スマートフォンで有線イヤホンやヘッドホンを楽しむ際、より高音質な再生環境を求めるのであれば、ポータブルDAC/ヘッドホンアンプは有力な選択肢の一つだ。
一方で、音質や駆動力を求めるほど機器は大型化しやすく、スマートフォンとは別に本体やケーブルを持ち歩く必要もある。ポータブル環境だからこそ、音質だけでなく「実際に持ち出して使いたいと思えるか」という点も重要になってくるだろう。
今回紹介するNiPO「A200PRO」は、そんなポータブルオーディオにおける音質と携帯性の両立を狙ったUSB DAC/ヘッドホンアンプだ。
本体にはAKM「AK4497SVQ」を採用し、4.4mmバランス出力では32Ω負荷時に最大1,620mWという高い出力を実現。3,900mAhのバッテリーも内蔵しながら、本体サイズは約94×60×11mmの薄型にまとめられている。
さらに特徴的なのが、MagSafeに対応していることだ。スマートフォンの背面へ直接取り付け、付属する短いUSB Type-Cケーブルで接続することで、スマートフォンと一体化した状態で使用できる。
ポータブルDAC/ヘッドホンアンプとして十分な出力や機能を備えながら、それをスマートフォンと一緒に持ち歩きやすい形へまとめたA200PRO。
今回は実際にさまざまな楽曲やイヤホンを組み合わせながら、そのサウンドと使い勝手を詳しく確認していく。
製品概要

NiPO
A200PRO

製品名:NiPO A200PRO
価格:89,980円(税込)
発売日:2026年7月24日
製品ページ:https://audiopassion.jp/products/a200pro
高解像度ながら、どこかアナログらしさを感じる自然なサウンド
今回の音質評価では、普段から聴き慣れているfinal「A8000」を使用して試聴を行った。
A200PROの試聴を始めて、最初に感じたのは全体的にややウォーム寄りのサウンドであることだ。
低域にはしっかりとした存在感があり、中域にも適度な厚みを感じる。一方で、低域を必要以上に強調して音全体を太くしたような印象はない。どちらかといえば、音源が持つバランスは大きく崩さず、そのまま音の角を少し丸くしたような感覚に近い。
そのため、試聴を始めた当初はA200PROの特徴を一言で表すことが難しかった。
音像の輪郭を鋭く描いたり、細かな音を必要以上に前へ押し出したりすることで、一聴して解像度の高さを強く印象付けるようなサウンドではない。
しかし、さまざまな楽曲で試聴を重ねていくと、A200PROが持つ解像度の高さが少しずつ見えてきた。
細かな音へ意識を向けてみると、楽器の重なりや小さく鳴っている音までしっかりと確認できる。音の角には適度な丸みを感じるものの、それによって細かな情報が失われたり、音像がぼやけたりするような印象はない。
そして、特に印象的だったのは、音源に収録された強弱の描き方だ。
すべての音を分析的に整理し、同じような存在感で平坦に並べることで分かりやすくするのではなく、小さく鳴っている音は小さく、大きな音はしっかりと大きく、その強弱を保ったまま鳴らしているように感じる。
それぞれの音を追うことができるだけの情報量を持ちながら、特定の音だけが不自然に前へ出ることもない。複数の楽器が重なっても、あくまで一つの演奏として自然にまとまりながら、それぞれの音があるべき場所に存在している。
この鳴り方には、良い意味での生々しさを感じた。
高解像度でありながら、その解像度を前面に押し出さない。音源を分析しやすいように整理して見せるのではなく、そこに収録された強弱や音の重なりと正面から向き合い、そのまま鳴らそうとしているような感覚がある。
試聴を重ねる中で、A200PROのサウンドには「自然な高解像度」という表現が最もしっくりくるようになった。
そして、音の角を必要以上に立てず、温かみを感じさせながら、演奏そのものが持つ強弱や音の重なりを自然に描き出す。その鳴り方には、どこかアナログ的な心地よさも感じられる。
ここからは、その印象が特に分かりやすかった3曲を使いながら、A200PROのサウンドをもう少し詳しく確認していきたい。

