Wacom MovinkPad Pro 14をiPadと比較レビュー!描き心地やベータ機能の液タブモードなどを詳しくチェック

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以前、発売時にニュースとしてお届けしたワコムの新製品「Wacom MovinkPad Pro 14」。兄弟モデルであるWacom MovinkPad 11と比べ処理性能が大幅アップしたほか、有機ELディスプレイを採用し、より”プロ”向けとして完成度を高めた製品だ。

実は筆者自身もかなり気になっていたデバイスで、実際「iPad Airを手放してこっちを買うか…?」と真剣に検討していたほどなのだが、家庭内稟議が通らずあえなく断念。その後ありがたいことに、ワコム社よりお借りすることができ、今回やっとレビューを行うことができたという経緯がある。

そのため本記事では筆者が妄想していた「iPad Airとの置き換え」を主軸に比較しつつ、気になる描き心地や性能、そしてベータ版として提供されている液タブモード「Instant Pen Display Mode」の使用感に至るまで詳しく紹介していきたい。

製品概要

ワコム

Wacom MovinkPad Pro 14

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製品名:Wacom MovinkPad Pro 14
公式ストア価格:144,980円(税込)
発売日:2025年10月31日
製品ページ:https://www.wacom.com/ja-jp/products/wacom-movinkpad-pro-14

※商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームよりメディア運営元のONESELに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報、または自動で更新されています。

目次

大きくなったWacom MovinkPad Pro 14。高性能&有機EL化のメリットは?

「Wacom MovinkPad Pro 14」を使うなら?と考えた際に、まず浮かぶのはこの製品単体でのスケッチやイラスト制作だろう。まずは外観やスペックなどをおさらいしつつ、製品単体での使用感についてみていこう。

14インチの大画面で描きやすさ&作業効率がアップ

改めて、筆者自身が普段使用しているデバイスは11インチのiPad Air(M2)+ Apple Pencil Pro。移動中や空き時間の暇つぶしとしてのお絵描きや、MacBook Airのサブディスプレイとして活躍してくれる筆者の仕事や私生活には欠かせないアイテムだ。外出時には必ず持ち歩いているほど頻繁に使用しているアイテムだが、筆者の中では1つだけ大きな不満がある。

それはイラストをメインに考えた際には画面サイズが小さいこと。

この点については13インチモデルを選ばなかったことを大きく後悔しているほどで、次回は絶対に大画面を選ぼうと思っていたのだ。そして、そこに颯爽と登場したのが今回の「Wacom MovinkPad Pro 14」である。

比べてみると下記の写真くらいサイズ差がある。

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iPad Air(M2)とWacom MovinkPad Pro 14のサイズ比較。画像上がiPad Airで、下がMovinkPad Pro 14だ。

11インチのiPad Airは持ち歩きには便利な反面、表示エリアはかなり狭く感じるシーンも多く、特にCLIP STUDIO PAINT(以下、クリスタ)などツールパレットが多くの面積を占めるアプリを使う際には顕著。メインとなるキャンパスの表示領域がどうしても狭く感じてしまうのだ。これは、キャンパスにイラストを表示した状態で比べてみるとわかりやすい。

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iPad Air(M2)とWacom MovinkPad Pro 14のクリスタ使用時の比較。先ほどと変わらず画像上がiPad Airで、下がMovinkPad Pro 14。

上記は中央のキャラクターサイズをほぼ同一に合わせた状態だが、いかがだろうか。右側のツールパレットの幅が若干異なるため厳密には異なるが、「Wacom MovinkPad Pro 14」の方が圧倒的に広い範囲を表示できているのがわかるだろう。

表示が広くなればその分ペンのストロークが取れるため、髪や背景などひと息で長い線を引きたいシーンは間違いなく描きやすくなるほか、無駄に拡大縮小を繰り返したりツールパレットの表示を削る必要もなくなるため、作業効率の面でも大きくプラス。素直に「大きい画面っていいなぁ…」という気持ちにさせられた。

