーナーが設けられていた。 同じ段ボールに配布用のサンバイザーが詰められていたのも面白いが、段ボールの側面に書かれた英文にもクスリとさせられる。
ブースにはさらに、これもまたシリーズでお馴染みケロタンが隠れていて、撮影した写真をスタッフに見せるとその場でステッカーがもらえる(※無くなり次第終了)。どこに隠れているのかは、是非自分の目で確かめてほしい。
シリアスとユーモアが同居したような「メタルギア」のブースとは打って変わって、鮮やかなスカイブルーに彩られた空港を模したブースに展示されていたのは、定番すごろくゲーム「桃太郎電鉄」シリーズの最新作、「桃太郎電鉄ワールド 〜地球は希望でまわってる!〜」だ。
その名が冠するように世界を舞台にした今作。ブースはまるで空港のロビーのように出発便の時刻が表示され、「桃鉄ワールド」に飛び立ちたいファンが後を絶たなかった。すぐ近くでは、キャビンアテンダントを伴って旅姿の貧乏神がファンを出迎えてくれる。新しい装いに意気揚々といった様子だが、ハイタッチはちょっと遠慮したい…。
「桃鉄ワールド」へと飛び立ちたいファンが後を絶たなかった。
コーエーテクモゲームス
コーエーテクモゲームスを語るなら、歴史シミレーションゲームの大家である「三國志」シリーズと「信長の野望」シリーズを欠くことは出来ない。
だが!今年のTGSにはこれらを差し置いてでも紹介したいビッグタイトルがあった。
それが「Fate/Samurai Remnant」である。
大人気「Fate」シリーズの最新作は、慶安四年の江戸が舞台。大剣豪・宮本武蔵の養子にして弟子である「宮本伊織」と、現世へと召喚された英霊・サーヴァント「セイバー」の視点で描かれるアクションRPGだ。
そのブースはまさに風雅の極み。中央には物語の核心たる“盈月(えいげつ)”になぞらえた満月が佇み、幟旗のごとく掲げられたディスプレイにはこの戦いに身を投じる者たちが名を連ねていた。
そしてその中央にてFateファン…即ちマスターを出迎えるのは、バーサーカー/宮本武蔵の等身大フィギュアである。
同シリーズをご存知ない方は宮本武蔵が女性であることに疑問を抱かれるかも知れないが、だがそれが良いのである。ゲームそのものが国内初の試遊出展であることは言うに及ばず、この武蔵ちゃんの勇姿を是非一目見てもらいたい。試遊を待たずにゲームを予約したとしても何ら不思議ではない。この武蔵ちゃんが江戸の地を駆け血で血を洗う戦いに挑むというのに、購入しない理由があろうか。
(言い忘れたが、筆者は同シリーズの熱狂的なファンで所謂廃課金ユーザーである)
試遊特典として、本作のキャラクターがデザインされた缶バッジが1個プレゼントされる(※ランダム配布、7種+シークレット1種)。是非プレイし、運命に出会ってほしい。
また「Fate」シリーズと共に紳士たち(&淑女たち)の注目を集めたのが、シリーズの世界累計出荷750万本を突破し、注目度が高まっている「アトリエ」シリーズのエリアだ。
9月23日からサービスが開始される、コーエーテクモゲームス×アカツキゲームスが贈るシリーズ最新作「レスレリアーナのアトリエ 〜忘れられた錬金術と極夜の解放者〜」。TGS2023では、同作のアトリエを再現したフォトスポットが登場した。まるでゲームから抜け出てきたかのような公式コスプレイヤーたちが、錬金釜と共にファンが訪ねてくるのを待っている。
カプコン
「その迫力を体感する」という点で、他のブースを圧倒していたのはカプコンだ。
「ドラゴンズドグマ2」のブースにはフォトスポットが設けられ、ドラゴンにより心臓を奪われ覚者になるシーンを再現できる。巨大な翼で天空を自在に舞い、吐き出す炎はすべてを灼き尽くすというドラゴンの恐怖を味わってほしい。
ステージでは、「バイオハザード」シリーズのクリーチャーや「ストリートファイター」シリーズのキャラクターと一緒に写真を撮ることが出来た。思い思いの武器を取ってクリーチャーと戦っているシーンを再現した方もいれば、キャラクターに敗北する瞬間を再現した方もいたようだ。
本日発売された「バイオハザード RE:4 セパレート ウェイズ」の試遊も目玉だが、筆者が心惹かれたのは世界No.1のエアソフトガンメーカー・東京マルイと「バイオハザード」のコラボブースだ。この「コラボレーション・シューティングレンジ」では、主人公レオンになりきってガンアクションを体験できる。劇中に登場する「SG-09R」のベースとなった銃を使用し、発光しながら飛んでいくBB弾で的を撃ち抜こう。
セガ/アトラス
ソニックたちの巨大バルーンが目を引くセガブースでは、10月17日発売予定の「ソニックスーパースターズ」が試遊できる。懐かしくも新しいハイスピード横スクールアクションで、「ソニック」シリーズのファンはもちろん、シリーズを初めて遊ぶ方も楽しむことができるはずだ。今作ではシリーズ初のオフライン4人協力マルチプレイが可能なので、友達や家族と一緒に、ソニックやテイルス、エミーやナックルズを操作できる。
試遊するとキャラクターのお面がもらえるのだが、どのキャラがもらえるかはプレイしてみてのお楽しみだ。
熱狂と共に数多のジェントルマンたちに迎えられたのはセガ「龍が如く7外伝 名を消した男」のファンタイムSHOWだ。生キャバ嬢オーディション(※今作でキャバクラ嬢役として実写映像で出演する)の合格者5名がステージで歩けば会場は華やぎ、生唾を飲み込む音が聞こえてきそうな盛り上がりだった。合格者の背後のディスプレイにはゲームに登場する彼女たちの姿も映し出され、美の共演を目の当たりしたファンたちはカメラのシャッターを切り続けた。
アトラスブースでは「ペルソナ」シリーズから2タイトルが出展されており、「ペルソナ3 リロード」コーナーではアイギスの等身大スタチューがその美しさを遺憾無く発揮し、「ペルソナ5 タクティカ」コーナーではモルガナが不敵な笑みを浮かべていた。
バンダイナムコ
バンダイナムコといえば、様々なビッグタイトルを生み出してきた大手ゲームメーカーの一つだ。
TGS2023では鉄拳8・SAND LAND・SYNDUALITY Echo of Ada・SD ガンダム ジージェネレーション エターナル・といった最新ゲームの試遊台が設置されていた。
ブース横にはSYNDUALITY Echo of AdaとSAND LANDの巨大オブジェが展示してあり、来場者の写真撮影スポットになっていた。
SYNDUALITY Echo of AdaとSAND LANDの間はブループロトコルの撮影ブースになっており、コスプレイヤーと写真撮影が楽しめるようだ。