GLAY「HOWEVER」
まず試聴したのは、GLAY「HOWEVER」の再録版だ。
今回A200PROを試聴する中で「アナログらしさ」という言葉を意識するきっかけになった楽曲でもあり、実際に聴いていて思わず鳥肌が立った。
楽曲の冒頭はピアノとボーカルという非常にシンプルな構成から始まる。
ここでまず印象的だったのが、TERUのボーカルが持つ厚みだ。男性ボーカルらしい声の太さをしっかりと感じられる一方で、必要以上に厚みを加えているような印象はない。
ピアノも打鍵の輪郭を鋭く描くような鳴り方ではなく、適度に角が丸く、温かみを感じさせる。ボーカルとピアノだけというシンプルな構成だからこそ、この質感の心地よさがより分かりやすく感じられた。
イントロを終えてバンドの演奏が加わると、今度はツインギターの厚みが印象に残る。
ギターにはしっかりとした太さがありながら、音の角は必要以上に鋭くない。それでいて、音像がぼやけたり、複数のギターが一つの塊になったりするような感覚もなく、それぞれの音をきちんと追うことができる。
個人的に、このようなバラード調の楽曲では、細かな音を必要以上にシャープに描き出すサウンドよりも、適度な温かみを持った音を好んでいる。なぜなら解像度の高さを前面に押し出したサウンドでは、時として録音に含まれる粗さや刺激的な成分にまで意識が向いてしまい、楽曲そのものへの没入を妨げられると感じることがあるからだ。
その点、A200PROは細かな情報を曖昧にすることで聴きやすくするのではなく、十分な情報量を保ちながら、音の角を必要以上に立てない。
「HOWEVER」の持つ温かさや、徐々に楽器が加わっていくことで生まれる盛り上がりをそのまま楽しむことができ、A200PROに感じたアナログ的な心地よさと非常に相性の良い一曲だった。
宇多田ヒカル「First Love – 2014 Remastered」
続いて、女性ボーカルでは宇多田ヒカル「First Love – 2014 Remastered」を試聴した。
まず印象に残ったのが、ボーカルとの距離の近さと、その生々しさだ。
歌声は手前に定位しているように感じられ、か細くなることなく、しっかりと芯のある声として聴こえてくる。一方で「HOWEVER」の際と同様、必要以上に声を太くしたような感覚はなく、あくまで自然な存在感だ。
低域では、ベースが楽曲を下から支えるようにしっかりと存在している。
十分な太さを感じさせながらも低域が支配的になることはなく、ボーカルを含めたほかの音を邪魔することもない。
一方、パーカッションは非常にクリアで、スカッと抜けていくような気持ちよさを感じる。それだけ明瞭に鳴っていながら、アタックの鋭さが嫌味に感じられることもなかった。
また、ここでも印象的だったのが、それぞれの音の立ち位置だ。
ボーカルにはボーカルの存在感があり、ベースは楽曲を下から支え、パーカッションには抜けの良さがある。それぞれに明確な聴きどころがありながら、特定の音だけが支配的になることはなく、楽曲としてのバランスがきちんと保たれている。
すべての音を分離して並べることで分かりやすくするのではなく、一つの音楽として自然に鳴っている中で、それぞれの音がどこで何をしているのかが分かる。
その感覚は、どこか質の高いスピーカーで音楽を聴いているときのようでもあり、ここでもA200PROのアナログ的な生々しさを感じることができた。
「オーバーチュア~オープニングタイトル from ロマンシング サ・ガ」
最後に、大編成の楽曲では「ロマンシング サガ オーケストラ祭 LIVE CD」から「オーバーチュア~オープニングタイトル from ロマンシング サ・ガ」を試聴した。
冒頭からまず感じられるのが、広い空間へ音が広がっていくような感覚だ。
ストリングスが伸びやかに広がり、その中でパーカッションもしっかりと存在している。
特に興味深かったのが、全体の中で控えめに鳴っている低い打楽器の音。
決して前へ出てくる音ではなく、あくまで小さな音として連続して鳴っている。それでも、その存在をしっかりと確認することができるのだ。細かな音を聴こえやすくするために存在感を大きくするのではなく、小さく鳴っている音を小さいまま描き出しているような感覚といえば良いだろうか。
「本来あるべき音を、本来あるべきように鳴らしている」。
この曲を聴いていて、A200PROに対してそんな印象を強く持った。
そこから「ロマンシング サ・ガ」といえば思い浮かべるタイトルテーマのフレーズへ移ると、ストリングスは伸びやかさを持ちながら、どこか温かみを感じさせる。
さらに管楽器が加わることで迫力と空間の広がりが一段と増し、すべての楽器が合流して再びタイトルテーマを奏でる場面では、パーカッションがその下でしっかりとリズムを刻む。
それでもパーカッションだけが嫌に目立つことはない。
それぞれの楽器が自身の役割を果たしながら、その上にメロディが重なり、一つの演奏として成立し、すべての楽器がしっかりと鳴っているのに、押しつけがましさを感じない。
そして、楽曲が終わったあとの拍手にもA200PROの特徴を感じることができた。
会場全体へ拍手が広がっていくことで空間の大きさを感じ取ることができる一方、拍手の数が増えて音が大きくなっても、一つ一つのアタックが刺激的になりすぎることがない。やはり情報量を保ちながら、必要以上に音の角を立てないのだ。
大編成の演奏から最後の拍手まで聴いてみると、高い解像度や空間表現を持ちながら、それを必要以上に誇張せず、音源に収録された強弱や音の重なりを自然に描き出すというA200PROの特徴が、改めて見えてきた。この曲では、A200PROに感じていた「自然な高解像度」という印象が特に分かりやすく表れていると言えるだろう。
高出力ながらノイズの少なさも印象的
A200PROは、DACチップにAKM「AK4497SVQ」を採用。最大32bit/768kHzのPCM、Native DSD512の再生に対応する。
ヘッドホンアンプ部にはSGM8262を2基搭載し、4.4mmバランス出力では32Ω負荷時に最大1,620mW、3.5mmアンバランス出力では最大405mWの出力に対応。Low/Mid/Highの3段階でゲインを切り替えることもできる。
また、3,900mAhのバッテリーを内蔵しており、バランス出力時でも最大約12時間の連続再生が可能だ。スマートフォンから電源を供給する一般的なドングルDACとは異なり、A200PRO単体で動作するための電源を備えている点も魅力の一つと言えそうだ。
一方で、このように小型の筐体ながら充実したスペックを備えているA200PROだが、実際に使用していて特に印象に残ったのは、ノイズをほとんど意識することなく使用できたことだ。
まず、A200PROはMagSafeを利用してスマートフォンの背面に直接取り付けるという構造上(詳しくは後述)、使用時にはスマートフォンとほぼ密着した状態になる。そこでA200PROでは、スマートフォンから発生するRF信号による干渉への対策にも力を入れているのだ。
スマートフォンのアンテナから約1mmという近距離での使用を想定して設計されており、スペクトラムアナライザーやネットワークアナライザー、マイクロ波暗室を使った検証を実施。20種類以上の磁気ビーズを比較したほか、ヘッドホン出力部にはアイソレーションとCLC多重フィルタリングを採用し、0.8GHz~5GHzのRF帯域で最大55dBの減衰性能を実現しているという。
実際にスマートフォンへ取り付け、モバイル通信などを使用しながら音楽を聴いてみても、通信に起因するようなノイズが気になることはなかった。
そして、もう一つ確認しておきたかったのが、高感度なイヤホンを接続した際の背景ノイズだ。
そこで、筆者が所有する初代Campfire Audio「Andromeda」でも試聴を行った。