厳密に言えばiPadは元の解像度が高く、常に200%程度のスケーリングがかかった状態のためもっと広範囲が表示できてもいいはずだが、筆者が確認した限りではこれを解除して広範囲を表示する方法は見当たらなかった。

Snapdragon 8s Gen3搭載&12GB メモリで高解像度キャンパスも扱えるように

画面サイズはもちろんだが、純粋にペンのタッチや線の引きやすさという点においてもMovinkPadの方が優勢だ。これは以前Wacom MovinkPad 11をレビューした際にも感じていたところで、あくまで筆者の体感にはなるものの、描き心地を比べた際には明確にiPad Air(M2)+ Apple Pencil Pro + 市販のペーパーライクフィルムの組み合わせよりもMovinkPadシリーズの方が描きやすい。月並みな表現ではあるものの、まさしく紙に描いているような描き心地である。

ではなぜWacom MovinkPad 11が出た当時に買い替えを検討しなかったかといえば、純粋に処理能力の問題。

おそらく先行して発売された兄弟モデルであるWacom MovinkPad 11では、「どこでも描ける」「イラストの楽しさを知ってもらう」という意図の元、コンパクトさや低価格を優先していたのだと思う。そのため近年のタブレットとしてはかなり抑えられた性能だったことから、筆者の用途で考えると少々動作が重く感じられたのだ。

しかし「Wacom MovinkPad Pro 14」でなら、全く問題なし。

今回描いたイラストは最終的に「キャンパスサイズ2776 × 1696 px、レイヤー数70枚程度、容量18.7MBのCLIPファイル」になったものの、描いている途中に重さなどは一切感じられず、また一度もメモリ不足の警告が出ることはなかった。

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筆者はすぐにレイヤーを増やすため、無駄にデータが重くなりがち。動作感はiPad Air(M2)と遜色なく、快適そのものだ。

また以前Wacom MovinkPad 11をレビューした際には重さを感じた、キャンパスサイズ5000 × 8000 px、レイヤー数100枚程度、容量50MBのCLIPファイルも開いてみたが、こちらも問題なく動作する。遅延が感じられたキャンパスの拡大縮小も引っかかりゼロだ。

映像はイメージ(先述のキャンパスサイズ2776 × 1696 px、レイヤー70枚程度、容量18.7MBのCLIPファイルを使用)。ただし動作感は全く同様と思っていただければ幸いだ。

このあたりはSnapdragon 8s Gen3の搭載と12GBに増量したメモリの効果が大きく発揮されている部分。流石に漫画や同人誌といった複数ページにまたがる内容を描くとなれば難しいかもしれないが、Webをターゲットとしたイラスト1枚であれば十分に「Wacom MovinkPad Pro 14」だけで完結可能だろう。

黒を黒として表示できる有機ELディスプレイの魅力

ディスプレイに詳しくない方だと、何のことやらと思ってしまうタイトルかもしれないが、実のところ液晶ディスプレイの場合、完全な黒は表示することができない。
これは技術的な問題なのだが…論より証拠。まずはこちらをご覧いただこう。

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画像左がiPad Airで、右がMovinkPad Pro 14。カメラの都合上、MovinkPad Pro 14ではホームバーの周囲に滲みが出てしまっているものの、肉眼で見た際には一直線に白のバーとして表示されている。

上記の写真は先ほどから登場しているiPad Air(M2)と「Wacom MovinkPad Pro 14」を真っ暗な室内で撮影したものだ。

ともに黒一色の画像を画面全体表示にしている状態なのだが、液晶ディスプレイを採用している左のiPad Air(M2)では画面全体がうっすらと明るく光っているのに対し、有機ELを採用した「Wacom MovinkPad Pro 14」で発光しているのは下部にあるホームバーのみ。これが”有機ELディスプレイなら黒を黒として表示できる”の正体である。

