ASUSの最新ゲーミングスマホ「ROG Phone 8」シリーズがついに日本上陸!発表会にて判明した機能やスペックをレポート

出典:ニュースリリース
記事内画像は製品発表会にて撮影

年始に発表され、筆者も今か今かと待ちわびていたASUSの最新ゲーミングスマートフォン「ROG Phone 8」シリーズ。ゲームに特化したハイスペックスマートフォンという「ROG Phone 7(旧モデル)」のコンセプトを受け継ぎつつも、カメラの強化やデザインの変更が行われ、より普段使いしやすくなったモデルだ。海外版が出た際にニュース記事にて扱ったところ、この度ありがたいことに国内向けの製品発表会にお招きいただき、発売に先行して実機をお借りすることができたのである。

というわけで今回はなんと2本立て!

前編となる本記事では発表会の様子を中心に本製品の特徴や機能についてを、後編では別記事にて実機に触れながら、特徴的な機能や使い勝手についてのレビューをお届けしたい。(後編は後日公開予定)

さてそれでは早速、発売・価格情報から。2024年5月15日午前11:00から予約が開始され、「ROG Phone 8」は159,800円(税込)から、上位モデルにあたる「ROG Phone 8 Pro」は179,800円(税込)。そして最上位に当たる「ROG Phone 8 Pro Edition」は219,800円(税込)だ。

ASUSROG

ROG

ROG Phone 8 Pro

目次

主な違いはメモリ・ストレージ・アクセサリー。「ROG Phone 8」のラインアップは3種類

製品の特長に入っていく前に、各モデルの違いについて触れておきたい。というのも今回の「ROG Phone 8」シリーズはこれまでのラインアップと異なり、製品のモデル差があまり無く加えて命名ルールも異なるからだ。

まずラインアップは大きく分けて「ROG Phone 8」「ROG Phone 8 Pro」「ROG Phone 8 Pro Edition」の3種類でUltraは存在しない。主な違いはメモリ・ストレージ・付属アクセサリーとなっており、SoCは共通して「Snapdragon™ 8 Gen 3」を搭載。それ以外のカメラやUSB等のインターフェースについてもスペックはほぼ同様となっている。以下にそれぞれの異なる点を簡単にまとめたので参考にしてほしい。

  • ROG Phone 8:16GBメモリ / 256GBストレージ / 「Aura RGB」搭載。
  • ROG Phone 8 Pro:16GBメモリ / 512GBストレージ / 「AniMe Vision」搭載。
  • ROG Phone 8 Pro Edition:24GBメモリ / 1TBストレージ / 「AniMe Vision」搭載 + 「AeroActive Cooler X」付属。

主に異なるのは「ROG Phone 8」「ROG Phone 8 Pro」この2モデルのデザインで、背面にあしらわれたライティングが「ROG Phone 8」では「Aura RGB」、「ROG Phone 8 Pro」では「AniMe Vision」と呼ばれるものが搭載されている。「ROG Phone 8 Pro」「ROG Phone 8 Pro Edition」では外付けクーラー「AeroActive Cooler X」が付属するかどうかが大きな違いだ。

そのため以降で紹介するスマートフォン本体の特徴は、3モデルほぼ共通と思っていただければいい。ちなみに「ROG Phone 8」シリーズでは3モデルとも「AeroActive Cooler X」が使用できるため、「ROG Phone 8」選んだ方でも別売の「AeroActive Cooler X」を購入すれば、外部冷却ユニットによる性能アップを体験できるだろう。

シンプルな装いに生まれ変わった「ROG Phone 8」シリーズのデザイン

ROG Phoneシリーズといえば、幾何学的な模様やメカニカルな要素が盛り込まれたデザインが特徴的。しかし「ROG Phone 8」シリーズではそうした男の子心をくすぐるデザインから打って変わって、比較的シンプルで落ち着いた大人の装いへと変化している。

共通要素として8 / 8 Proともに斜めに引かれたラインを持っており、これは先日発売されたROG Zephyrusの2024年モデルとの共通アイコンだろうか。「ROG Phone 8」では、このラインを境界線として鏡面仕上げとサンドブラスト感のあるつや消し仕上げのツートンになっており、「ROG Phone 8 Pro」では、全体をつや消し仕上げとしながらもワンポイントで光沢を放つラインが非常にカッコいい。

筆者個人としては「ROG Phone 7 Ultimate」の航空機のような意匠も好きだったのだが、デザインをシンプルな方向に振ったことでゲーミング感が抑えられ、より普段の持ち歩きに適した見た目になったと言える。

ただそんな中でも”ゲーミング”をしっかりと主張するのが、背面に備えた「Aura RGB」および「AniMe Vision」。特に「AniMe Vision」はただのデザインではなくカスタマイズを含めた遊び心ある機能に仕上がっており、バッテリー残量や時間、着信といった通知を表示できたり自身で作成したドットアニメーションを動かすことも可能とのこと。