Andromedaは非常に音量を取りやすく、筆者がこれまで組み合わせてきた機器の中には、無音時の背景ノイズが気になってしまう組み合わせもあったイヤホンだ。
しかし、A200PROとの組み合わせでは、今回試聴した範囲で気になる背景ノイズを感じることはなかった。
スマートフォンと密着させた状態でも通信に起因するようなノイズが気にならず、高感度なAndromedaでも背景ノイズを気にすることなく使用できる。
4.4mmバランス出力で最大1,620mWという高い出力を備えていることに目が向きやすいA200PROだが、実際に使ってみると、このノイズの少なさも大きな魅力の一つに感じた。
スマートフォンと一体化して持ち歩ける薄型デザイン
A200PROの外観でまず目を引くのが、カセットテープを思わせるレトロなデザインだ。
メーカーによれば、このデザインには単なる懐かしさだけでなく、音楽を聴くという行為にもう一度意識を戻してほしいという思いが込められているという。カラーバリエーションはブラックとゴールドの2色が用意されており、表面には指紋防止コーティングも施されている。
かなり個性的なデザインだけに、このあたりは好みが分かれる部分かもしれない。個人的には、先代A100の無機質でシンプルなデザインの方が好みではあるものの、A200PROがデザイン面でも明確なコンセプトを持った製品であることは伝わってくる。