また「Wacom MovinkPad Pro 14」のディスプレイはsRGBカバー率、DCI-P3カバー率ともに100%という広色域を誇るため、前述の特性と合わせ、カラーイラストにおいて暗所の色表現をより正確に描写してくれる。イラスト制作にはもってこいというわけだ。

microSD対応が嬉しい一方で、アクセサリーの充実には期待

ここで一旦脇道にそれて、実際に筆者が触ってみて気づいた特徴を外観ともに紹介しておこう。まず触れておきたいのはmicroSDへの対応だ。

Wacom-MovinkPad-Pro 14_microSDslot
ちなみに横の穴はおそらくマイク用の穴であり、誤ってSIMピンなどを刺さないよう注意してほしい。

「Wacom MovinkPad Pro 14」には内蔵ストレージとして256GBの容量が確保されており、加えてmicroSDによって更なる拡張も可能。Androidタブレットとしてはよくある機能ではあるものの、意外とアプリや作成したファイルに容量を取られるため、あると嬉しい要素の一つだ。

また背面の四隅には平置きした際に滑り止めとなるゴム足を装備。カメラの類が一切ない点は少々珍しいがカメラバンプ(でっぱり)がないため、前述のゴム足と合わせ机などに置いた際の安定感は抜群だ。

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加えて拡大してみると、表面にはうっすらと梨地加工による細かな凹凸が施されており、手に持った際のグリップ感を向上させている。14インチは手持ちで使うには少々大柄だが、持ちにくさはあまり感じなかった。

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表面にには梨地加工が施され、凹凸がグリップ感を高めている。

インターフェース類は、電源ボタン・音量・USB Type-C・MicroSDスロットを除けばあとはスピーカーとマイク用と思われる穴のみ。加えてその多くは右手側に集中しており、Type-Cを右側に来るよう横向きで使うことを想定した配置となっている。

Wacom-MovinkPad-Pro 14_switch
左から電源ボタン、音量、microSD。右手側にUSB Type-Cが来るよう配置した際に、ちょうど右手の人差し指で操作しやすい位置にボタン類が集中している。
Wacom-MovinkPad-Pro 14_leftside
左側面
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右側面

ちなみに下部側面に用意されている謎のヘコみは、専用アクセサリーであるフォルダブルカバー「Wacom MovinkPad Pro 14 Cover」をマグネット接続するためのもの。これにより持ち運び時に画面を傷から守ることができるのだが…個人的には側面全体を覆えるカバーが欲しかった。

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こうしたタブレットを落下させてしまった場合、大抵四隅の角から落ちる。運良く避けられたとしても、平らに落ちることはまずなく、初めに床や地面に接触するのは側面だろう。心配性かつ粗雑な筆者としては、側面まで保護できるカバーの発売を期待したいところだ。

外出先から自宅まで、どこでも描きやすいWacom MovinkPad Pro 14

サイズやデザインなど、ハードウェア的なところを一通り紹介したところで、お次はソフトウェア的な機能面と使い勝手について。特にMovinkPadシリーズは、アプリまで含めて一つの製品と言っていいほど作り込まれた製品なので、よりピンポイントな所に注目して見て行きたい。

細かいアップデートでさらに使いやすくなったWacom Canvas

個人的にMovinkPadシリーズを語る上で欠かせない要素だと感じているのが、プリインストールのイラストアプリである「Wacom Canvas」とそこに付随する「Quick drawing機能」だ。

Quick drawing機能はWacom Canvasを画面オフ状態からスムーズに起動させるためのもので、「画面をペンで3回タップ」や「ロック画面のアイコン長押し」で即座に起動することが可能。起動はかなり早く、画面ロックの解除なども省略することができるため、まさに”思い立ったその瞬間”描くための機能と言えるだろう。