ROGPhone8_AnimeVision

その他にも従来モデルよりも15.2%薄い約9mmというスリムボディの実現や、狭額縁デザインの採用でディスプレイサイズを変えずに小型化を果たすなど、細部まで実用的なアップデートされていることにも注目だ。

メインカメラにスタビライザー搭載!一番のアップデートポイントはカメラ性能

近年のスマートフォンはカメラの性能競争が激化しており、カメラ性能で乗り換え先を選ぶ方も多いかと思う。筆者自身スマートフォンを選ぶ際に重視する部分であり、以前ROG Phone 7 Ultimateをレビューした際にもカメラに言及している。当時からゲーミングスマートフォンとは思えないほど作りこまれていた点は記憶に新しいが、どうやら「ROG Phone 8」シリーズではさらに進化を遂げているようだ。

ROGPhone8_camera

分かりやすいところでは望遠カメラの搭載で、ROG Phone 7シリーズにあったマクロカメラが無くなり、3倍ズームのカメラが加わっている。これによりデジタルズームだけだった所から、光学式+デジタルのハイブリッドになり、望遠機能がより強化された形だ。

ROGPhone8_Zoom
1倍、3倍、10倍と変化させた様子。搭載された3倍の望遠カメラとデジタルズームの組み合わせにより、10倍で撮影した地図も潰れずハッキリと文字を読み取ることができる。

しかし一番のアップデートは、仕様だけでは違いに気づきにくいメインカメラ(画像では広角カメラ)である。

このメインカメラには「6軸ジンバルモジュール」が搭載され、写真や動画撮影時に手振れを抑制。特に夜間や屋内など、低照度下でのスローシャッターや動きながら映像を撮るシーンで重宝するだろう。またPOG Phone 7シリーズでは明記されていなかったセンサー自体も公表され、Sony IMX890が使用されているという。流行りの1型センサーほどではないものの1/1.56型サイズの大型センサーを採用したことで、前述のスタビライザーと合わせて暗い環境でもより綺麗な写真や映像を残すことができるはずだ。

ROGPhone8_6-Axis-Hybrid-Gimbal-Stabilizer-3.0
ROGPhone8_Light-Trail
ライトトレイルなど人気のカメラ機能も引き続き採用されている。

AI機能やFelicaへの対応など、日常の使い勝手を上げる便利な機能達

ひとくちにAIと言ってしまうと最近ではどうしても対話型のチャットBotをイメージしてしまうが、画像認識による被写体や文字の判定もAI技術の得意とするところだ。本製品にはそうしたAIを活用した機能はもちろん、日常の使い勝手を上げる便利な機能が複数盛り込まれているため、ここでまとめて紹介させてもらおう。

AIで被写体を自動反映。ギャラリー内の画像を簡単に検索

個人的に嬉しいのがこのギャラリー内の画像検索。筆者は仕事柄もあってか写真を撮る機会が多く、その上メモの代わりに写真で済ませることも有るため、スマートフォンのギャラリーが雑多になりやすい。マメな方であればフォルダやタグなどを駆使して整理してるのかもしれないが、筆者の場合そんなことはしないので、画像を探す際はいつも「だいたいこの辺…」とヤマ勘に頼って探すことになる。

しかし「ROG Phone 8」であればそんな手間は一切不要。Googleの画像検索のように、被写体や場所などを入力するだけギャラリー内を検索できるのだ。この機能だけでも筆者のスマートフォンに実装されないだろうか…

ROGPhone8_AI-image-search

モバイルSuicaやおサイフケータイが使えるゲーミングスマートフォン

普段使いのスマートフォンを探すうえで、筆者が必須だと思う要素がモバイルSuicaやおサイフケータイを利用するためのFelica対応だ。このFelicaというものは日本の独自規格のため、海外メーカーのスマートフォンは搭載されていないことが多く、ゲーミングスマートフォンも例外ではない。

でも「ROG Phone 8」シリーズならFelicaに対応つまり通勤や通学にゲーミングスマートフォンが使えてしまう

コレだけでもROG Phoneを一気に「普段使いできるゲーミングスマートフォン」という地位に押し上げてくれることは間違いないだろう。

ROGPhone8_felica
EdyやID、nanacoはもちろんマイナポータルアプリまで使えるゲーミングスマートフォンが今まであっただろうか…

動画のバックグランド再生や通話の自動録音など

その他にも動画配信サービスのバックグランド再生を可能とする「Video Genie機能」や、電話・LINEなどアプリを選ばず通話を自動録音できる機能、電卓やブラウザといったちょっと使いたいアプリを画面内にフローティング表示できる機能Windows PCから「ROG Phone 8」シリーズの操作を可能にするものまで、多種多様な機能が組み込まれている。もはやお馴染みとなったタッチセンサーでアナログトリガーの動きを再現する「Air Trigger」も健在だ。

一つ一つは劇的な変化をもたらすものではないが、日常生活やゲーム中のふとしたシーンで便利なモノばかり。さらに「ROG Phone 8」シリーズではIP68の防塵防滴に対応し、雨の日や水辺でも安心して使用できるため、気軽に持ち歩いてゲームもそれ以外も”スマート”にこなしてくれるはずだ。

