【LiberNovo Omni Pro レビュー】「気になることが何もない」存在を意識させないワークチェアの魅力

筆者は慢性的な首・肩・腰のこりに悩まされており、現在も月に2回ほど整体へ通っている。仮に1回1万円とすると、年間では約24万円を体のケアへ費やしている計算だ。だからこそ、日頃からデスク環境や姿勢など、体へ負担を掛けにくい環境づくりは常に意識してきた。

そんな中、少し前に渋谷で開催されたイベントで出会ったのが「LiberNovo Omni Pro」。実際に座ってみた第一印象は良好で、「長時間使ったらどのような座り心地なのだろう」と興味を持ったことを覚えている。

椅子という製品は数分座っただけで評価できるものではない。仕事やレビュー執筆、動画視聴、ゲームなど、一度座れば数時間そのまま過ごすことも珍しくないからこそ、本当の使い心地は実際の生活環境で使い続けて初めて見えてくるはずだ。

そこで今回は、LiberNovoのワークチェア「LiberNovo Omni Pro」を実際のデスク環境へ導入し、日々の仕事やプライベートの中で使い続けながら検証を行った。本記事では、スペック表だけでは分からない実際の座り心地や使い勝手を中心に、実際に使用して感じたことを紹介していく。

製品概要

LiberNovo

LiberNovo Omni Pro


製品名:LiberNovo Omni Pro
価格:229,000 円(税込)
期間限定早割価格:143,089 円(税込) ※2026年7月31日まで
カラー:アッシュホワイト / グラファイトブラック
発売日:2026年6月17日
製品ページ:https://jp.libernovo.com/products/libernovo-omni-pro-dynamic-ergonomic-chair

目次

座るたびに感じた、「椅子が合わせてくれる」という感覚

自宅に導入してみたLiberNovo Omni Proの第一印象は、「やはり座り心地が良い」というシンプルなものだった。座面・バックレストのクッションには十分な厚みがあり、柔らかすぎず硬すぎない絶妙な感触で身体を支えてくれる。

座面
普段筆者が会社で使用しているオフィスチェアでは、長時間座っているとお尻が痛くなり、何度も座り直したり姿勢を変えたりすることが少なくない。しかしLiberNovo Omni Proではそうした不快感をほとんど覚えなかった。

その後、本来であればレビューのために、「長時間座ったときの疲れ方はどうか」「座り心地は変わるのか」といったことを意識しながら使うつもりだった。しかし実際には、仕事や記事の執筆、動画視聴、ゲームなど、普段と変わらない生活を送るうちに、椅子を評価しようという意識そのものが薄れていく。

気付けば、椅子のことをほとんど意識していなかったのだ。

それまで使用してきた椅子であれば、お尻が痛くなって座り直したり、腰の違和感から姿勢を変えたり、首や肩の張りを感じて身体を伸ばしたりすることが当たり前だった。しかし、LiberNovo Omni Proではそうした動作そのものが驚くほど減っていたのである。

特に印象的だったのは、椅子へ自分が合わせるのではなく、「椅子が自分へ合わせてくれるような感覚」だ。

分割パネル構造と電動ランバーサポートで体の曲線を快適さを支える

使い続ける中で感じた「椅子が合わせてくれる」という感覚は、一つの機能だけで生まれたものではない。身体を支える機能、姿勢を変えやすくする機能、そして長時間座っていても快適さを維持する機能。それぞれが組み合わさることで、自然と椅子を意識しなくなる使用感につながっているのだろう。

中でも、この感覚に大きく影響していそうなのがバックレストの構造だ。

LiberNovo Omni Proのバックレストは、細長い板状に分割した複数枚のパネルを、H字型のパーツで支える「フレックスフィットバックレスト」と呼ばれる構造を持っている。これにより、姿勢を少し変えたり身体を左右へ動かしたりしても、背中から腰にかけてのサポートが途切れにくく、“支えられている”感覚が自然と続くのだ。

電動ランバーサポート部分

また「電動ランバーサポート」もポイントのひとつで、モーター駆動するシリンダーがバックレストを斜めに押し上げ、背中や腰の曲線に追従してくれる。ボタン操作で腰回りのサポート位置を調整できるため、自分の体格や座り方に合わせて細かく合わせられるのだ。