ペンでのタップが完了してから1秒と待たずに「Wacom Canvas」が起動する。

詳しい紹介は以前の記事と重複するため省略させてもらうとして、ここではWacom MovinkPad Pro 14の発売とともに入ったアップデートを紹介しよう。

まず個人的に一番嬉しいポイントは、「Wacom Canvas」で書いたイラストをクリスタで引き継ぐ際や保存時に、透過pngを使用できるようになったことだ。

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初登場時には白い背景色がついたjpgでしか保存ができなかったため、クリスタなどで続きを書こうと思った際に一手間必要だったのだが、このアップデートにより解消。また書き出しにも透過pngが使用できるため、「書き溜めておいたラフをピックアップし清書」なんて使い方もできるだろう。

筆者がWacom MovinkPad Pro 14を触った際にも上記のようなワークフローでイラストを描いており、ポーズを決めるところまではWacom Canvasで方向性を決め、その後はクリスタに移行して作業を行った。Wacom Canvasは起動も早く、ツールもシンプルなものに絞られているためラフやスケッチ、構図を練るのにはぴったりだ。

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青鉛筆でアタリをとってから、通常の鉛筆ツールで何となくのポーズを決める。その後はクリスタに移行してグレーで肉付けしていく形で作成した。
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ちなみに細かい追加要素として、ペンのカラーに赤色が追加されたのも個人的には嬉しいポイント。追加でもう1色増えたことで、ハイライトの位置を書き加えたり、キャラクターと小物を分けて描いたりなど、ラフに情報量を増やしやすくなったはずだ。

TourBox Elite PlusがついにAndroid対応。もちろんMovinkPadでも使える

iPadをはじめ、PCで描いていたユーザーがタブレットに移行した際に感じるのがショートカット周りの不便さだ。クリスタの場合ならCtrl + Z(MacならCommand + Z)やスポイトなどはタッチジェスチャーで賄えるものの、PCでの作業時にツール切り替えやレイヤー追加などでショートカットを多用していた方ほど、この不便さは気になるはず。実際iPad+Apple Pencilで絵が描けるぞ!となった当時には、Bluetooth接続のゲームコントローラーを左手デバイスとして使うTipsまで流行したほどだ。

しかし、昨年秋にはクリエイター向け左手デバイスとして知名度の高いTourBoxからiPadにも対応した新モデル「TourBox Elite Plus」が登場。その後今年の12月(2025年12月)には、満を持して同モデルのAndroidへの対応が発表された。

これは試さなければ…ということで、Wacom MovinkPad Pro 14に接続してみた。

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Android版TourBoxコンソールの設定画面。ちなみにTourBox Elite Plusの方は筆者の私物だ。

設定周りのUIはiPad版と全く同じで、特段操作に迷うことはなく操作感も快適そのもの。PCと設定を合わせておけば、デバイスが変わっても全く同じ手の動きで操ることが可能だ。

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筆者の場合は各ダイヤルにズーム・回転・ペンの太さ変更を割り当て、それ以外のボタンにはペン/鉛筆やブラシ、消しゴム、左右反転などを割り当てている。自分がよく使うツールをあらかじめ登録しておくことで、ペン先が今描いていた場所から移動する時間を極力減らし、効率的に絵を描くことができるのだ。

また”効率的”というと「別に急いで描く必要ないし」と感じる方もいるかもしれないが、効率が良いということは集中力が途切れづらいとも言い換えられる。つまり絵を描く方なら誰しもが持つ、苦手な作業パートの面倒くささを軽減してくれるため、「この辺でいっか」という妥協も減らしてくれるのだ。苦手なパートをスムーズに、好きなパートは思う存分描き込める、そう聞くとTourBoxがMovinkPadシリーズで使えることのメリットがお分かりいただけるのではないだろうか。

ベータ版の液タブモード「Instant Pen Display Mode」は現状Windowsがおすすめ

最後にお伝えするのは、気になっている方も多いであろうベータ版機能「Instant Pen Display Mode」について。これはMovinkPadシリーズをPCと接続し、いわゆる液晶ペンタブレット(以下、液タブ)のように使えるようになる機能だ。加えて、同一のネットワーク下なら無線でも使用できるため、実質的にはWindows・Macの両方で使えるSidecarだと持っていただければ良い。

