ガジェットオタクが選ぶ外出時の充電グッズ。MacBookも充電可能な充電器・バッテリー【選ビカタノ道標】

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日々新製品のニュースやレビューをお送りしている我々onesuite編集部。仕事柄様々な製品や情報に触れる機会が多く、ついつい自分の私物を購入する際の基準も厳しくなりがちだ。そんな編集部員が「あーでもない、こーでもない」と思い悩みたどり着いた珠玉の逸品…コレらを紹介しないのは、読者の皆様に対しむしろ不義理というモノだろう。

というワケでこれからお届けするのは、編集部の新企画「選ビカタノ道標」。

我々が”使っていて気になること”をメインに、編集メンバーやライター陣が「何を求めてそのアイテムを選んだのか」そして「実際にどんな製品を使っているのか」を連載形式で紹介していきたい。

さて、祈念すべき第1弾のテーマは「外出時の充電グッズ」。

スマートフォンの普及により、今や誰もが1つは持っているだろう「充電器・バッテリー類」について、個々人の用途やシーンごとに「どういった製品が向いてるのか」を含めお伝えするつもりだ。
トップバッターとして、今回はMacBook Airをはじめ常に複数のデバイスを持ち歩くガジェットオタクな筆者、Filedが選んだ充電グッズについて見ていこう。

目次

充電グッズを選ぶ際もスペック重視。ガジェットオタク Fieldの場合

筆者が外出時の充電グッズを選ぶ際に最も重視しているポイントは、そのスペック(給電能力)である。

そもそも筆者がいわゆる”スペック厨”というのも理由の一端だとは思うが、それ以前に普段から持ち歩くデバイスの数が多いのだから仕方ない。 編集部とシステム担当を兼ねているため、どこに行くにもノートPCは必須アイテムで、社用と私用のスマートフォンが1台ずつに、レタッチ用の液タブ兼サブモニターのタブレット、さらには場合によってカメラやBluetoothイヤホンなども加わってくる。また記者として動く場合、カフェや取材先など外で仕事をする機会も多く、デバイスの内蔵バッテリーだけでは常に電力がひっ迫している状態なのだ。

当然充電器やバッテリーを選ぶ場合は、これらのアイテムが全て充電可能なスペックにする必要が有るだろう。

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筆者が外出時に持ち歩く基本セット。左上からMacBook Air(M2)、iPhone 15、iPad Air(M2)、Galaxy S22。

その一方で、普段から手荷物が多い生活をしているため、あまり重量は気にしていない。そもそもタブレットとノートPCが有る時点で既に重量は2㎏超。さらに取材時はカメラとレンズが加わるため総重量が5㎏を超えることも珍しくない。ここに数百gくらい増えたところで体感的には誤差なのだ。

そうなると筆者の場合

  • MacBook Airが充電できる出力
  • 複数デバイスに充電しても大丈夫なバッテリー容量
  • 上記を満たしつつある程度コンパクト
  • 一度に複数デバイスを充電できる

この辺りが充電グッズを揃える上での最低条件になってくる。

MacBook Airも充電できるモバイルバッテリー兼充電器

それでは実際に使っている充電グッズを紹介しよう。

筆者が使っているデバイスの中で、最もバッテリーサイズが大きく給電能力を必要とするのはMacBook Air(M2モデル)だ。バッテリー容量は約52.6Whといわれており、Aliexpressなどで互換バッテリーを探したところどうやら同容量のバッテリーはmAh換算で4561mAh前後のようだ。また充電を行うのに十分といえる出力は付属の充電器から考えて70W、規格はUSB Type-C(USB Power Delivery 以下、USB PD)である。つまり必要条件は、次の3つだ。

  • USB PD 70W前後
  • バッテリー容量5,000mAh以上(できれば複数回を見据えて10,000mAh以上)
  • 持ち歩くガジェットの数が多いので、コンパクトサイズなら嬉しい

上記の条件に当てはまる製品はいくつか存在するが、筆者が選んだのはAnker Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)だ。

USB急速充電器とモバイルバッテリーの機能を兼ね備えたFusionモデルのモバイルバッテリーで、これ一台+ケーブルさえ有ればとりあえず何とかなる優れもの。バッテリー容量は9,600mAhなので、スマホなら約2回フル充電できるのも嬉しい。

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「Anker Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)」なら1台でバッテリーと充電機を賄える。どうしても荷物を減らしたい時はコレだけで済ませることもある。

Anker

Anker Prime

Anker Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)


またUSB PD 65Wに対応しており、MacBook Airはもちろん、 ProやWindowsのノートPCも充電可能。モバイルバッテリーと充電器の二刀流である「Anker Prime Power Bank」と、0.5mのUSB Type-C to C ケーブル(両端にType Aと Lightningへの変換付き)、この2点セットは必ず持ち歩いている。

充電が速い、大容量20,000mAhのモバイルバッテリー

とはいえデバイスの数が多い都合上、コレだけでは若干の不安もある。お次は長時間の外出時など、必要に応じて追加するアイテムだ。

まずは容量の不安を解消するためのモバイルバッテリー。スペックの要求値は大きく変わらないのだが、1点だけ重要視している所がある。

それは出力だけでなく、入力もUSB PDに対応しているかだ。

大容量のバッテリーはどうしても容量に見合った充電時間がかかるものだが、USB PD入力対応のバッテリーを選ぶことで、バッテリー自体の充電時間を短く済ませることができる。意外と見落としがちだが、かなり重要な要素ではないだろうか。整理すると次のような基準だ。