実際に使用した際も、何度か位置を調整しながら自分にとって最もしっくりくる位置を探した。そして位置が決まると腰回りがしっかりホールドされ、身体を預けた際の安心感も大きく変わってくる。

シリンダーが最も短い状態
シリンダーが最も短い状態
シリンダーを最大まで伸ばした状態
シリンダーを最大まで伸ばした状態

「電動ランバーサポートで自分の身体に合わせ、その状態をフレックスフィットバックレストが維持する。」この組み合わせによって、“椅子が身体へ合わせてくれる”と感じられたのだと思う。

5段階のリクライニングとフットレストでどんな姿勢でも支える

長時間のデスクワークでは、どれだけ座り心地の良い椅子でも同じ姿勢を続けることは難しい。だからこそ、姿勢を変えやすいこともワークチェアには重要な要素だ。

この点においては、LiberNovo Omni Proに備わった5段階のリクライニング機能とオプションのフットレストが活きた。リクライニング角度は 105°/ 115°/ 125°/ 135°/ 160°となっており、少し身体を預ける程度から大きく身体を休める姿勢まで幅広く対応できる。

筆者の場合はデスクワーク中には105°や115°、動画視聴などでリラックスしたいときは125°や135°、しっかり休憩するときは160°というように、そのときの過ごし方に合わせて自然に使い分けていた。

105°リクライニング
105°
135°リクライニング
135°

またフレームにはリクライニングする角度に合わせヘッドレスト・バックレスト・座面・アームレストが連動する「ダイナミックサポートシステム」が組み込まれ、身体の動きに合わせて各部が追従する構造になっている。そのため、一般的なリクライニングチェアのように「倒れる」というより、「身体を支えながら一緒に動いてくれる」という印象だ。

初めて最大まで倒したときは、背もたれだけが動く一般的なリクライニングを想像していたため「このまま倒れ過ぎるのではないか」と少し不安になったが、実際には最大まで倒しても安定感は高く、不安はすぐに安心へと変わった。

背にもたれかかった状態

そしてリクライニングの快適性をさらに高めてくれたのが、オプションのフットレスト。本製品のフットレストは二段構造となっており、上段は大きくリクライニングした際に脚を伸ばすために使用できる。

最大までリクライニングした状態で上段へ脚を預けると、感覚としては椅子に座っているというより横になっているような心地よさがあった。レビュー期間中に、そのまま寝落ちしてしまうことが何度もあったほどだ。

フットレストを使ってのリクライニング

一方で下段は、デスクワークなど大きくリクライニングさせない時に脚を預けるためのステップだ。下段へ脚を乗せることで太ももの裏が座面へ密着しすぎず、脚の置き場が自然と定まるような感覚があった。身体が自然と起きるような姿勢になり、デスクワークとの相性も良かった。

フットレスト

反対に、フットレストを使用せず脚を床へ下ろすと、太ももの裏が座面に触れるようになり、全身の力を抜いてリラックスしやすい。集中して作業したいときと、ゆったり過ごしたいときで自然と使い分けるようになっていた。

フットレスト2段階のうち高い方。
下段は2段階で高さを調整できるため、身長や好みに合わせて脚の位置を調整可能だ。こちらは2段階のうち高い方。
低い方ではこちらの高さになる。
低い方ではこちらの高さになる。

快適性を維持するOmniストレッチとAirFlowモード

長時間座るワークチェアでは、座り心地だけでなく「その疲れをどうリフレッシュするか」そして「どう快適性を維持するか」も重要な要素だろう。

LiberNovo Omni Proの場合は、リクライニングやフットレストによって姿勢を変えられるだけでなく、電動ランバーサポートを活用したストレッチ機能「Omniストレッチ」が搭載されているのもポイントだ。自分に合わせて調整した腰回りのサポートをそのまま活用する構造になっているため、不自然さを感じることなく身体を伸ばすことができる。

「ストレッチをしよう」と意識するというより、少し身体を休める流れの中で自然と使用できる。リクライニングからOmniストレッチまでの一連の動作がスムーズだったことも、長時間のデスクワークを快適に感じられた理由の一つだった。

そしてLiberNovo Omni Proが“Pro”たる所以がAirFlowモードの存在。AirFlowモードは座面に内蔵されたファンを起動し熱や湿気を排出する機能で、長時間の使用時に気になる蒸れを軽減してくれる。加えて着座センサーによるオートでのオンオフにも対応しているため、切り忘れの心配がなかったのも好印象だ。