本体サイズは約94×60×11mm、重量は約112g。3,900mAhのバッテリーや4.4mmバランス出力を備えながら、厚さは11mmに抑えられている。
本体には0.87インチのOLEDディスプレイを搭載。再生中のサンプリングレートや音量、ゲインなどを本体上で確認することができ、各種設定も本体のボタンから操作できる。
そして、A200PROの大きな特徴となるのがMagSafeに対応していることだ。
対応するスマートフォンやケースの背面へA200PROを直接取り付けることができ、スマートフォンとA200PROを付属の短いUSB Type-Cケーブルで接続するだけで使用できる。
実際に取り付けてみると磁力はかなり強く、普段の使用でA200PROが簡単にずれたり、外れたりしそうな不安は感じなかった。


また、携帯性という点でも印象的だったのが、付属するUSB Type-Cケーブルだ。
付属ケーブルは両端の端子がL字型になっており、その長さも絶妙だ。
A200PROに付属するケーブルは、L字型の端子によってスマートフォンとA200PROに沿うような形で取り回すことができる。さらに、スマートフォンの輪郭から大きく張り出さない長さに抑えられながら、接続に必要な長さは十分に確保されている。
そのため、接続した状態でもケーブルが余っているような感覚がほとんどなく、スマートフォンとA200PROの一体感を損なわない。

一般的なストレート端子のケーブルでスマートフォンとDACを接続すると、短いケーブルであっても端子から一度外側へ伸びたケーブルを折り返すような形になり、実際の長さ以上にケーブルの存在を意識することがある。
細かな部分ではあるが、この端子形状とケーブルの長さも、A200PROの携帯性を考えるうえで重要なポイントだ。
もちろん、約112gのA200PROを取り付けるため、スマートフォン単体と比べれば重量が増えたことははっきりと感じる。
しかし、実際に使ってみると、この数字から想像していたほど持ち歩くことへの負担は感じない。
一般的なドングルタイプのDACでは、スマートフォンとは別にDAC本体やケーブルの位置を意識することがあるだろう。その点、A200PROはスマートフォンの背面へしっかりと固定され、接続するケーブルも本体に沿うように収まるため、使用中に別の機器がケーブルからぶら下がっているような感覚がない。
薄くフラットな形状であることもあり、手に持った状態でも普段スマートフォンを操作するときの感覚を大きく変えることなく、そのまま画面を操作することができるのだ。
ポータブルオーディオでより良い音を求めていくと、スマートフォンとは別にDACアンプを持ち歩いたり、それらを接続するケーブルを用意したりとどうしても機材が増えていく。
A200PROもスマートフォンへ機器を追加していること自体に変わりはない。しかし、”いつものスマートフォン”をそのまま高音質化して持ち出しているような感覚で使用でき、高音質なポータブル環境を持ち出すハードルを下げてくれる。
音質だけでなく、実際にその音を外へ持ち出して使いたいと思わせてくれることも、A200PROならではの魅力だと感じた。
豊富な設定項目と入出力にも対応
A200PROは、本体に搭載された0.87インチのOLEDディスプレイを確認しながら、各種設定を本体のみで操作することができる。

ディスプレイにはサンプリングレートやコーデック、音量などの情報が表示され、前述の3段階ゲイン切り替えの他に7種類のDACフィルター、各種EQなどの設定にも対応する。7種類のDACフィルターは実際に切り替えながら試聴してみたが、それぞれの違いは比較的穏やかで、サウンドの傾向が大きく変化するようなものではなかった。好みに応じて細かなニュアンスを調整する機能として捉えるのがよさそうだ。
また、実際に使用していて便利だと感じたのが、電源操作とホールド機能を一つにまとめたスライド式のスイッチだ。
スイッチを上側へスライドするとホールド、下側へスライドすると電源のON/OFFを操作できる。A200PROはスマートフォンと一体化して持ち歩くことを想定した製品だけに、移動中やバッグへ収納した際などに物理ボタンの誤操作を防ぐことができるホールド機能は、シンプルながら実用的だと感じた。