冷却&操作性を強化する外付けクーラー「AeroActive Cooler X」

スマートフォン本体からは少し話がそれてしまうが、ROG Phoneといえば外付けクーラーを忘れてはいけない。前述の通り付属するのはPro Editionのみだが、別売オプションとしても用意されており「ROG Phone 8」シリーズであれば「AeroActive Cooler X」を使用して、さらなる冷却性能と操作性を得ることが可能だ

AeroActive-Cooler-X_image

ちなみにこのクーラーにもアップデートが入っており、ひとつ前のモデルである「AeroActive Cooler 7」との大きな違いは、スマートフォン内部へ直接風を供給する機能が無くなり、接触面を冷やす方式のみへと変更された事。そして搭載されていた物理ボタン数が4キー→2キーへと減少したことだ。

キーの減少も手伝ってか前モデルに比べクーラーの小型・軽量化を果たしているのだが、冷却チップを大型化し加えてファンの回転数を向上させたことで、1.2倍の冷却能力を実現しているという。高負荷な3Dゲームや少しでも遅延を避けたいPvPゲームなど、熱による負荷が気になるシーンでは積極的に使っていきたいアイテムだ。もちろん物理ボタンが増える事で操作性もアップするため、ボタン操作の多いアクションゲームにもオススメである。

さらなる操作性を実現する専用コントローラー「ROG TESSEN MOBILE CONTROLLER」

こちらは同梱モデルの存在しない完全別売のコントローラーだ。「ROG Phone 8」シリーズと接続することで、有線接続(厳密に言えば”線”はないのだが)のゲームパッドとして動作する。

普段からスマートフォンでアクション系のゲームをプレイしている方であれば頷いていただけると思うのだが、タッチパネルでの操作とアクション系のゲームは余り相性が良くない。なぜなら操作中は指が画面を隠してしまうし、物理ボタンが無いということは操作中の触覚的なフィードバックが存在しないため、ゲームパッドに慣れた人ほど違和感が大きいのである。その点を解決してくれるのが「ROG TESSEN MOBILE CONTROLLER」というワケだ。

ROG-TESSEN-MOBILE-CONTROLLER_image
「ROG Phone 8 Pro」と「ROG TESSEN MOBILE CONTROLLER」を接続した状態。

スマートフォン本体とは底面にあるUSB Type-Cで接続し、本体を挟み込むように固定する。こうなると見た目は完全にゲーム機だ。ちなみにこの状態でも「ROG Phone 8」シリーズなら側面にUSB Type-Cがあるため、外部モニターへ映像出力まで可能。やはり完全にゲーム機である。

またこのコントローラーは折り畳みもできるため、比較的コンパクトに持ち歩けるのもポイント。「ROG Phone 8」シリーズと組み合わせれば、これまで諦めていた外出先でのゲームプレイも快適に行えるのではないだろうか。

ROG-TESSEN-MOBILE-CONTROLLER_fold-up-image

コンセプトは「ゲームは日常というフィールドへ」。ゲームもできるスマートフォンに仕上がった「ROG Phone 8」シリーズ

以前ROG Phone 7 Ultimateをレビューした際に普段使いでの使い勝手に言及した筆者としては、今回の「ROG Phone 8」シリーズはゲーミングスマートフォンのひとつの完成形だと考えている。

何故なら「一般的にスマートフォンは複数持つものではない」からだ。

複数のスマートフォンを所持・使用している筆者が言うと非常に白々しい話だが、実際のところ仕事で必要だとか複数端末の必要性が無い場合は、1台ですべて完結する方が望ましい。普段使いもゲームも快適にできるなら”分ける意味がない”のである。

その点ROG Phoneシリーズは今回ゲームできるスマートフォンから、ゲーム””できるスマートフォンへと姿を変えてきた。

カメラ性能の強化に加え、Felicaの搭載や各種便利機能などゲーム以外にもフォーカスし、より「いつも使える」ことに重点を置いている。それでいてゲーム性能も堅実にアップデートされているため、従来モデルのファンも不満は少ないだろう。

通勤や通学中、ちょっとした空き時間に「いつもの端末」で「いつでも」ガッツリゲームが楽しめる。まさに「ゲームは日常というフィールドへ」というコンセプト通りの仕上がりだ。

製品概要

製品名:ROG Phone 8 / Pro / Pro Edition
希望小売価格(税込):159,800 円 / 179,800 円 / 219,800 円
予約開始日:2024年5月15日
製品ページ :ROG Phone 8 https://rog.asus.com/jp/phones/rog-phone-8/
製品ページ :ROG Phone 8 Pro https://rog.asus.com/jp/phones/rog-phone-8-pro/
製品ページ :ROG Phone 8 Pro Edition https://jp.store.asus.com/store/asusjp/ja_JP/pd/productID.5885159800

ASUSROG

ROG

ROG Phone 8 Pro

1 2
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次