弱モードでは白に近い淡い青色に発光。
風量は弱・強の2段階。左手側アームレスト下部にスイッチがあり、ここで操作をする。写真だと少々わかりにくいが、弱モードでは白に近い淡い青色に発光。
強モード。青みが強くなり、排気する勢いも増す。
こちらが強モード。青みが強くなり、排気する勢いも増す。

また「Gabriel Atlantic ファブリック」と呼ばれる張地にもこだわりが詰まっており、優れた耐摩耗手性と通気性を備えているとのこと。実際に使用していても、張地自体がさらっとした質感で不快感は少なかった。ファンを併用することで長時間座り続けても熱がこもる感覚はほとんど無く、さらに前述したフットレストの下段へ脚を預けることで太ももの裏に適度な隙間が生まれ、通気性も確保しやすくなる。そのため、蒸れにくさという点でも相乗効果を感じられた。

どちらも派手な機能ではない。しかし、こうした細かな快適性の積み重ねが「気になることが何もない」という使用感につながっていたように思う。

一つひとつの機能だけを見ても完成度は高い。しかし実際に使ってみると、それぞれが独立しているのではなく互いに補い合うことで快適性を高めていることが分かった。それが、自然と椅子を意識しなくなる使い心地につながっていたのだろう。

広い稼働範囲とスムーズな動作が魅力のアームレスト

「気になることが何もない」というだけでも、ワークチェアとしての完成度は十分高いと感じているのだが、実際に使い続ける中でさらに「これは嬉しい」と思えるポイントも少なくなかった。

中でも、特に印象的だったのはアームレストの完成度だ。可動範囲が広いことはスペック表からも分かっていたものの、実際に使用してみると動作は非常にスムーズで、位置を調整したいと思ったときに余計な力を必要としない。思った場所へ自然に動いてくれる点は、使い始めてすぐに好感を抱いたポイントだった。

アームレストの可動域
アームレストの可動域
アームレストの可動域
アームレストの可動域

価格帯を考えれば当然と言えるのかもしれない。それでも、「調整しよう」と思った瞬間にストレスなく動いてくれるという“当たり前のようで当たり前ではない”使い心地は、毎日使うワークチェアだからこそ価値がある。

またこのアームレストは、筆者にとって思わぬメリットもあった。それは「楽器を使う際にも邪魔になりにくい」という点。

筆者は自宅でギターやベースを弾くことが多いのだが、これまで使用してきたワークチェアではアームレストが干渉することも少なくない。そのため、椅子の極端に先端へ浅く腰掛けたり、演奏するときだけベッドへ移動したりするなどの対策が必要だったのだ。

アームレストの可動域
アームレストの可動域

一方LiberNovo Omni Proであれば、上記の可動域のおかげもあってその必要はない。もちろん多少座る位置を多少調整する必要はあるものの、アームレストを最も低い位置まで下げることで十分なスペースを確保できる。椅子を変えることなく演奏できた点は、個人的に非常に嬉しいポイントだった。

当然、体格や演奏スタイルによって感じ方は異なると思う。それでも、デスクで楽器を演奏する機会がある人にとっては思わぬメリットになるかもしれない。

組み立てでも感じた細部へのこだわり

LiberNovo Omni Proは実際の座り心地だけでなく、開封から組み立てまでの体験にも細かな配慮が感じられた。

例えば箱を開けて最初に目へ入ったのは、内蓋へカラー印刷された組み立て手順だ。説明書を探す必要がなく、開封した流れのまま組み立てを始められるため、「まず何を見ればよいのか」と迷うことがない。

組み立て手順は図解を中心に構成されており、作業の流れも把握しやすい。
組み立て手順は図解を中心に構成されており、作業の流れも把握しやすい。完成までのイメージを持った状態で作業へ入れるため、初めてでも安心感があった。
組み立て手順ボード
組み立て手順ボード

加えて付属品も充実している。組み立てに必要な工具だけでなく、手袋まで同梱されており、基本的に追加で用意するものはない。届いた状態のまま組み立てを始められる点も好印象だった。