入出力については、イヤホン・ヘッドホン用として3.5mmアンバランス出力と4.4mmバランス出力に加え、ライン出力と同軸デジタル出力にも対応する。

ライン出力を利用してポータブルアンプや据え置きのアンプ、アクティブスピーカーなどと組み合わせられるほか、同軸デジタル出力を利用してUSB入力を持たない据え置きDACなどへデジタル信号を出力することも可能だ。
さらに、USB Audio ClassはUAC 2.0とUAC 1.0の切り替えに対応。通常のUSBオーディオ再生ではUAC 2.0を利用できるほか、UAC 1.0互換モードへ切り替えることで、ゲーム機や旧機器などUAC 2.0では認識しにくい機器との接続にも対応する。

スマートフォンと組み合わせたポータブルDAC/ヘッドホンアンプという使い方がA200PROの中心となるが、本体のみで変更できる豊富な設定項目に加え、ライン出力や同軸デジタル出力まで備えており、ポータブルから据え置き環境まで幅広く活用できる製品となっている。
製品スペック紹介
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 製品タイプ | マグネット型USB DAC |
| USB | SPV5048PRO |
| DAC | AK4497SVQ |
| OPAMP | SGM8262 × 2 |
| I/V変換/電圧増幅 | 改良型CMMT(特許番号:ZL2023 2 2553353.1) |
| 入力 | USB Type-C |
| 出力 | 3.5mm/4.4mm/S/PDIF |
| 最大出力 | 4.4mm:最大1,620mW(32Ω)/3.5mm:最大405mW |
| S/N比 | 125dB |
| PCM | 最大32bit/768kHz |
| DSD | 最大Native DSD512 |
| DACフィルター | 7種 |
| EQ | 6種 |
| 重量 | 約112g |
| 外形寸法 | 約94 × 60 × 11mm |
| 最大再生時間 | 約12時間 |
| 満充電時間 | 約2.5時間(5V/2A) |

先着順で、純正レザーケースがプレゼントされるキャンペーンも
加えてNiPO A200PROの発売に合わせ、早期購入者向けのキャンペーンも開催されている。こちらは先着順にはなるもの、NiPO A200PROのために作られた純正のレザーケースがプレゼントされるという。購入した場合はショップやブログ、各種SNS投稿でのレビューを行うことでエントリーできるため、こちらも合わせて検討してみてほしい。

高音質をもっと身近にするポータブルDACアンプ
A200PROを試聴して最も印象に残ったのは、高い解像度を持ちながら、それを必要以上に主張しない自然なサウンドだ。
細かな音までしっかりと確認できる情報量を持ちながら、小さな音は小さく、大きな音はしっかりと大きく、楽器同士の重なりや演奏の強弱を自然に描き出す。音の角には適度な丸みがあり、どこかアナログ的な心地よさを感じさせながら、それによって細かな情報が失われたり、音像がぼやけたりするような印象もない。
今回さまざまな楽曲を聴いていく中で感じた、良い意味での「生々しさ」。その自然な鳴り方こそ、筆者がA200PROに感じた大きな魅力だ。
また、4.4mmバランス出力で最大1,620mWという高い出力を備えながら、今回試した限りでは初代Campfire Audio「Andromeda」でも気になる背景ノイズを感じることなく使用できた。スマートフォンとほぼ密着する構造でありながら、通信に起因するようなノイズが気にならなかったことも含め、実際の使用環境で音楽へ集中しやすかった点も印象に残っている。
そして、そのサウンドを気軽に持ち出せることもA200PROの大きな魅力だ。
MagSafeによってスマートフォンの背面へ固定できるだけでなく、薄型の筐体や付属するL字型USB Type-Cケーブルまで含めて一体感が高く、実際に使用していると別のオーディオ機器を持ち歩いているという感覚が小さい。

ポータブルオーディオでより良い音を求めれば、どうしても機材が増え、持ち出すための手間も増えていく。A200PROは高音質なポータブル環境を「頑張って持ち出す」のではなく、いつものスマートフォンをそのまま高音質化して持ち出すような感覚で使用できる。
自然な高解像度とアナログ的な心地よさを感じさせるサウンド。そして、その音を日常の中へ無理なく持ち出せる携帯性。
A200PROは、音質と使いやすさの両面から、有線イヤホンやヘッドホンで音楽を楽しむ機会そのものを増やしてくれるポータブルDAC/ヘッドホンアンプだ。
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