先日ついにIntelの新しいCPUライン、Intel Core Ultra シリーズ2が正式発表された。既にノートPC向けのモデルは発表されており、デスクトップ向けモデルが後に続く形で発表されるいつもの流れだ。そしてデスクトップ向けのCPUが更新されたという事は、当然マザーボードにも新たなモデルが登場してくる…。
というワケで今回は、ASUSからこの秋発売される最新マザーボードの中から「ROG STRIX Z890-I GAMING WIFI」について紹介させていただこうと思う。発売時期は11月を予定。
製品詳細
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ROG
ROG STRIX Z890-I GAMING WIFI
製品名:ROG STRIX Z890-I GAMING WIFI
発売時期:2024年11月頃を予定
製品ページ:https://rog.asus.com/jp/motherboards/rog-strix/rog-strix-z890-i-gaming-wifi/
まさかの縦方向に基板を増やすことでスペース問題を解決したITXマザーボード
タイトルでも触れている通り、一般的にITX規格のマザーボードは拡張性があまり高くない。これは小さなPCを実現するため、そもそもボード自体が小さくなっているからで、物理的なサイズの制約によって拡張性がオミットされる傾向があるのだ。
しかしこれはあくまでボード面積という2次元方向の話。「じゃあ3次元(縦)方向に基板を拡張すればいいんじゃない?」という、何とも”ASUSらしい”発想で成立しているのがこの「ROG STRIX Z890-I GAMING WIFI」なのである。
その最たるものがこのM.2 Q-Release Duoだ。
コレだけ見ると一見何だかわからず、ともすればバッテリーのようにも見えるこのパーツだが、名前で察した方も居るかもしれない。そう、これはM.2 SSDを取り付けるための基盤とヒートシンクが一体になったユニットなのだ。
ユニットの内部には2枚のM.2 SSDを両側に立てて固定することができ、速度はPCIe 5.0 x4に対応。ITXマザーで背面を使わずにM.2 SSDを2枚も載せる方法があるとは思っていなかった筆者としては、中々衝撃的な実装方法だ。
また”尖った”位置に実装されているポートはコレだけではない。「ROG STRIX Z890-I GAMING WIFI」にはスペックシート上、2基のSATA 6Gb/sポートが用意されているのだが、一見するとボード上に見当たらない。定番位置であるボード右下をみると、そこには謎のUSB Type-Cポートが2本突き立っている…
なんとここも別ユニット化されており、この二つのType-Cポートと接続することでSATAポートやUSB2.0の内部ポート、フロントIO用のピンなどが使えるようになるという。ちなみにこのユニットは取り付けなくても動作はできるらしく、こうした拡張ポートが不要な方やパーツの干渉で入らない場合には合えて使わないというのも選択肢の一つだ。
その他にも、最大8 GT/sにも達するDDR5メモリやWi-Fi7への対応や、Thunderbolt4搭載など性能面も充実の仕様となっており、同時に発表された他のZ890マザーと比べても見劣りのしないスペックとなっている。「ITXだから仕方ない」などという妥協はASUSに存在しないようだ。
コンパクトに作りたいけど、性能や拡張性は妥協したくない自作PCユーザーの皆様。「ROG STRIX Z890-I GAMING WIFI」でITXという規格の限界に挑戦してみてはいかがだろうか。
ギャラリー
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ROG STRIX Z890-I GAMING WIFI
出典:製品ページ
記事内画像は製品発表会にて撮影