使用するにはWacom IDへの製品登録、開発者モードおよびデバックモードの有効化、専用ソフトウェアのインストールなど多少の手間はかかるものの、PCに慣れている方であればそこまで難しくない手順。これらの設定他を済ませると、PCから外部ディスプレイとしてMovinkPadが認識される。

記事で紹介しているWacom MovinkPad Pro 14は有機ELディスプレイを採用しているため、厳密には”液晶”ペンタブレットではないのだが、本記事では分かりやすさのため液タブと表記する。

Wacom-Instant-Pen-Display-Mode_useimage-mac
Mac
Wacom-Instant-Pen-Display-Mode_useimage-win
Windows

標準解像度は2880 × 1800 pxと、Wacom MovinkPad Pro 14が持つディスプレイスペックそのまま。もちろんミラーリングと拡張ディスプレイのどちらも選べるため、OSの認識上は通常のディスプレイ扱いになるようだ。筆者のようにiPadをモバイルモニター代わりにも使っている方にとっては、間違いなく嬉しい機能と言える。

一方でこの機能により手放しに「液タブとして使えるよ!」と断言できるかといえば、現時点では2点ほど注意点がある。

1つ目は遅延の問題。やはり通信速度がネックになるのか、無線接続時よりも有線接続時の方が遅延が少なく感じられた。絵を描くために接続するなら、有線接続を行う必要があるだろう。

そして2つ目はMac OSとの相性だ。

筆者が検証した限りではどうやらマウスやペンのカーソル測定時に何らかのバグがあるようで、線を連続で引いたり、マウスを大きく動かした際にCPU使用率が極端に上がるという問題を抱えている。結果としてこれが描画遅延につながり、現状ではMacの場合には有線接続時でも絵を描くのは難しい状態だった。

Instant Pen Display Modeを使用し、Macと接続した状態のアクティビティモニタをキャプチャしたもの。
マウスをただ左右に振っているだけなのに、プロセス名「Wacom_MovinkPad_Instant-Pen-Display」のCPU使用率が極端に上昇していくのがわかる。筆者が検証に使用したのはMac miniのM4モデル、OSバージョン15.7.1。

しかし繰り返しにはなるが「Instant Pen Display Mode」は現段階でベータ版、いわば実験中の機能である。また個人的な感想としては現時点でも十分驚異的な機能であり、DP Altモードも無いただのUSB2.0の伝送速度で「2880 × 1800 pxの画面」「ペン描画」「タッチの情報」を伝送できているのだからそれだけで凄まじい。これを実現できる技術力があるWacomなら上記のバグもいつかは解決してくれるはずなので、フィードバックをあげつつ気長に待つのが良いだろう。

加えて筆者のWindows PCに有線接続した際には、全く問題なく動作しており、PCパワーの恩恵かむしろ快適なくらいだったので、あくまで”現時点では”Windowsと組み合わせて使うのがおすすめの機能“として結論づけておこう。

「Wacom MovinkPad Pro 14」はイラスト向けタブレットとして最高峰のデバイス

Wacom MovinkPad Pro 14をニューズで取り上げた際に、筆者自身「情報だけ見ればiPad超えは確実」と記載していたが、実際に触ってみてもその評価は動かない。本製品をイラスト向けタブレットとしてみた際には、間違いなく現状最高峰のデバイスだ。

反射防止に加えペンの使用に最適化しつつ、透明感を確保したこだわりの有機ELディスプレイとWacom Pro Pen 3の組み合わせは圧倒的な描き心地を実現。さらに性能アップとソフトウェアのアップデート、そして周辺機器の対応によって、iPadに迫る利便性をも手に入れた。また13インチのiPad Air(256GBモデル)+Apple Pencil Proよりも2万円近く安く、価格の面でも優位性がある…これを最高峰と表現しても誰からも異論は出ないだろう。

外出先や手軽に絵や漫画を描きたいがためにiPadを買った方、そして検討している方。ぜひともWacom MovinkPad Pro 14に一度触れてから、買い替え・購入を検討してもらいたい。

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