筆者は家具の組み立てに慣れていたことに加え、電動ドライバーも使用した。そのため推奨は2名以上での作業ではあるものの、1人でも20分弱で組み立てることができた。

付属の軍手とドライバー

なかでも特に感心したのは付属のドライバーだ。ネジを締める場所によっては、工具を真っすぐ当てられない箇所もある。しかし、先端が丸みを帯びた形状(ボールポイント)になっているため、多少角度が付いた状態でもスムーズにネジを回せた。付属品でありながら、実際の組み立てやすさまで考えられていることが伝わってくる。

付属のドライバー
ネジ止め箇所は全て同じ大きさの六角穴で統一されており、付属のドライバー1本で完結する。

一方、少々戸惑ったのが電動ランバーサポートやファンのために用意された用バッテリーの取り付けで、最初は奥まで押し込んでも装着された感覚がなく、電動ランバーサポートも動作しない。「本当にこれで正しいのだろうか」と不安になった。

バッテリー部分

普段からさまざまな電子機器を扱っている感覚では、このような製品であれば「カチッ」と装着される手応えがあるものだと思っていた。しかし、何度押し込んでもその感覚はなく、給電できていないのではないかと考えた。

そこで、それまで以上に力を入れて押し込んだところ、「バチン」という感触とともにようやく装着できた。それ以降は問題なく動作し、抜き差しもスムーズだったため、初回だけ固かったのかもしれない。個体差の可能性もあるため断言はできないが、この部分だけはもう少し装着時の手応えが分かりやすければ、初めて組み立てる人でも安心して作業できるように感じた。

バッテリー本体、充電部分
充電はType-Cで行う。充電状況は端子横の小型LEDで判断できる

また、背面には樹脂製パーツを多く採用しているため、販売価格を考えると金属製パーツが少なく、高級感という点では好みが分かれるかもしれない。

背面には樹脂製パーツを多く採用

ただし実際に使い続けると印象は変わり、身体を動かした際のしなやかな追従性を考えると、この素材や構造だからこそ実現できている部分もあるのではないかと感じる。構造上の理由を断言できるわけではないが、見た目だけで判断していた頃と実際に使い続けた後では、印象が大きく変わったことは間違いない。

こうしたスペック表や写真だけでは伝わりにくい細かな使い勝手も含め、LiberNovo Omni Proは実際に使ってこそ魅力が伝わるワークチェアだった。

LiberNovo Omni Proに感じる「気になることが何もない」という価値

LiberNovo Omni Proは決して安価なワークチェアではない。価格だけを見れば、購入をためらう人も少なくないだろう。もちろん、それを払拭するようなストレッチや内蔵ファンといった機能も存在するのだが、しかし実際に使ってみると、それらの機能が主役という印象はなくなる。

筆者が感じた最大の価値は「気になることが何もないワークチェア」という点なのだ。

電動ランバーサポートや特徴的なバックレスト、リクライニングに連動して稼働するフレーム、フットレスト、ファン。それぞれが独立して優れているだけではなく、互いに補い合うことで、一脚のワークチェアとして高い完成度を生み出している。どれか一つの機能だけを切り取って評価するよりも、それらが違和感なく連携していることこそ、本製品の魅力だと感じた。

その結果として、長時間座っていても姿勢や座り心地を気にする場面は驚くほど少なかった。身体を少し動かしても支えられている感覚が自然と続くため、姿勢を意識し続ける必要がない。

椅子を評価しようと意識して使い始めたにもかかわらず、気付けば椅子の存在そのものを忘れ、仕事や記事の執筆、動画視聴やゲームへ自然と集中していた。それこそが、本製品の完成度を何より物語っているように思う。

椅子正面からの写真

以前、『バンビ~ノ!』という漫画で、飲食店では良いサービスほどお客様にその存在を意識させないという考え方に触れたことがある。LiberNovo Omni Proを使い続ける中で、ふとそのことを思い出した。

座った瞬間に「座り心地が良い」と感じる椅子は本製品以外にもあるだろう。しかし、使い続けるほど椅子そのものを意識しなくなり、「気になることが何もない」と感じられる椅子は珍しい。

一般的にワークチェアを選ぶとき、我々は搭載機能の数や性能へ目が向きがちだ。しかし、それは本来必要なものとは違うはず。
「椅子を気にせず、目の前の仕事や趣味へ集中できる環境を買う。」
LiberNovo Omni Proは、その価値を実感させてくれるワークチェアだった。

LiberNovo Omni Pro全体

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LiberNovo Omni Pro


出典・関連リンク

LiberNovo 公式サイト

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