登場と共にその圧倒的コンパクトさと、内に秘めた高性能さから一躍話題となったデスクトップPC「Mac Studio」。M2モデルの頃から長らくアップデートが無いままだったので、今か今かと待ち望んでいた方も多いかと思う。
そして先日ついにApple社は、M4 MaxまたはM3 Ultraを搭載した新型Mac Studioを発表した。
最大512GBの統合メモリと16TBのSSDストレージを備え、600億パラメーターを超える大規模言語モデルをメモリ上で処理可能なAI性能を実現。新たにThunderbolt 5対応により、外部機器との接続速度が最大3倍に向上しているという。価格は328,800円(税込)からで、2025年3月5日より予約受付を開始。発売日は3月12日となる。
製品概要

Apple
デスクトップPC
Mac Studio M4 Max/M3 Ultraモデル

製品名:Mac Studio M4 Max / M3 Ultraモデル
価格:328,800円(税込)から
予約開始日:2025年3月5日
発売日:2025年3月12日
製品ページ:https://www.apple.com/jp/mac-studio/
圧倒的な処理性能をコンパクトな筐体で実現
本製品の最大の特徴は、大規模なAI処理にも対応した高い演算能力だ。M4 Maxモデルは最大16コアCPUと40コアGPUを搭載し、M1 Max比で最大3.5倍※1の性能向上を達成。Adobe Photoshopでの画像処理が最大1.6倍※2、Xcodeでのビルド性能が最大2.1倍※2に高速化しているという。
さらに強力なM3 Ultraモデルは、最大32コアCPUと80コアGPUを備え最大512GBの統合メモリを搭載。6,000億パラメーターを超える大規模言語モデルを完全にメモリ上で処理できるという。プライバシーやセキュリティ性を犠牲にすることなく、要約・翻訳・コーディングなどLLMが得意とするAI処理を、高いパフォーマンスで実行できるだろう。

※1 2025年1月と2月にAppleが実施したテスト結果による。apple.com/jp/mac-studio
※2 M1 Max搭載Mac Studioとの比較
そしてさらに凄まじいのは、このスペックを19.7 × 19.7 × 9.5cmという約3.7Lほどのコンパクトな筐体で実現している点。文字通り”デスクトップ”として設置できるサイズ感で、ここまでの性能を持ったPCはまず存在しないはずだ。

Thunderbolt 5を含む豊富なインターフェース
Macでは珍しくなってしまった豊富なインターフェース類も魅力の一つだ。
新たに採用されたThunderbolt 5ポートは、最大120Gbpsの転送速度を実現。これは前世代と比較して3倍の高速化となる。外部ストレージ等との接続が高速化されるだけでなく、M3 Ultraモデルでは最大8台の6K Pro Display XDRを同時接続可能だという。
ただし基本的に現在のMacでは、ディスプレイ1台当たり1ポートを割り当てる形になる。M3 Ultraモデルでは前面の2つを合わせて計6つのThunderbolt 5ポートがあり、加えてHDMIからも最大8K出力が可能。そうすると計7ポートになるわけだが、最後の一つは不明だ…メーカーが8台接続可能と言うのだから何か仕組みがあるのかもしれない。


またフロントには、UHS-II対応のSDXCカードスロットも備えているため、筆者のようにSDをメインで使っているユーザーにはありがたいはず。別途変換やリーダーが不要になるのは地味だが嬉しいポイントだ。
使い方は無限大。コンパクトに収めた高性能デスクトップ
新型Mac StudioはM4 Max / M3 Ultraの搭載により、高いパフォーマンスと大規模なAI処理能力を獲得した。さらに豊富なインターフェースとの組み合わせで、AIモデルの処理から写真・映像編集・3DCGといったクリエイティブワークなど、あらゆるタスクを汎用的にこなす高性能マシンに仕上がっている。
コンパクトサイズに、異常なまでのハイスペックを詰め込んだロマンあふれるMac Studio。あなたならどう活用するだろうか?
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Mac Studio M4 Max/M3 Ultraモデル

出典:プレスリリース
記事内画像は同リリースから抜粋