  • USB PD 70W前後以上(出力)
  • 最低 USB PD 15W以上(入力)
  • 複数回・複数デバイスへの充電を見据えて20,000mAh以上

仮に15Wと仮定した場合、20,000mAhを充電するのにかかる時間は約5.8時間寝ている間に充電するのであればこの程度で支障はないだろう。

ちなみに筆者が使用しているのはVEEKTOMXのモバイルバッテリー。すでに販売終了しているものだが、20,000mAhと大容量で出力はUSB PD 65W に対応、入力は18Wである。

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リチウムイオンバッテリーの電圧を3.7V、充電効率を85%と仮定した場合。

単ポート最大90WかつコンパクトなUSB PD充電器

バッテリーを追加で持つならば、充電器も併せてもう1つ用意したいところ。そして筆者が充電器を選ぶときの基準は、1ポートの最大出力とサイズである。

最近では減ってきているものの、中には最大100Wを謳っておきながら最大(合計値)100Wだったりするトラップのような製品もあるからだ。またサイズ感を重視するなら窒化ガリウム(GaN)採用の充電器を選べばおおよそ間違いない。

  • 窒化ガリウム(GaN)を採用
  • 1ポートが最大100W前後に対応
  • 複数ポート使用時に、1ポート以上70W前後の出力が可能

出力基準の背景としては現状USB PD 100W前後に対応すれば、ほとんど全てのUSB PD対応のデバイスに充電できるためだ。加えて、筆者の場合は複数ポート使用時もMacBook Airを充電したいのでそこも気にしている。

その結果今筆者が使用しているのは「RAVPOWER RP-PC128 ホワイト」。USB Type-Cポートを2つ搭載し、1ポート最大90Wと高出力でありながら、Apple純正の87W 1ポートUSB-C充電器の約半分のサイズ。常に複数の電子機器を持ち歩いている筆者としては、コンパクトサイズは正義である。

MacBook Proの16インチモデルなどでは140W程度まで必要

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重さもApple社純正の87W USB-C充電器よりも3割ほど軽量。発売当初は世界最小の90Wクラス充電器だったが、3年以上経過した今となってはもっと小さい製品も存在する。
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USB Type-Cを2つ搭載。この製品は60W/30Wに分配される仕様で、ノートPCに+αでスマートフォンやタブレット、モバイルバッテリーを充電するのに都合が良い。

ちなみにコンパクト化という意味では、くるくる巻けるロールポーチも愛用している。

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開くと、こんな感じ。リュックの内部スペースを有効に活用できる。

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後述するケーブルなども併せこちらのポーチに詰め込んで、追加パッケージとして運用している。

ProCase

ProCase トラベルポーチ


USBケーブルは100W以上のPD対応がオススメ。必要なら変換も用意

デバイスが複数あるならば、ケーブルも複数あるべきだ。ただしケーブルを選ぶ際のこだわりはそこまで強くない。必要な長さを基準にUSB Type-C to Cのケーブルを選ぶだけ。強いて言うならUSB PD 100W以上対応のモノを選ぶようにしているくらいだろうか。

  • 外出先での作業が多いため1m以上のもの
  • USB PD 100W以上対応
  • USB 2.0対応が最低ライン、3.0ならベスト

またここで挙げているケーブルは充電用なので、転送速度については加味していない。保険で「USB 2.0対応以上であれば良い」くらいの気持ちでおり、逆にThunderboltやUSB4など高機能なモノは太さや硬さが気になるため充電用としては避けるようにしている。

先ほどの写真の通り、実際に複数用意しており、1mと1.5mのUSB Type-C to Cケーブル、そして”何かあったとき用”のUSB Type-A toMicro Bのショートケーブルの計3本だ。

この何かあった時というのは、稀に古い機器の場合USB PDに対応しておらずType-Aからのみ信号を受け付けるデバイスも存在するため。普段使用することは滅多にないが、ある種お守りのようなものと思ってもらえればいい。

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またお守りシリーズとして変換アダプタもいくつか用意しており内訳は、Micro BからType-C変換と、Type-CからLightning変換を2つ。こちらも滅多に出番は無いのだが、稀に活躍する瞬間もあるため手放せない。

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当面はコンパクト化を重視

実はお守りアイテムはまだまだあり、充電グッズではないがシャチハタ、ボールペン、そしてWindowsインストーラーを入れたミニUSBメモリも常に持ち歩いている。

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「やりすぎだ」と思われた読者もいるかもしれないが、この2年で2度ほど外出時にOSを書き換える必要に迫られた。誰かに貸すこともできる有効なお守りと言えるだろう。まあ、この辺りに筆者の荷物が増える原因が有るのは言うまでもない。

最後に今後のアップデートだが、「このケーブル・充電器を今すぐ最新のものに買い替えたい」的な思いはない。ただ上でも記載した通り100W出力できる充電器の小型化・軽量化が進んでいるので、次のタイミングで買い替えられたらぐらいだ。
また充電用とは別として、今使っているぐらいのサイズ・価格感でThunderbolt4対応も可能なものが出てきたら追加しても良いかもしれない。ある程度長さのある通信も可能なケーブルがあれば、オフライン環境でもMacBookとiPadのAirPlay接続ができるし、テザー撮影やデータ転送など汎用性が広がりそうだ。

ついつい高スペックを求めがちな自覚が有るので、今のところ「よりコンパクトにしていこう」と筆者の理性はささやいているが、果たしてどうなることやら。

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次回は、編集部メンバーCakoの充電グッズをご紹介。

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